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前夜祭 咎罪と救済②
いや…。師匠の【咎】の方が…。
師匠と過ごした時間は迚も楽しく、師匠の性格も考え方も人間性も私にとって憧れとなっていった。
「まぁ。【咎】って事で良いんじゃない?実際、明日花が発症した【異能力】には変わりないし…。それにしても…。カッコいいな。ソレ…。」
と私の足元を指差す。
どうやら師匠の事が好きらしく私の影はユラユラと揺れて、感情を表現している。
「それにしても…。その異能力。羨ましいなぁ…。あたしが欲しいぐらいだ。でも…あれだろ?まだ能力を少ししか使えないんだろ?ソレでも…。何というか…。」
師匠は頬を膨らませ…。ズルい…。と云った。
「いや…。師匠の【咎】の方が…。」
私の顔は引き攣っていく。師匠の【咎】【サッド・バット・トゥール】こそ卑怯と云うかえげつないと云うか何と云うか…。
「そうだ。ソレで…。どうやって師匠は短期間で【境地】に至れたんです?」
ふっふっふっー。と師匠はアニメの人物かの様に腕を組んだ。
「初めから。」
「はい?」
「いや。だから初めからだよ。だからあたし自身は【境地】への至り方なんて知らん。」
「ズルい…。」
私は声を出して笑った。
その後…。
二年後に逢いに来ると約束をして…。
師匠は親友を探す旅に出ていった。




