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成長②

〜〜〜


革命。そして内乱。

災害。加えて魔物の襲来。

それによりフラツカイザ王国の国力は大きく削がれ、クロードが居た頃よりその勢いは大幅に弱まっていた。


「ぐぬぬぬ」


王は牢獄に繋がれ。


「わたくしとしたことが」


イライザもまた牢獄に繋がれていた。


難易度very hard。

そのおかげで見るも無惨な二人の有様。

しかしその二人の眼光は未だ衰えない。


「イライザよ。我は知っておる」


「なにをです?」


「我らをこのような目に合わせた元凶をだ」


「わたくしも見当はついております」


二人は頷き合い、同時に名を述べた。


「クロード」


「クロードですわ」


「我はあの者を許さない。絶対にだ」


「それはわたくしもですわ」


復讐の念を燃やす、二人。

しかしその二人の耳に、ある声が届く。


「この国にクロードを連れ戻すこと。それがお前たちが唯一生き残る道だ」


「追放したのはあんたらだろ?」


「あんな有能を追放しやがって……頭、大丈夫か?」


その声の主。

それは王に代わり城を占拠した者たちの声だった。


「場所は既に掴んでいる」


「メアリー王国。あの弱小国だ。まっ、今は」


「オリハルコンにはじまり様々な幸運。それが重なりこの国にも追いつく勢い」


「それもこれもクロードがあの国に行ってからだ。その意味、わかるよな?」


「元凶のあんたたちがクロード様に土下座なりなんなりし、連れ戻してこい」


王とイライザ。

その二人は、その者たちの言葉に震え頷くことしかできなかった。


〜〜〜


クロードがメアリー王国に来て、一週間。

メアリー王国は見違えるほどに繁栄を遂げていた。


オリハルコンにはじまり、金銀財宝。

そして有能冒険家たちよる、冒険家ギルドの設立。

大富豪による寄付は日に日にその額が増え、軍事同盟の申し出も順調に増えていた。


「メアリー様。謁見をしたいとの申し出が」


「メアリー様。冒険家ギルド設立の許可を」


「メアリー様。不平等条約の見直しの数。それが500を超え、後はメアリー様の捺印待ちでございます」


「は、繁栄は疲れるのじゃ」


玉座。

そこに座し、呟くメアリー。

今やメアリーの側には数十人にも及ぶ側近が並んでいる。


しかしその中にあってー-


「クロードにソリスよ」


「はい、メアリー様」


「なにかありましたか?」


メアリーはクロードとソリスに全幅の信頼を置いていた。

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