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こうして、魔法少女は初恋を殺した。

「付き合ってない、ストーカーされてるだけ、そう言ってたよな。ええ??!シュージぃぃ!!!!」


「あれ?あれ??なんだこれ、なんだ??あれ?よく見たら違う人じゃん似てるだけの違う‥」


「シュージだよ。中学のときのまだソコのクソビッチに染められる前のシュージだよ。覚える?

コレはウチに泊まった時、

コレはクリスマスにウチに来た時。

これは懐かしいな初めてエッチした日の写真。

初めての時ほんとシュージ、ほとんど無理矢理だったよね。

怖かったな。

嫌だって言ったのに全然やめてくれなくて。

でもそれからすごい優しくなって。

私愛されてるんだって思ったよ。

ウチは片親だし、ママが夜遊び大好きで放任主義だから誰かから抱きしめられて愛を囁かれて、ホントに幸せだったよ。

ママがいつも居ないから、よくエッチしに来てたよね。

毎回終わるとシュージ寝ちゃうからこうやって写真撮ってたんだ。

私には大事な思い出。

本当はこんな風に、人前に、出したくなかったな。」


また涙が出てくる。


「シュージ、これ、アンタ、ほんとに私に嘘ついてたんだ。」


「え?いや、えー?信じるの?コイツやばいって独り言なんとか女っていっつもリセ馬鹿にしてたじゃん!」


「は?いや、でも今の話聞いたら、」


「オマエら女同士で結託すんなよ!!なんだよそれ!」


「いっつも!シュージは庇ってくれてたよね。私が馬鹿にされてる時、庇ってくれるシュージを私見てたよ。」


「「な?!」」



またハモったな、なんて思っていると観念したのかシュージが


「はぁ‥もういいよ2人とも黙れよ。」


と言ってシュージが座り込んだ。


「もういいってなんだよ!説明しろよ!!」


リセが枕を投げた。


『おっもういいだって!いいね。ワクワクしちゃう』


(やった!!認めるんだ!!運命に勝った!)


「もういいって落ち着きなよリセ、付き合ってたよ‥確かに付き合ってたよ。はい!コレでいいんだろ。あーーーなんだよこれ!なんでこうなったんだよ…」


(キターーーー!!)


「シュージ、アンタほんとに、」


「くそッ、仕方ないだろ!当時は中学生だったんだ!周りがみんな童貞卒業してあーだこーだ自慢話ばっかりして‥」


「「は?なにそれ‥」」


今度は私とリセがハモった。


シュージは地雷を踏んだことに気づいたようで慌てていた。


「いや、その違くて、」


「テメーまさかただのヤリ捨てただけだからセーフとか抜かすんじゃねぇだろうな?!!!アぁん!!?冗談じゃねーぞ!」


リセが吠えた、今日1番の大声で吠えた。


私は気がついたらカバンからさっき盗んだ高そうな包丁を握りしめていた。


「セーフとかアウトとかじゃなくて!!!!仕方ないだろ!!みんなアイツならヤレるとかアイツはお前が好きだみたいに煽られて!!じゃあ行くかってなるって男なら!!いっちゃうんだよ男はそうなると!!俺が悪いんじゃねーよ!」


「テメーーー!!!どんだけクズなんだ!!このクソやろうが!!!」


「お前だって似たようなもんだろう!!顔がいいだけで!顔の作りだけで俺のこと選んだんじゃねーか!!」


「は?なにそれ?意味わかんない!!!私今関係ないしっ!!」


「逃げるなよ!!おかしいだろ!!服も靴も髪型も髪色も!!化粧水も香水も話し方も!!!全部全部お前好みに変えやがって!!俺のガワが好きなんじゃねーか!!」


「嫌なら別れれば良かったじゃん!」


(言った!言った!来た!まってた!この時を!)


「シュージ、リセもこう言ってるし別れて‥」


(私ともう一度。)


「別れねぇよ!!」


「「???」」


「別れねぇよ!!俺は、、俺はリセが心の底から好きだから!」


(は???なにこれ??何が起きてるの??)


「シュージ‥。」


は??!!!!??!

こいつ何絆されてんだよ!別れろよ!!

