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59 その夜…コタースと…

~ルイス視点~


 「にへへ~っ、ただいま~っ!」


 「ただいまー」


 俺達はホテルへと到着した。今日は色々あったけど楽しいデートだった。


 「コタース?今日はありがとうな!楽しかったよ」


 コタースの頭を撫でると、コタースはニヤニヤとして今にもとろけそうな表情を見せる。

 そこに、ヒナルやスルト…、さらにはフレアやケアルも集まってきて…。

 

 「まずは正妻が頭撫でてもらう!いいよね?お兄ちゃん?」


 「ずるいのじゃーぁ!!我も撫でてほしいのじゃ!」


 「ふ、ふんっ!なにそのにやけた顔! ま、まぁいいわ!アンタが私の頭ナデナデしたいなら特別に許してあげるわ!いい!特別なんだからね!」


 「あの…ですね。姉さんよりも先に…、私の頭なでなでする…です…」


 と何故か言われる…。ここ最近、この5人とミランダとは色々あって寄り前より近づいた気がしたけど…。

 あと、ミランダもさっきまで居たらしい…。なんでも王国に呼ばれたそうで俺の帰りを待ってたみたいだ。さらには一時的にフィリシアも来たらしいが俺が居ないと分かると何故か落ち込みながら帰ったらしい…。


 「あー、そうだヒナル…」


 「んっ?」


 俺が椅子に座っているところをヒナルは俺の上に乗っかりなんかぐりぐりして悪さをしているヒナルを呼ぶ…。うん…。

 しかも皆居る前でなにやってるんすか!?


 「うん?なぁに?お兄ちゃん!」


 まだぐりぐりしてくる…。色々やばいって!!


 「ちょっとある人の事で聞きたい…ん…だ…」


 ぐりぐり…。たまにヒナルは前後に腰を動かす…。

 

 「聞きたいんだけ…ど…さ……っていい加減やめい!!」


 俺はヒナルの股をぽんぽんと軽く人差し指で何回か叩く…。


 「ひゃうんっ!! んっ…」


 ぐりぐりが止まってくれた…。これで普通に話できる…。


 「お兄ちゃん!!今の痛かったっ!」


 「ごめんごめん」


 「それでお主、何かあったんか?」


 「ヒナルの次はウチだよ~っ!」


 コタースもやめい!!


 「…んっとヒナル?お前…、クリステル達に会ったのか?」


 「えっ?」


 ヒナルが俺と付き合う為の後押しをしてくれたのが彼女達だったからだ…。その事実を知りたい…。


 「たまたま昨日、噴水にいたら声が聞こえてきたんだ…。昨日は夜はまだ暖かったろ?だから噴水にいってた時に彼女達が居たんだ…。」


 「うん。知ってるよ…。私を励ましてくれたのも、お兄ちゃんの過去を教えくれたのも全部、クリステルさん達だったから…」


 「やっぱりそうだったんだ…」


 ヒナルは少し寂しそうな顔をしている…。


 「じゃあ、クリステル達がアレックスに何かしようとしてるのは知ってるか?」


 「そういえば…、アレックスを殺すって…」


 ヒナルもどうやら聞いていたみたいだ。


 「やっぱりそうか…。俺も聞いた…。刺し違えても殺すって…。もしかしたらその後、自害するつもりなんじゃないかと思ってね…」


 「ちょっと待つのじゃ!」


 スルトがいきなり大きな声をあげる。


 「前に、王様と会った時、我の母親の体を奪っているホーエンを浄化するのにはクリステルの力が必要なのじゃろ?」


 「だから、それで皆に相談なんだ」


 「えっ?」


 ヒナルや、他の子達も一斉に拍子抜けて驚いた声をあげる。


 「彼女らが自害しようがそれは俺には止められない。アイツらが既に決心している事だ。俺がでていけば、より苦しめる…」


 「うん…」


 「そこでヒナルに彼女達を自害しないように見てあげてほしいんだ…。じゃなければホーエンを倒すのが難しくなる…。いや、浄化ができなくなるかもしれない…」


 ヒナルは何か決心したように…


 「私が彼女達の様子を見るようにするね!」


 「悪いけど頼む! あいつが死ねばホーエンを

消す事が厳しくなる…」


 「分かったよ!お兄ちゃんの為ならさ!その代わり… 今日の夜は… ねっ!?」


 「う~…ヒナルばかりずるい~っ!!」


 …コタースは何をずるいと言っているのやら…?俺は聞かないふりをする…。


 「正妻ですから~!えへへ…」


 それを見ていたフレアとケアルが…。


 「ルイス兄さん…やっぱり変態さんです…」


 「えっ?!アイツ夜に何かするつもりなの!?何なの?!」


 フレアは相変わらず無表情だが…。なんとなくジト目で俺を見ている…。


 「姉さんにはナイショ…です。」


 「はぁぁあああ~!?フレア!あんたねぇ~!」



………。

……。

…。




 辺りはうっすらと暗くなり…。俺はまた噴水がある場所に来ている。冬が近づいているせいか、日が暮れるのも速い…。ここ数週間前で見ると一時間前のこの時間はまだ明るかった…。


