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第五章 カジノ編②

旅に出てから初めてとった睡眠時間は6時間ジャストだった。

朝8:00amに起床して、まだ自分の誕生日の朝なんだという良くわからない感情に少しだけ浸り、10:00amホテルを出て昨日行った最寄りのカジノへと向かう。

とりあえず勝負はまだお預けにして、寝起きの一服を思う存分に堪能してから、朝昼兼用のレストランを探して歩いた。

フィッシュ&チップスのお店の前で足を止め、そのままオープンテラススタイルのレストランでオーソドックスなフィッシュ&チップスを注文して食べた。日本人女性には驚く程の量のフィッシュ&チップスが出てきた。

味は想像通りであったが、やはり物価は高くて日本円にして3000円が一瞬で消え去った。

今日は最寄りのカジノではなく、他のカジノで勝負してみようと思い、マイホームタウンのプラネットハリウッドから地球の歩き方の地図を広げてラスベガスのストリップをダウンタウン方面へと歩いてみることにした。

プラネットハリウッドから出たらそこは室内ではなく、屋外のthe観光地みたいな景色が見えて、バブリーな景色が面白くてしばらくその景色を眺めぼーっと突っ立っていると、ポケモンのピカチュウのコスプレした現地の人に話しかけられた。

「私と一緒に写真撮りたいと思う?あなたのスマホで」

私はこれがアメリカのノリなんだろうなと思い、ピカチュウのコスプレを別に珍しいとも思わない日本人だけれども、好意を寄せてくれていると勘違いして、

「一緒に写真撮ろうか!」

と言ってスマホを出した。

すると、もう一人、パイレーツ・オブ・カリビアンの主人公のコスプレをした人がどこからともなく現れて謎に3人で記念撮影することになった。

写真を取り終わって、さぁ、ダウンタウンへ行こうと考えていた私に対して、コスプレイヤー達が手を出して

「20ドル払え」 

と言ってきた。少しの間事態を把握出来なかった私に対して、母国語が英語のコスプレイヤーたちは強気で怒り始めた。

「はやく20ドル払えって、よこせ!!」 

ざっくりと1ドルが当時100円位だったから、2000円くらいの金額を要求してきたのだ。

初の海外旅行でそういう悪い人たちに対しての対処の仕方が分からなかった私は、銃を所持していた場合のケースを考えたら怖くなり、20ドル支払うことを断りきれず、お金をまんまとむしり取られた。

「良い一日を」

と言い放って去っていったピカチュウとパイレーツオブカリビアンに対して後から怒りがこみ上げて来たが、もう、どうすることも出来なかった。

ラスベガスのストリップをダウンタウン方向へと歩き、チケットショップで本場、シルク・ドゥ・ソレイユが見たくなった私は、たいして興味もないビートルズのチケットを購入した。

ストリップをダウンタウン方向へ向けて歩き、ミラージュへ向かう途中で、パリスという場所にあるシケたカジノへ入った。カジノ内を見渡したのだが、いまいちな印象しかなかったので、次のカジノへとまた歩く。

カジノ「フラミンゴ」へ入ると、そこにはクリスタルと書いてあるスロットの台があり、そのクリスタルの派手さはスロットを作る日本の会社の発想からは及ばないであろう電飾、大きさ、ギラッギラのこの世の色を全て使いました!的な派手なスロットを、紅白歌合戦で歌う小林幸子の衣装みたいだな〜とか思って、

そのスロット機に「幸子」という名前をつけてしばらく幸子と勝負したが、結果は完敗だった。

幸子をやめて他の台へ転々と勝負対象をうつしたりしていて、夜20:30くらいまでお金を溶かし続けていた。

そうこうしているうちに、シルク・ドゥ・ソレイユのビートルズの開演時刻が近くなってきたのでミラージュという場所まで移動しててからシルク・ドゥ・ソレイユのビートルズを二時間半堪能して、改めてアメリカのスケールの凄さに打ちのめされていた。アメリカ凄い!!語彙力のない私には、そういう感想しか出てこなかった。それからはミラージュのカジノで一勝負した。そこのバッファローでは、今まで失った日本円にして40万円くらいの額が一瞬で戻ってきた。

アメリカンドリームが詰まったスロット・バッファローとの勝負だった。

1:00amにミラージュを後にしてプラネットハリウッドへと戻るまでの道を歩いていたら、黒人の男の人に何やらめちゃくちゃキレられた。

ただ道を歩いていただけなのに…

アメリカ、こわい………

深夜の道は、日付が変わっていてもどこを見渡しても24時間営業のイルミネーションで飾られていて、全く時間を感じさせなかった。

プラネットハリウッドに戻った私は強気だった。

負けた金額分手元に戻ってきていたからだ。

 その後ホームタウンのプラネットハリウッドのカジノでは、ゲームオブスローンに、時間と共にお金が吸い込まれていき、ホテルの部屋へは3:00amくらいに戻ることになってしまった。

結果的に負けとるやん、自分………

いいや!明日は気分転換にグランドキャニオンを見に行こう!明日の計画を頭に描きながら眠りについた。

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