前夜祭 考察。蛾と蝶の相違点③
あぁ…。そうか…。私は…。
蛾と蝶は生物学上、何方も【チョウ目・鱗翅目】に属する昆虫である。明確な分類上の区別は無い。主に触角の形状や止まる時の翅の姿勢、活動時間帯で区別されてはいるのだが、例外も多く外見だけで区別するのは非常に困難となる。
触角の形が確実な区別点とされる。蝶は 先端がマッチ棒の様に棍棒状に膨らんでおり、蛾は 先端が細く、櫛状、糸状、羽毛状の形であり膨らんではいない。
止まる時の翅の姿勢は蝶が 翅を閉じて上に立てて止まる傾向があり、蛾は 翅を広げたり、伏せて止まる傾向がある。
蝶は主に昼行性で蛾は主に夜行性となる。
身体の特徴としては、蝶は胴体が細く華奢な種類が多く、蛾は 胴体が太く多毛の種類が多い。
私は眼前の欲獣を観察する。蝶タイプの欲獣には女性性が多く観られ、蛾タイプの欲獣には男性性が多い様に観えた。
私の【咎】は篝火となり、蛾タイプの欲獣が群がってくる。ソレは炎に包まれ、その翅は色彩豊かに染まっていく。蛾は蝶の様な翅を持ちバチバチと、その身を焦がしていった。
【あぁ。そうか…。私は…。】
ある考えに至った時…。
私の内に聲が聞こえてきた。
『【モス・イントゥ・フレーム】の病状がIVに進行しました。貴方に問います。…………。』
私は静かに頷く。私は自身の咎の炎に包まれていった。




