表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/31

領土拡大③

リリスへの王の変更。

それを終え、クロードは玉座から立ち上がる。


そして。


「リリス様。どうぞこちらへ」


そう声を響かせ、新たな王となったリリスを玉座へと招くクロード。

しかし、リリスは未だ実感の持てない。


「ほ、本当にわたくしが王に?」


「はい。本当にリリス様が王様です」


「……っ」


「不安なのですか?」


「は、はい。いきなり王になってしまって、なにをどうすればいいのかさっぱりわかりません」


当たり前のリリスの不安。

それをクロードは、解消する。


難易度調整

対象……リリスの不安の解消

難易度……very very hard→very very easy


途端。


リリスの心に澱む、不安。

それが雲の晴れるように青空のように瞬時に払拭されてしまう。

そして、クロードは更に続けた。


「第二のメアリー王国はリリス王国へと改名。第二のメアリー王国という名前は長すぎるので。加えて、この瞬間をもってリリス王国はメアリー王国の同盟国となります」


「り、リリス王国」


自分の名が入った国名。

それに身震いをする、リリス。


「そ、それに。あのメアリー王国の同盟国」


「そして、同盟国であるのなら--」


「あるのなら?」


「リリス様の難易度。それもメアリー王と同じく、easyに

してあげないと」


「イージー? なんなのですか、ソレは」


「簡単に言えば良くなるということです。メアリー王はソレでぼんっきゅっぼんっ。におなりになり人生がeasyになったと大層喜んでおられました」


「そ、そうなんですね」


ぼんっきゅっぼんっ

その単語に頬を赤らめ、瞳を輝かせるリリス。


「ででで。でしたら、わたくしもぼんっきゅっぼんっになるのですか? そのイージーとやらで」


「リリス様のeasyとメアリー王のeasy。それは全く同じになるとは限りません。ですが、絶対に悪くはならないと思います」


リリスの問いかけ。

それにクロードは笑顔で応える。


その笑顔。

それにリリスは頷き、玉座へと腰を下ろす。

そして側に佇むクロードへと頷き、「よ、よろしくお願いします」と声を響かせた、リリス。


そして行使される、クロードの力。


難易度調整

対象……リリスの人生

難易度……normal→easy


瞬間。


煌びやかな光。

それに包まれ--


「く、くろーどさま」


リリスは絶世の黒髪幼女へと変貌。

それは見る者全ての寵愛を受ける、幼女そのもの。


「ふぇぇ。これでほんとにいーじーなのでしゅか?」


「はい。easyです」


「ほんとに、ほんとでしゅか?」


「えぇ。メアリー王は自分と同じぼんっきゅっぼんっを目の敵にする節があります。ですが、リリス様のような絶世幼女のお姿なら……あらゆる手を尽くし、庇護することは間違いありません。そしてその絶世幼女が治める国もまた然り」


ソリスが女になった時の反応。

そして、スズへの対応。

それを思い返し、クロードは確信をもって頷く。


「飛ぶ鳥を落とす勢いのメアリー王国。そして、その王であるメアリー様の庇護。それが得られるだけでも、easy」


「た、たしかにそのとおりでしゅ」


クロードの言葉。

それに納得し、まじまじと頷くリリス。

その表情。それは、easyを噛み締める幼女リリスそのものだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