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咎
想いの結晶
闘技場を取り囲んでいた観衆は、眼前で繰り広げられた戦闘に様々な想いを馳せ、人間の持つ想いの深さ、想いの重さに魅入られていた。
【咎】とは、その人間の根幹から産み出されるモノ。人間の持つ美醜から産み出されるモノ。先天的に後天的に形成されていく想いの結晶。
観衆は他人の【咎】に触れ、他人の秘密を垣間見ているかの様な錯覚に酔いしれている。
闘技場に言葉が駆け巡った。
「次回の巫蠱の儀は来週となります。次回の巫蠱の儀で生き残ったモノが【蠱】となります。我等が胎天地心教の【御神体】が生誕されるのです。」
狂信的な歓声が辺りを包む。
「次回の巫蠱の儀。準決勝…。第一試合、白鷺真 対 月執明日花。第二試合、片山リョウの対戦相手として…。胎天地心教から姫川佳乃が参戦致します。」
【姫川佳乃】の名を聞いた観衆から大音声が波紋の様に広がっていった。
「さてと…。」
姫川はモニターを視て…。
「万全を期すなら心装人器を用意した方が良いかしら…。生き残った方達は何方も美味しそうですもの…。」
と妖艶な笑みを魅せた。




