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被告人 渋澤 円 ①
何故…。
私だけが…。
私は赦されざる罪を犯しました…。悔やんでも悔やんでも、未だに悔やみ切れません…。
何故、私だけが生きているでしょうか?
もし神様がいるとしたのなら、何故私だけを生かしたのでしょうか?
私の首にある疵痕が、もう少し深ければ私も死ねたのでしょうか?
ソレとも…。あの時…。母の云う通りにしていれば良かったのでしょうか?
でも…。
私は母に罪を着せたくは無かったのです…。母が覚悟を決めたのなら私だけが覚悟を決めないのは間違っているのだと思いました。
私が赦されないのは理解しています。死刑にされたとしても、ソレは当たり前の事なのだと思います…。でもソレ以外に私達が選択する道は有りませんでした…。
生き地獄と云うのは…。地獄に行く事よりも辛い事なのだと思います。未来が見えない…。そんな絶望の中で生きていく事には耐えられそうにありませんでした…。
生きると云う事が迚も辛かったのです。
水を飲む分には公園があったので、まだ良かったのですが…。
日々の食べ物には困窮していました…。




