難易度調整④
「迷い込んだ旅人ッ、その者が珍しい植物の栽培方法を!!」
「女王様ッ、軍事同盟の申し出が!!」
「金貨数億枚ッ、それを寄付したいとの申し出!! それがとある大富豪より!!」
「す、すごいのじゃ」
届いた、吉報の数々。
それにメアリーは玉座から立ち上がり、興奮する。
「お主のそのベリーいーじーの力ッ、それは本物じゃ!! 素晴らしい!! どうじゃ? 我の右腕にならぬか?」
「元よりそのつもりです」
メアリーの言葉。
それに頭を下げ、同意を示すクロード。
「うむッ、従者よ!! よかったではないか!! これでお主の重積。それが少しは軽くなる!!」
「はい!!」
「あのクロードという者が居ればッ、うむ!!」
「共にこの国を立派なモノに」
喜ぶ、従者。
その表情。
それは実に輝かしい。
「この国の繁栄を願い続けどれくらい経ちましたでしょうか……ぐすん」
涙ぐむ、従者。
それに、メアリーもまた涙ぐむ。
「よかったぞッ、我はとても嬉しい!!」
「はッ、はい!!」
それに、クロードは拍手を送る。
ぱちぱち。
その音。
それはこれから繁栄を続けることに対する賛辞に他ならなかった。
〜〜〜
「ここを開けろッ、クソ王!!」
「てめぇのせいでこうなったんだろ!?」
「どう責任をとるつもりだ!?」
玉座の間。
そこに押し寄せ、閉じられた扉を破らんとする者たちの声。
それに、王は歯軋りをする。
「ど、どうなっておるのだ。これは一体」
クロードによりその難易度がvery hardになった王。
その為、王は軍事クーデター及び民衆たちの反乱を起こされていた。
「魔物たちの侵略ッ、それを企てたのはてめぇだろ!!」
「増税による俺たちの反乱ッ、それを恐れッ、魔物たちに邪魔者たちを始末してもらおうって魂胆だろ!? 汚ねぇ奴だ!!」
「もうあんたにこの国を任せることはできない!!」
「魔物たちと自然にあんたの首を捧げッ、その怒りをおさめてもらう!!」
あることないこと。
それを叫ぶ、者たち。
それに王は反論をしようとした。
「聞けッ、我はなにもしておらぬ!!」
しかし、聞く耳をもたない面々。
「黙れ!!」
「さっさとここを開けろ!!」
「自然と魔物が怒ってるんだ!! はやく首をよこせ!!」
「……っ」
目を血走らせる、王。
なんだ、これは。
なんなのだ、コレは。
なにが起こっておるのだ。
その自問。
そしてそれに答えを出したのは--
"「very hard」"
「ま、まさかあやつが」
very hardと呟くクロードの面影だった。
〜〜〜