転生した俺が魅力的過ぎてモテモテハーレム天国!
タイトル通りです。
それが無理な方は回避をお願い致します。
「転生にあたり、貴方のご要望をお聞きしましょう」
はい。
俺、死にました。
死因は簡単。
俺ってば学校でそれなりに心をポッキリやられて、それ以降ク○ニートをやってました。
引きこもりし始めた時はもう心がボロボロで、親も心配してくれたんだよね。
でも何年も経てば、心は歪でもなんとか修復されて、家の中なら昔みたいに振る舞えるようになる訳。
で、それで親に喜ばれた結果――――
――――調子に乗っちゃったんだよね。
親にだけ強く出る、ク○ニートに進化しちゃった。
それでも元気になってくれたとハイハイ受け入れてくれて、また数年。
その頃にはクソニートどころか超絶メタク○ニーテストに超進化。
ワガママ放題して、必要以上にモノを要求する暴君に。
それに耐えかねたんだろうね。
「お前も家ももうダメだ。 もう生きていけない。 みんなで死のう」
そんな思い詰めた顔にいつの間にかなってて、実行されて、俺は親に直接殺されたんだ。
それで気が付いたら目の前に女神みたいのが立ってて、こんな感じってね。
どうやら俺ってばマトモな心のカタチを喪ってて、療養……と言うか矯正が必要な位にメチャクチャになってて、それ用の世界にこれから送られるんだって。
説明されたけど、世界としてはどこかのご都合主義的ファンタジー世界だって。
しかも出てくる魔物はエ□グ□無し。 精確にはその世界の神の祝福で、強力な魔物に倒されたりして大怪我しても手足が飛ぶとかが無く、エ□エ□魔物がいなくて、キレイに死ねるんだって。
リアルの中世みたく暗黒時代じゃなくて、衛生観念とかもそこそこあって、食事事情も安定しててそこそこ美味しい料理もあって、暗君暴君の発生率が極めて低い難易度【やさしい】な世界。
だからまず、送られた先でどうしたいか、どうなりたいかとかを聞き取りして、矯正プランを練るんだって。
これはどんな願いを言っても良いって。
でも全部叶えられるとは限らないし、余計に心が歪みそうな願いは受け入れないって前もって言われたんだ。
それでも。
それでも言うだけは只だし、俺が1番最初に願った事は言わせてもらうし、叶えてもらうけどね。
「これは絶対! 全人類……特に女のコから可愛がられてモテモテになりたい!!」
真剣な目で女神に訴えたんだ。
そうしたら女神の片眉と口の端がピクッと動いたね。
動いたけど、それだけで感情を表に出さない辺り、この女神は俺みたいなのの対処に慣れてるな。
親に殺される少し前までに、何度か親に無理矢理通わされたカウンセラーの人と同じ反応してるから。
そこから数秒目を合わせて真顔でお見合いしてたら、女神がため息を吐いた。
「…………わかりました」
女神に勝った!
そう心のなかで喜びながら女神を睨んでたら、睨み返して来ながらこう言われたんだ。
「でしたらたくさんの女性からモテモテでも、深い嫉妬をされて不幸な人生とならないよう、理想のイメージを貴方の記憶の中から探して適用する。 これで良いですか?」
大分大きく譲歩してくれた様だ。
俺が絶対に譲れないラインを守ってくれる、素晴らしい女神だ!
そう心の中で感謝していると、更にこう付け加えられた。
「その願いだけで貴方へ与えられる手助けは終わりとなります。 残りは貴方の心の再建が健全になるよう、良縁に恵まれる幸運が付与されます」
へえ!
そんなのが標準装備なんて、最高な世界じゃん!
そう感心してたら、なんか俺の意識が薄くなってきた。
「ではこれから赴く世界で健康で健全な生をお過ごし下さい。 さようなら」
丁寧にお辞儀までされて、見送られた。
「きゃん!」
「ワンちゃん、可愛い〜〜〜!!!」
結果。
「きゃんきゃん!!」
「ふわふわ〜、抱っこさせて〜〜!!」
「えー!? 私も持ちたーい!!」
「ぎゃんぎゃん!!」
姿見で確認したが俺はどこぞの貴族が飼ってるサモエドの子犬になって、女のコが沢山集まるお茶会でモテモテハーレム天国を作っていた。
「ぎゃ〜〜〜〜〜ん!!」
サモエドって画像検索するだけで幸せになれます。
真っ白でもふもふで、サモエドスマイルと呼ばれる凶悪なまでに可愛い笑顔を得意とする大型犬。
小さい頃も可愛いけど、大きくなっても愛らしい、本当に可愛さがチートな犬。
しかし長毛種で熱がこもりやすいので、暑さには弱く日本で飼うのは大変な犬だそうな。