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脚の痺れと童話問題

作者: 泣否湯

 未来、未来の、そのまた未来、とってもとっても残酷で、あっけらかんした王様が、流し素麺食べたとさ。

 そしたらカラダの毛穴から流しそうめん出てきたの。

 はじめは左腕からにゅるっ、そのうち二本三本と、どんどん毛穴から吹き出した。

  びっくり驚く王様は、すぐさま病院に連れていかれ、イカれたカラダを撫で回される。

「オホン、残念?ながら、松下健吾(王様の本名)さん、ん、様は助かりそうにありません。既に23%しか生きてません。脳にりんき菌が住み着いてます。手遅れDeth。うひひフフフ……」

「脳死状態ということですか」

「23%しか生きてないと今言いましたよね?つまり73%死んでいるんです^_^」

「つまり脳死状態ということで良いんでしょうか」

「あんたねえ、わたし喋ったでしょ。終わり」

 点寺田坂教授はそう言って記者会見をムリヤリ終えてしまう。

 因みに彼はASD、日本語で自閉症スペクトラムである。皆さん彼のIQ舐めんなよ。

 やってしまった喪失感。怒って会見を飛び出した点寺教授は控え室兼教授室に帰る。

 はあ、とため息をつき、窓のそばの枝の葉に手をやる。センチメンタル。我らは彼を鑑賞しよう。ほら、彼はなかなかのイケメンではないか?

  控え室兼教授室へ飛び込んできた真方君、彼は二十二歳の青年だ。

 紙の束を抱えてきた。

「教授、こんにちは。ご要望のプリントを持ってきましたよ」

「分かった。でもなんだかおっぱいでも揉みたい気分だ」

「私で良ければどうぞ」

「お前男だろう。俺は男の乳首は触れない」

「私、先生に見合うような女になります」

 真方君は一瞬でボンッとボンキュッボンな麗しい女性に変身する!

 

 年は22歳で変わらない。

「さあ揉みなさい」

「ええ、良いの?でも後で教授会に言いふらしたりするんじゃないの?」

「そんなことしません。わたし、あなたを愛しているんですもの」

「ちょっと待ったー!泣く泣く苦難の弥次郎兵衛!芸名弥次郎兵衛をヨロシク!」

「誰だ!お前は!オランウータンみたいな腕と顔しやがって!」

「僕の腕はそんなに長くない!顔も悪くない!申し遅れました。私は芸人をやっております、弥次郎兵衛と名乗っております」

 弥次郎兵衛は、誰もが頭に思い浮かべる手品師のようなシルクハットを被り、燕尾服をきている。

 白いシャツに上着を羽織っている。

「するとあなたは何か面白いことができるのですかな?ぜひ見たいですね」

「良いでしょう。では皆さん目を瞑って」

 当然、点寺教授だけちょっと薄目を空け–––

「御意!」

「あべし」

 弥次郎兵衛は点寺教授の脳天にチョップをお見舞いした。

 いたそう。


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