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時間戦士は永遠の夢を見るのか・平行宇宙編

平行宇宙編AMラジオ「Amikana & Mika」:第30回「3+4+5=十二分! 3人のアミカナが集結!」

作者: 刹那メシ
掲載日:2026/10/21

「皆さんこんばんは! アミカナです」

<ミカです>

「時刻は深夜0時を回りました」

<ここからは、AMラジオ『アミカナ・アンド・ミカ』の時間となります>

「さあ、今日も始まりましたが……ね?」

<うん。今日はねぇ、私、仕切れない自信ある>

「はい。実は、のっけからスペシャルゲストをお迎えしておりまして」

<自己紹介してもらってもいいですか?>

{はい。皆さんこんばんは! アミカナ5(ファイブ)です。今日は宜しくお願いします!}

「アミカナ5さんです!」

{ご無沙汰しております、先輩。それから、ミカ様も}

<ミカ様はやめて>

「前回、自分で言ったんじゃん」

<まあ、そうだけど……。で、映画『時間戦士は永遠の夢を見るのか』の公開が近いということで、今日は主演のアミカナ5さんにお越し頂きました!>

{よろしくお願いします!}

「こちらこそ。で……まず、ちょっとえらいことになってるんですが……」

<そうね>

「頭、どうしたの?」

{いや、あの……時間戦士は先輩の物語なのに、私が主役を演じちゃって、凄く申し訳なくて。で、今日はラジオに呼んで頂けるってことだったんで。謝罪の意味を込めて、丸刈りにしてきました。ほんますいません!}

<「ええっ?!」>

<え、ファッションとか、撮影の都合とか、そういうんじゃないの?!>

「ファッションにしては雑だなって思ったけど!」

{はは。自分で刈ったんで}

<え? いいの? これからキャンペーンとかあるんじゃ?>

{大丈夫ですよ。すぐ生えてきますから}

「……や、アンドロイドだから生えてこないよ……」

{え?! まじっすか?!}

「え……こっちがまじっすか、なんですけど……」

{……まあいいや。ウィッグで凌ぎます。とにかく、先輩に謝罪の気持ちを示したくて}

「あー、いや、凄く有難いんだけど、私、ファイブには怒ってないから……」

{いえ! 私の気持ちの問題です!}

「……ああ、そう……ありがとう……」

<ええと、それで、映画の話はまだ一ミリもしてないんですが、ここで曲に参りましょう。紹介をお願いできますか?>

{はい。アミカナ5で『Die fünfte Liebe』}


挿絵(By みてみん)


* * *


<『Die fünfte Liebe』、聞いて頂きました。ということで、引き続き、アミカナ5さんと番組をお送りしていきます>

{よろしくお願いします}

<では、ようやくですが、ネタバレにならない範囲で、今回の映画のあらすじを教えてもらえますか?>

{はい。えー、ある街に、突然、巨大な銀色の球体が現れまして。街中が大騒ぎになる中、冴えない大学生の志音が……}

「待って! 『冴えない』はやめて」

{あ、すんません。えー、悩める大学生の志音は、未来から来たという絶世の美女、アミカナと出会います}

「うん、その形容詞句はいいね!」

{あざっす。で、歴史改変の阻止が目的だというアミカナは、志音に協力を求めるんですが……というお話です}

「これが感動巨編でねぇ。全米も泣いたという……」

<だから泣いてないから! 日本ですら公開まだなのに>

「あ、そっか。アメリカはハッピーエンドじゃないとダメか」

{先輩、ネタバレですよ、それ}

<はい! で! そもそも今回、どういう経緯で映画に? 歌手活動がメインですよね?>

{はい。監督の神の手さんから直接連絡がありまして……}

「私達には何の連絡もなかったけどね」

{それ、ほんますいません! 最初、主役とは思ってなくて。ネタバレになるんで、詳しくは言えないんですが、私じゃないとできないシーンがあるからってことで、えー、一人三役やってます}

