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兵士を追い帰すことに成功したが、兵士が街に戻る頃、つまり半日も経てばこの場の異常性が知られることになる。

早急な対処が必要だ。


現在ダンジョンレベルは15。

兵士と真っ向勝負したら、簡単に負ける。

本来ならば、ダンジョン内およびエリアの防御力の向上が急務となるが、レベル15の能力では単なる時間稼ぎにしかならない。


だから、打って出る。

攻めることで己の陣地への侵入を阻止する。

つまり、侵略し防衛する。


相手がまだ情報を知らず、兵士の人数も集められず、また侵略する街もまだ防衛を整えられていない、今こそが勝機だ。


この侵略で一気にレベルを上げれば、後から相手が取り戻そうと攻撃してきても守れるようになるだろう。

それに、国の穏健派が過激派の行動を制御している、この状況もエマにとっては有利に働いている。


すでにこの構想は、ハヤブサの獣人の保護を選択した時からあった。

遅かれ早かれ、この国との争いは避けられない。

(もちろん、エマは争う気満々であったが!)

それに、いつまで穏健派が耐えられるかわからない。

穏健派に力があるうち、勝機がある時に動かなければ。


「キール、これからは何よりも素早さが求められるわ」

「そうだな。兵士が街に戻るのは半日後、つまり今夜。

その日のうちに報告しても、次に集落に向けて兵士が街を出発するのは早朝だろうな。

夜の砂漠を進む危険は侵さないだろうさ。」

「ええ、そう思う。

だけど、わたくし達は兵士がやってくるのをのんびり待っているわけにはいかない。

真っ向勝負で勝てるわけないもの。

だから、こちらは明日の朝、いえ、夜中には、街に第一軍のモンスターが到着するくらいになっていないと。

キール、現在召喚済みのモンスターは今夜に出立させる。

数が揃うまで召喚して、どんどん街へ送り込むわよ。」


あの街の防衛能力はあまりない。

高い防壁で覆われていないし、飛び道具も弓矢くらいだろう。

兵士の数も、街の治安維持の人数くらいのはずだ。


さあ、侵略開始だ。




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