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恋です。

恋です。5話

作者: 新垣新太

夏は過ぎ、飯塚は秋の到来を待ち望んでいた。それは、写真部内で開催される´´秋の紅葉写真コンクール´´に向けて沢山写真を撮ると決意していたからだった。1年E組の休み時間の教室で、飯塚は母親に頼み込んで買ってもらった、カシャリの一眼レフを丁寧にお手入れをしていた。


藤川「おはよー」

すると、教室に藤川が入ってきて、友達に挨拶をしていた。と言うのも、藤川は朝から頭痛がした為に午前中は病院に行っていたと言う会話を飯塚は耳にした。パッと藤川の姿を見た飯塚は、持っていた一眼レフを落としそうになり焦った。


飯塚「また変わってる」


飯塚の隣に座った藤川は、黒髪を2つ結びにして校則通りの制服に身を包む女子高生だった。そして、机の横に掛けられたスクールバックには電車の写真が写る丸いキーホルダーがぶら下がっていた。


飯塚「もしかしたら、竹内先生が原因で一気に落ち着いた格好にしたのかな」


藤川はスクールバックから何かを取り出そうとした。だが、何かがスクールバックの持ち手に引っ掛かり、床にバラバラと落ちてしまった。飯塚は、それを見てすぐに落ちたものを拾う手伝いをした。


藤川「あ、ごめんなさい。大丈夫なんで」

飯塚「ほい、、ん。、、これ、綺麗な写真」

藤川「え?」


藤川がスクールバックから落としたものは、様々な種類の電車が写っている下敷き達だった。飯塚は、その中にある鮮やかな黄色い銀杏並木沿いを走る電車が写っている下敷きに目が止まっていた。


藤川「綺麗?」

飯塚「うん、すごい綺麗に撮れてるし、電車と銀杏並木のバランスも良い。あと、この電車の色と銀杏の黄色がマッチしてる」

藤川「わかるー!これはね、京王線の8000系って言う車両でね、この銀色の車体にピンクのラインが格好良いの!」

飯塚「あ、お、うん、、そうなんだ。電車に詳しいんだね」

藤川「え?あ、ごめんなさい、急にこんな話されたら迷惑だよね」


♪~♪~♪~♪~


休み時間終了のチャイムが鳴る。藤川は床に落とした下敷きを集め終わり、スクールバックへとしまう。飯塚は何も言い返せず、自分の席に戻った。


飯塚「電車オタクとは」

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