前夜祭 未来がある体(てい)で予想できるなら
私は私を理解している。
私は嘘が嫌いだ。嘘は事実を覆い隠し、真実を虚飾して曖昧にするからである…。
事実の積み重ねを数値化し、状況、傾向を科学的に分析する事で、ある程度の未来が予測可能となる。その工程はプロファイリングの様なモノ。だからこそ嘘の混じる真実は、そのデータを予測不可能なモノへと変えてしまう。
嘘の種類は三つ程あると私は思う。自分に吐く嘘と相手に吐く嘘。そして…単なる嘘。嘘を吐く場合、己の意図を優位性を高める、若しくは低める為に吐かれるのではないだろうか…。
嘘を吐いたところで…。事実は変えようが無いのが理である。もし嘘を事実、真実へと変える能力が本当に存在するのなら、ソレは世界を創り変えられるのと変りはしない…。
私は世界を創り変えられる程の能力が欲しい…。私の【咎】が【境地】へと到れるのなら、その可能性は見込めるとは思う。
嘘の可能性を考慮するのなら…。そう云った未来がある体で予想しなければならない。統計された結果での予測とは別に、直感に従う予想も必要となる筈だ。
ソレでも…。私は私が生き残れる事を信じて疑わない。私の【咎】【ディストピア】こそが新世界における道標と成り得るのだから…。私は私を理解している…。【ディストピア】こそが…。憂鬱な天国へ向かう扉の鍵を握っているのだ…。
聲が鳴り響く。
【ディストピアはステージⅢからステージIV。末期。へと病状進行しました。】
姫川佳乃。
二十歳。女性。
【節制】の咎を発症。
咎名【ディストピア】
ステージIV。末期。
身体能力の向上(小)。ディストピアの首輪を顕現可能。ディストピアの首輪を任意の相手に嵌める事が可能。その首輪により相手の行動を制限する規律を課す事が可能。人数、距離の制限無し。(ステージ0)
身体能力の向上(小)。首輪により行動を制限する規律を課す事が可能。相手の心理状態を把握可能。人数、距離は制限無し。(ステージⅠ)
身体能力の向上(中)。首輪により行動を制限する規律を課す事が可能。相手の心理状態を把握可能。相手の能力を把握可能。能力(小)。相手の体調を管理可能。人数、距離の制限無し。(ステージⅡ)
身体能力の向上(大)。首輪により行動を制限する規律を課す事が可能。相手の心理状態を把握可能。相手の能力を把握可能。能力(中)。相手の体調を管理可能。規律を背いた相手に対して処罰可能。人数、距離の制限無し。(ステージIII)。
身体能力の向上(特大)。首輪により完全なる管理、支配が可能。人数、距離の制限無し。(ステージIV。末期。)
攻撃力 SS
防御力 S
精神力《攻》SSS
精神力《防》SSS
俊敏性 A
器用値 SSS
生命力 A
運命値 SS
【咎】発現時からステージⅢを有していた。極稀に現れる重度感染者。




