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ありふれたトラック転生です。

 トラック転生という単語をご存知だろうか。

 いや、知っているという前提としよう。

 オレはこの度、トラック転生というすることになった。

 まずは経緯から説明していこう。


 あれは、うだるように暑い夏の日だった。

 運送業者で働いているオレはあの日も、荷物を持って相棒と共に朝から走っていた。


 その日の夜。

 ほとんどの荷物は届け終え、あとは狭い入り組んだ道の場所だけになっていた。

 昼から夕方にかけての公園や小学校の近くだと、子供達が飛び出してくる可能性があって怖いのだが、夜だと子供は帰っているから比較的安全……そう思っていた。


 公園の前を走っていたとき、突然飛び出してきたなにかを思わず轢いてしまった。

 法定速度を遵守していた。

 しかし制動距離より、目と鼻の先に飛び出てきた何かとの距離の方が明らかに短かった。

 ドンっという鈍い音と共に、何かは前の方に転がっていった。

 慌てて前方を確認すると、そこにはスーツを着た男が倒れていた。

 相棒はすぐに救急車を呼ぶため電話をした。

 すぐに救急車とパトカーが来て、オレと相棒は別々のところに連れて行かれた。


 あとで聞いた話なのだが、飛び出してきた男は社内でイジメにあっていたらしい。

 つまり自殺に巻き込まれたということだ。

 しかし人を轢いちまったっていうのは、会社として大きな醜聞だ。

 オレと相棒は会社をクビになった。

 相棒は実家に帰るらしいが、オレに帰る家はない。

 死にゆくオレの願いが叶うのならば、相棒に幸せな未来が訪れることと、当たり屋みたいな自分から車に突っ込む阿呆がいなくなりますように……そんな風に考えながらオレの体はプレス機にかけられたあと、シュレッダーでバラバラにされた。


「おめでとうございます! あなたを異世界に転生させて……え゛?」


 そう。

 これはトラックのオレが異世界に転生し、チート無双する話だ!

続きません。

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