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04.魔法の訓練はじめました

ナターシャの家でお世話になることが決まって数週間…

家の間取りを覚えたり医療助手としての勉強であっという間に時間が過ぎたが、ここでの生活にもようやく慣れてきた

そんなある日の夕食


「ギル、あんた明日にでも魔法の訓練してみるかい?」


突然ナターシャにそんな提案をされた

魔法…ファンタジー世界ならではの単語に心が弾む


「したい!ぜひ、お願いします!!」


あまりの嬉しさに身を乗り出し目を輝かせながら返答をする私を見てナターシャは満足そうに笑う


こうして、私の魔法訓練がスタートした





次の日、家から少し離れた場所へナターシャと共に行った

あとから聞いた話だと魔力量の多い私の魔力が暴走しても家に被害がでないようにするための対策だったらしい


「さて、それじゃあお待ちかねの魔法の訓練でもしますかね!」


「はい!お願いします!!」


「いい返事だ!まずは魔法について説明するが…」


その後ナターシャは魔法について丁寧に教えてくれた

それで分かったことは、この世界に存在する魔法は火、水、風、土、光の5属性があること

しかし、魔法は誰しも扱えるものではないこと

尚且つ使えても通常1人につき1属性、才能のあるものでもナターシャの知る限り2属性が限界だということ

だが、たとえ魔法が使えなくとも魔法紙を使えばそれに書かれている魔法を使用制限はあるが使えるということだ


「まぁ…こんくらいかね〜」


「あの、魔法紙に使用制限があるのってどういうことですか?」


「それは簡単な話さ。例えば、コップに水を注ぐことが出来るがコップの限界を超えると水が溢れてしまうだろう?それと同じさ」


「なるほど…」


「まぁ、基礎知識はこれくらいにして実践にうつってみるかね〜」


「はい!!」


ナターシャの説明も終わりいよいよ実践にうつる

前世では体験出来なかったことに挑戦するせいかだんだん緊張してきた

魔法を使えるという好奇心と使えなかったらどうしようという恐怖その2つの感情に板挟みにされながら今か今かと待っていた私に想定外のことが起きた


「じゃあ、初めに両手を広げて前にだす。それから、手にガってやってガーって出す感じだよ。やってみな!」


「…へ?」


ナターシャの説明が雑すぎるのだ

さっきまでの丁寧な説明が嘘のようで頭が回らず変な声を出してしまった

しかも、説明した本人はドヤ顔ぎみ

そもそも、ガっとガーの違いはなんなのだろうか


「えっと…もう1回お願いしてもいいですか?」


「はぁ?しょうがないね〜。だから、ガッとやってガーだよ」


説明が短縮され余計に意味のわからない言葉になってしまった

理解しようと必死に考えるが一切理解できない

もしや、私に才能がないのではないかと焦りがつもる

どうやら顔面蒼白になった私の顔をみてようやくナターシャも気づいたらしい


「ハハハ!忘れていたよ。私は理屈じゃなく感じるままにやるタイプだったから通じてなかったみたいだね〜いやー悪かった」


「いや…そんな…」


「それに、検査の準備をするのも忘れていたよ。ちょっと待ってな」


ナターシャはしっかりしているようで実はぬけているのてはないだろうか…そんなことを考えていたら色々なものを持ってナターシャが帰ってきた


「よいしょ…この道具でギルの属性を調べるよ」


そう言ってナターシャは持ってきた机の上に火のついていないロウソク、水の入ったコップ、数枚の葉を置くと最後に自分の指を少し切った


「な!?何やってるんですか!!?」


突然の行動に驚き手当をしようと駆け寄ろうとしたのだが、それはナターシャによって遮られた


「まぁ、待ちな。これは属性調べに必要なことなのさ。さっきの魔法の使い方だけどね私の師匠がいうには、魔力は血液みたいなもんで体中を巡っているからそれを手の平に集中させ、そこから出すみたいな感覚らしいんだ。それを今からやってみて変化があったものがお前の属性だよ」



説明されてもやはり、どこか納得がいかない



「でも、何も自分を傷つけなくても…」


「それが手っ取り早いんだからしょうがないじゃないか。それに、こんな傷すぐに自分で治せるしな」


「そうかもしれないけど…」


「心配するんならさっさと試してみな。ほれ!早く!」


急かされるままに手を広げ前に出す

最初はどの属性になるのか楽しみだったが、今はナターシャの傷を治すその事で頭がいっぱいだった

魔力を意識しながらも傷治れと頭で念じながら力を込める

すると、ナターシャの傷がさっきまで傷があったことが嘘のように綺麗に消えた


「出来た…」


「ほーう。上出来じゃないか!お前は光属性持ちのようだ。他は…まぁ反応がなかったが、魔力が多いんだもしかしたら今後また新しい属性が使えるかもしれんし出来なくても一流の光属性使いになれるはずだ」


魔法なんて私のいた世界にはなかったものが実際に使えたそれが嬉しくて嬉しくて仕方がない

例え、この属性しか使えなくても幸せだと思う


「ありがとうございます!ナターシャさん」


「そんなこといいんだよ。私は修行に持ってこいの場所にいたから問題なかったけど、ギルは違う。だから、自分の怪我治したりとかコツコツ練習していきな」


「はい!」


「それじゃ、そろそろ帰るかね〜。最初はこんなもんだからね。無理するんじゃないよ」


そういうが早いかナターシャは帰路に向かって歩く

その後ろについて私も歩いていく



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