<そーなんですよ。凄いよね!>

「凄いと言えば、相手役の志音、これを演じているのが……」

<片仮名シオンなんですよね。彼も一人二役です>

「ビックリよね! ポンコツに志音の役なんか……っていうか、そもそも演技できるんかと思ったけど……」

{いや、めっちゃうまかったですよ!}

<みたいね。話は聞いてます>

「まあ、ギャラが二人分で済むからね。本来五人分必要なところ……」

<ちょっと! 生々しい話しない! で、実は、今回主題歌も担当されるということで>

{はい。そうなんです}

「作詞・作曲もしたの?」

{はい。頑張らせて頂きました}

<ほんと、何でもできちゃうのね。どっかの先輩とは大違い>

「どっかの生みの親もでしょ!」

<では、早速その主題歌を聞いて頂きましょう!>

「無視かよ……」

<曲紹介、お願いできますか?>

{……}

「笑い過ぎ! ほら、お仕事よ!」

{……あ、すんません。アミカナ5で『Zeitkrieger』}


* * *


「『Zeitkrieger』、聞いて頂きました。すっごくいい曲!」

{あざっす!}

「今ちょっと、ミカが入ってしまいまして。泣き止むまで、暫くお待ち下さい」

<……もう大丈夫>

「いや、鼻声過ぎるんですけど」

<すごくよかったから……。でも、私が仕切らないとカオスになるので、頑張ります!>

{先輩は仕切らないんですか?}

「適材適所よ」

<……まるで、自分にも適する場所があるような言い方ね……>

「あれ? 今、出演者見てたら、小川真奈実さん出てる!」

<無視かよ……って……え?! 何の役?>

{技官です}

「え? 技官は男でしょう?」

{何か、監督の希望で……}

<原作改変してるじゃない。神の手、小川さん好きだからね。やりたい放題?>

「小川さん、出演料高いんじゃ……」

<金の話ばっかするな!>

{小川さん、友情出演でしたよ}

「え? そうなんだ」

{お二人に会えなくて、凄く残念そうでした}

「そらそうよね。何で、私の話に私が出てないんだ、って」

{すいません、この頭に免じて!}

「いや、ファイブのせいじゃないから……」

<さて!>

「お?」

<ここで、もう一人、スペシャルゲストをお呼びしております!>

「来ましたね!」

<自己紹介してもらってもいいですか?>

(はい。皆さんこんばんは。亜美カナこと、アミカナ3(スリー)です)

「アミカナ3さんです!」

<お忙しいところ、わざわざありがとうございます!>

(いえ。今日はアミカナ5さんにお会いできると聞いて、全ての仕事をキャンセルしてきました)

「え?……いいんですか?」

(よくはないと思いますが、私にとっては問題ではありません)

「あー……なるほど……」

<はい! ということで、映画公開を記念して、三人のアミカナに集まって頂きました! 題して、『時間戦士、アミカナ三昧!』>

「凄い! みんな同じ顔! 三面鏡みたい!」

<えー、実は、カナさんはファイブさんが推しとのことですが、直接話されたことはあるんですか?>

(いえ。初めてです。なので、物凄く緊張してます……)


挿絵(By みてみん)


「相変わらず、そんな風には見えませんが……」

<いや、でも、さっきからかなりそわそわされてますよ>

{ありがとうございます! いっつもライブに来て頂いてて。大先輩なのに}

(あ……いえ……。あの、握手してもらってもいいですか?)

{いいですけど。何ならハグしましょうか?}

(え……)

「カナさん、固まってますね」

(そんな……フュンちゃんとハグだなんて……)

<フュンちゃん?>

(ああ、推し仲間の間でのファイブさんの愛称です。ファイブはドイツ語で『フュンフ』なので、それでフュンちゃん……)

「……ああ……そうですか……」

(あの……せっかくなので、キスしてもらってもいいですか?……)

{え?}

<カナさん?>

(すいません、冗談です)

「……相変わらず、冗談に聞こえない……」

(ハグだけお願いします)

{分かりました……}

(……!……)

「えーと、今、カナさんがファイブにハグされておりまして……凄い既視感。これ、執事ごっこと一緒だよね?」

<えー! 一応、ここで初めて聞く方に説明しておきますと……>

「え、今、それ言うの?」

<はい。アミカナ3、アミカナ4、アミカナ5は、私を複製して作られたアンドロイドでして、ニューロン・ネットワークもコピーされているため、コピーされる直前までの記憶を、オリジナルである私ミカと共有しています>

「なので、例えば……初めての彼との初デート、覚えてる?」

{(はい)}

「あれはないと思わなかった?」

{思いました!}

(いくら何でもあれはちょっとね)

「あと、帰り際にさ……」

{あ! 分かる!}

(いや、無理だろって感じでしたね)

<えー、このように、三人だけで……まあ、正確には私も入れた四人で、完全に閉じた会話ができます。ただ……その話はやめよ>

「何で? みんな共感してるよ!」

<いや、何か、悲しい過去を覗かれてるみたいで>

「違う違う! みんなで経験したことでしょう? みんなの過去よ」

<……じゃあ……初体験、覚えてる?>

「え?」

{あ……}

(うん……)

「{(……)}」

「{(……)}」

<……みんなで体験したこと、だとしたら……>

{……まあ……確かに……恥ずかしいかも……}

(……そうはそうなんですけど、ラジオ的にいいんですか、今の?)