そういう流れだったろ!!



「俺はリセのクソみたいな性格も!押し付けがましいところも!貧乳なところも!全部、全部、全然全部愛してまーーーす!!」


(は?)


「しゅうじぃぃぃ」


グサっ!!!


(あっ)


「あっつ、ってなに、してんだ、よ」


ムカつきすぎて気づいたらシュージを刺していた。

横っ腹にさっき盗んだ包丁が刺さってる。



(へー、ドラマみたいに血出ないんだ。)


『アハっアハっ刺した!月子が刺した!!ヤバい人間って超面白いアハっアハっ』


(あっそうだ。フィンクルだ。)


「ちょっとシュージ!やだよ!死なないで!!お前くそ!クソ女!なにしてんだよ!!きゅきゅ‥救急車!救急車ぁぁあ!!!」


「フィンクル。」


「は??!ふぃん?何言ってんだ今、妄想やめろよ、このクソ女!おい!救急車!誰かー!!!ママー!!」


『ん?なに?』


「ママー!!パパーー!!助けてよ。シュージ死んじゃうよー!!やだよ…。」


「大丈夫だよ。リセ、多分これくらいで人は死なないよ。きっと俺は大丈夫だから。な?」







「コイツらもういいや。」


『もういいやって?』


「コイツら食べちゃって。」


(シュージ、ごめんね。私が守りたかったのに。)

全力で笑顔を作る。

最後にシュージには私の笑顔を見てほしいから。


「シュージ。」


「頼む、ツキちゃん、頼む全部謝るから、救急車呼んでくれ。許してくれるまで何度でも抱いてやるから。な?」


「シュージ!アンタ何言ってんの!?こんな時に、くそっ!!スマホ!スマホどこいった!??」


「シュージ、好きだったよ本当に。さよなら。」




『いただきまーーーす!!!!』


ばくっー!!!!


「きゃーーーー!!!!!!いやあーーーー!!!」


(うるさいな。そっか食事する時はフィンクルのこと見られちゃうんだった。)


普段ぬいぐるみに擬態してるフィンクルは食事の時は本来の姿に戻る、そうすると誰でも見えるようになる。

その悪魔の姿に。



「なん!なん!!なんな!!のこれ!!?!え??化け物?!!」



「うるさいな。フィンクルこっちも。」


『はいはい。』



ばくっーーー!!!!、


『げっぷーー、』


「はぁ…私、疲れちゃった。」


『僕はお腹いっぱい。』


フィンクルがぬいぐるみに戻る。


「髪の毛とか靴跡とかでバレたらヤバいな。…魔法で全部燃やしちゃうか。」


『やっぱ月子って超面白いな。オマエを魔法少女に選んで正解だったよ。クハッックハ!』


こうして私の初恋は終わった。



ーーーーー




「ねぇあのウワサ聞いた?!」


「え?なにが?」


「あれだよアレ、リセんとこの豪邸燃えたんだってー!」


「まじ?やば?うける。」


いつも通り個室で昼食をとっているとそんな声が聞こえた。


『あれ?コイツらリセのフォロワーじゃなかったか?』


(ムカつくな‥)


ガチャっ


「あっ、人、入ってたんだ。」


(トイレなんだからそういう事もあるだろバーカ)


「やばっなんかこっち見てる。え?え?なにか用ですか?」


『コイツらムカつくな、食っちゃうか?』


「今はいいよ。」


「は?」


トイレを後にする。


「なにあれ?」


「独り言の人でしょ。絡まない方がいいよ。」


「こわっ。」


(わざわざ聞こえるように言ってるムカつく‥)


『やっぱ食う?』


「ダメだよ、学校では大人しくするの。」


私は兎飼月子[ウカイツキコ]もう少しで卒業の高校三年生





魔法少女だ。


コレで完結のつもりです。

もし全て読んだ方がいたらありがとうございます。

ここだけ読んだ人にはわかりにくいと思いますすみません。


色々な話を考えてるうちに思いついて初めてちゃんとプロットを書いてから書きました。

もし読みにくかったらつまらなかったら私の実力不足です。

コレからも、ぜひ一つよろしくお願いいたします。

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