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ビーッ!
ビーッ!
けたたましい音が響く。
エマが普段持ち歩いているタブレットから鳴っているようだ。
「何かしら?」
「監視花の緊急アラームです。
高レベルの侵入者が多数入った場合に鳴ります。」
ワイズの言葉で、エマは急いでタブレットを確認した。
「っ!!?」
「どうしたんだ主?
顔色が悪いぞ。」
「隣の子爵領から武装した兵士が入ってきたわ。
それもかなりの数。」
その言葉で、皆がタブレットを覗き込んだ。
「子爵領って小さな領なのでしょうン?
この数の兵士、ほとんど全軍と言っていいンじゃないン?」
「全軍投入とは、大胆な一手デスね。
己の今後をかけた博打のようデス。」
「まさか、こんなことになるなんて・・・」
エマは、狼狽えた。
自分が手紙を出したからだろう。
でなければ、兵士を急に進軍させることなんて、あり得ない。
「わたくしのせいだわ・・・。
子爵なら、協力してくれると思って手紙を出した。
それが仇となった。」
「このまま、ここで手をこまねいているつもりかね、主?」
ハッとした。
そうだ、ここで後悔してても仕方がない。
民を守らなければ。
「住民には、避難指示を。」
「どうされるおつもりデスか?」
まずは、
「嵐をおこすわ」