 しばらく休んでいると、コタースがとことこと歩いて来て、ニコニコしながら俺の隣に座る…。コタースの笑顔がとても好感を持てて可愛くてこっちも穏やかな気分になる…。そしてウサ耳をピョコピョコさせながら…。


 「ルイス~っ、何か悩み事?」


 「うん…。まぁね…。分かっちゃうか?」


 「うん~っ!ウチだってしばらくルイスと一緒に行動してきたんだもん。それくらい分かるよ~っ!」


 コタースは俺の事を意外と見てないようで見ていてくれている。元気でほんわかとした喋り方をしているけど、凄く優しさがある子だ。


 「今日はさんきゅ~っ!!凄く楽しかったよ~!!今日は記念日にしないとダメだね~っ!」


 「んっ? 何の記念日?」


 コタースは俺の顔を見上げる…。そして…。徐々に顔を近づけてくる…。


 「え?!ちょっと!」


 気が付けば既にコタースの可愛らしい小さな鼻

が目の前に来ている…。


 ちゅっ…。ちゅぱっ!


 コタースは俺の口の中に舌を入れてくる…。俺も無意識のうちにその小さい可愛らしい舌に俺の舌を絡める…。


 「んっ… ちゅ…」


 コタースは一度、舌を口から出して、顔を引き離す…。


 「ねぇ~っ、ちょっとこっちに来て~…」


 俺はコタースに両手を引っ張られ…。二人して立ち上がる…。そのまま片手をひっぱられて噴水横の人気が全くない狭い袋小路の方へと連れてこられる…。

 そしてそのままコタースは全体重を乗せ俺に向かって突撃して抱き締めてくる…。


 「コタース?!」


 「いいからいいから!…ねぇ…ルイス?座って?」  


 俺は言われた通り座る…。


 すると、コタースは可愛らしい赤いスカートの紐をゆるめて下着を下げだす…。


 「コタース…?」


 コタースは何も言わずに俺のズボンのチャックを開けると…。


 「今日はウチも相手にしてよ…。」


 そう言って、また口の中に舌をいれて絡ませてくる…。


 「コタース?いいのか…?」


 「うん~っ。ヒナルには言ってある~!嘘じゃないし応援してくれた~っ!だから私の初めてをルイスに…」

 

 「分かったよ…」


 俺はコタースを抱き締めて…。キスしながら頭を撫でる…。それから二人の吐息が段々激しくなり…。ついに一線を越えるのであった…。



………。

……。

…。


 

 「コタース…。良かったよ…」


 「ウチも腰がやばいよ~っ!あんなにやばいなんて!ヒナルもよくやったなぁ~!うんっ!感心する!」


 コタースは立ち上がると…。持っていたカバンから柔らかいタオルを取り出し下半身を綺麗に拭く。


 「ルイスって激しいんだね~っ!オオカミさんみたい~っ!」


 「コタースだって声出しまくってたから周りにバレているんでない!?」

 

 やり終わった後、凄くそれが気になった。噴水から影になっているとはいえ、さほど距離が離れているわけじゃなかったから。


 「いいじゃん~!お外で勇者様の種付けって噂広まっても~っ!」


 「そ、それだけは勘弁…」


 そうして…、俺達は袋小路を出る…。すると噴水には3人の人影が見える…。


 「……」


 「ルイス…や、やばいね…。まじ聞こえていたみたいだよ!?」


 うん…。その3人は…。クリステル達だった…。もろ聞かれていただろう…。


 俺は何も言わずにコタースとホテルへ戻るのであった…。

 案の定、帰ればヒナルがコタースに…


 「どうだった!?お兄ちゃん激しすぎだから危ないし不安だった!」


 と話している…。


 俺は危ないのかよ!と突っ込もうとしたら… ヒナルが迫り寄ってきて…。


 「この後は私だからね!」


 と言われ… 今日、第二段の行為をさせられる羽目となってしまった…。俺の性欲どーなってんの…!?


 ただ、あの3人の事は迂闊だった…。あまりいい気もしない。前は見せられた側だっただけに今は逆だったから…。あれは本当に精神的に来るから…。


………。

……。

…。

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