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宇宙刑事と花子さんと  作者: 宙美姫
3/6

第3話『映像研とオカ研には手を出すな』

廊下

賢治「やったー!ありがとう!これで映像研の廃部は免れた。」

孝介「ってこれからどうするの?」

賢治「機材とかの確認あるから部室行こう。」

孝介「廃部寸前なのに、部室あるんだ。」

賢治「うん。他の部と共有だけどね~。」

透也、ずっとぶつぶつ言っている。

透也「助けなきゃ。トイレの花子さんを助けなきゃ。」

賢治「だいじょうぶ? 熱ない?」

透也「(我にかえり)うん。だいじょうぶ! だって花子さん、助けてって言ってた!」

孝介「まあ俺もそう聞こえたけど。でもまあ大丈夫かな?

相手が本当にお化けだったらやばいんじゃない」

賢治「うん、それは大丈夫。」

孝介「は?」

賢治「この種の問題に詳しい人たちいるから。」

孝介「は?」

賢治「ここだよ、部室。」

見上げるとオカルト研究会の表示がある。

孝介「オカルト研究会? 映像研じゃないじゃん?」

賢治「ほら、ここに貼ってある。」

入り口のドアに『映像研はココです』との張り紙がある。

孝介「えー? なにこれ? どうする? 透也よ。」

透也「助けなきゃ。きっとトイレの花子さん、困ってる。」



部室内

淳一「いらっしゃーい。って、その人たちに何? ひょっとして?」

賢治「うん。おかげさまで廃部は免れた。」

見ると室内には、映像関係機器とオカルト系謎小物物体等が錯乱している。

孝介「おばけやしきかビックリハウスかよ。」

賢治「よーこそー! 映像研へ! って、映像研のエリアはここらへんだけだけどね。

(指差す)オカルト研究会、通称オカ研の部室間借りしてるんだ。」

部屋の真ん中でドーンと居座るオカ研の部長淳一。

淳一「ま、いつもいっしょに共同で部活してるみたいなもんだ。」

孝介「他の部員さんは?」

淳一「あ、休学中。オカ研、5人ぐらい部員いたんだけど、部長の俺以外なぜか休学中で。

やっぱ、魔界ゲートオープン、邪神降臨、宇宙人召喚の儀式が災いしたのかなあ。」

孝介「いや、だったら休学中の人たちを映像研所属にしちゃえば問題なかったんじゃない?」

賢治「いや、ユーレイ部員はダメだよ。ユーレイ部員は。」

孝介「そうなのか? あんま変わんないと思うが。」

淳一「ってどうした? なんか撮影するのか? イベントか?」

賢治「うん。女子トイレに花子さんが出るんで、その取材。担任の許可も出た。」ペラ。

淳一「おー、それは興味深いな~。」

孝介「って、本当に開かずの女子トイレの花子さんチャレンジするのかよ?」

透也「する! しよう! いましよう!」

孝介「え~。」

賢治「でも今日は別の課題があるんだ。」

孝介「は? 別の課題?」

賢治「そう。別の課題。それをするにはちょうど4人必要だっだ。」

孝介「は?」

賢治「そう、4人必要だった。」

孝介「詐欺?」

賢治「いや? 偶然。」

透也「え? 今日女子トイレの花子さん、いかないの?」



屋上

孝介「これからなにするん?」

淳一「UFOを呼ぶ。」

孝介「は?」

淳一「ちょうど今日の夕方のこの時刻、ここの屋上で西の方向に向かって儀式をすれば、UFOが現れる。」

孝介「え? 本当に?」

淳一「うん。この予言書にそう書いてある。朝焼けの明星の光に向けて呪文を説けば、UFOが現れる。

そう予言書に書いてある。」

孝介「って今、夕焼け……。で、なんで4人必要なんだ?」

淳一「それはな、4人で呪文を唱えながら、ぐるぐる回ればUFO召喚が可能なのだ。」

孝介「4人で詠唱魔法かよ。」

淳一「5人でもダメだし、3人でもダメだ。」

孝介「わけわからん。」

淳一「さ、やるぞ!」



廊下

あくびをしながら担任が戸締まりの確認をしている。

担任「あー結婚したい。明日から夏休みだし、合コン、婚活がんばらないと!

どこかに強くて私好みの理想の男性いないかしら~。」ぽわぽわ。

夕焼けに染まる校舎内。

担任「ま、いるわけないわよね。……はっくしょい!」

くしゃみの音があたりに響き渡る。

担任「風邪ひいたかな? 早く終わりにして帰りたい。」

遠くの方から人の声が聞こえる。

担任「ん?」

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