<あ!>

「反論に夢中で、ラジオを忘れたな……」

<……>

「えー、ミカの量子頭脳が焼き切れましたので、私の方で仕切りますね。ここで特別企画、『似てる・似てない? 三人のアミカナ』!」

{ドンドン、パフパフ!}

「ファイブ、いいね~」

{あざっす!}

<待って待って! 私が仕切らないと『三人のアミカナ』にならないから>

「いいの? 最悪の初体験に打ちひしがれてたのに……」

<最悪とか言ってねぇし!>

(そうですよね。まあまあよかったですよね?)

「……あ……いや……カナさん?……」

(……ごめんなさい。面白いかと思いまして……)

<第一問っ!>

{ははは!}

<『お風呂に入る時はどこから洗う?』……って、うちのスタッフは馬鹿か?! 何で第一問からこれなの?! もうパス! 第二問っ! 『靴はどっちから履く?』>

「{(右!)}」

<第三問! 『好物は最初に食べる? 最後に食べる?』>

「{(最後!)}」

<第四問! 『夏と冬、好きなのはどっち?』>

「{(夏!)}」

<……ちょっと待ってね。もう一度第一問、『お風呂に入る時はどこから洗う?』>

「{(……左腕……かな?……)}」

<全部一緒じゃん……>

{ですね}

<なんかもっとこう、即答できないような質問ないの? それぞれの人生観が滲むようなヤツ>

「これはどう? 『彼氏の浮気を知ったらどうしますか?』」

{殴り倒します}

(土下座するまで問い詰めます)

「私は……まあ、殴ってから問い詰めるかな? ミカは?」

<……問い詰めてから、殴る……>

(あんまり変わらないですね)

{まあ、いいんじゃないっすか。違わなくても。根っこは一緒なんで}

<……じゃあ、これ! 『もし、自分のボディを一箇所だけ変えられるとしたら、どこを変えたいですか?』>

(ああ、私は顔ですかね。表情豊かになりたい)

「私は……一箇所だけなら、やっぱ泣けるようになりたい、かな?」

{私は頭皮ですかね。髪が生えてきて欲しい}

「気にしてるんじゃん!」

{そりゃそうですよ! 一応、女ですから}

<では! しっかり落ちたところで曲に参りましょう! TIME WARRIORSで『KAISEI』>


* * *


<えー、さて、番組もそろそろおしまいですが、ファイブから告知があるそうで>

{はい。映画『時間戦士は永遠の夢を見るのか』の主題歌、『Zeitkrieger』のCDが11月1日に発売になります。初回限定版として、ジャケットが映画仕様になっておりますので、是非お買い求め下さい}

「あと、映画だよね」

{はい。11月15日より、全国松竹梅系の映画館で公開となります。こちらも是非見に来て下さい}

<カナさんからは何かありますか?>

(はい。今日、キャンセルしてしまったクライアントの皆様、大変申し訳ありませんでした。でも、フュンちゃんと会うことができて、とても楽しかったです)

「……あんまり謝罪になってないような……」

<ということで、今日は、時間戦士繋がりで、アミカナを冠する三人のアンドロイドに集まって頂きましたが……どうでした?>

「三人で会うのは初めてだけど、楽しかった!」

{私も楽しかった! 今度飲みに行きません?}

(私とアミカナ4(フォー)さんは水しか飲めませんけど、いいですか?)

{いいですよ。その分私が飲みます!}

「ファイブはお酒飲めるの?」

{はい。別に酔いませんけど。量子頭脳の錯覚ですね}

「なら、私達も水で酔うことにする!」

(あの、二次会は二人きりでもいいですか?)

{え?}

(……冗談です……)

<はい! もう締めの時間です。以上! 『AMラジオ>

「アミカナ・アンド」

<ミカ・アンド>

{フュンちゃん・アンド}

(フュンちゃん大好きカナ』でした)

<「{(バイバ~イ!)}」>

<……あー、やっぱり疲れた!……>


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)

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