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第一話 [逃げてきた兄妹]

 草原国家オーガスタ。

 この封鎖世界〈円環をなす大地(アルクスギア)〉において、城塞に囲まれた都市国家(ポリス)ではなく、広大な大地と空を居住と定めた遊牧民族が治める稀有な国である。


 そんなオーガスタの辺境。

 赤茶けた大地と切り立った断崖で成り立つ、オーガスタの住人であっても滅多に足を運ばない『渇望の谷』を、ひとりの少年が背中に荷物を担いだまま、必死の形相で走っていた。


 見たところ十三歳ほどだろうか。

 痩せこけて薄汚れてはいるが、もともとの見目と身なりは悪くない。

 かなり恵まれた生まれと育ちをしてきたことが見て取れる。だが、いまの状態はまるで同じ服を半年も着たきり、さらに風呂はおろか水浴びすらしていないだろうと思えるみすぼらしいものであった。


 なまじもともとの素材が良いだけに、ほつれて穴の開いた衣装や、裸足の足。伸ばしっ放しで櫛も入っていない髪など、現在の境遇の酷さが一見して雄弁に物語っている。


「――はあ、はあ、はあ、くそッ。我慢しろよ、アニス。この谷を抜ければ、きっと人里に出られる。そうすれば」


 荒い息を吐きながら、それでも気丈に背中の荷物にそう言い聞かせる少年。

 ボロ布のような毛布に包まれた背中の荷物が、微かに頷いた気配がした。

 わずかでも返ってきた反応に、張り詰めていた少年の憔悴感と唇の端が少しだけ緩んだ。


 と――。

 そんな少年の細い糸のような希望をあざ笑うかのように、不意に後方から、砂煙とともに獣が放つ咆哮と野卑な嬌声が迫ってきた。


「――くっ!!」

 歯噛みする少年が一層足に力を込めるが、もともと栄養失調で疲労困憊、さらには重い荷物を背負って裸足という最悪の条件である。

 気持ちばかり焦るばかりで、足の方は遅々として進まない。

 それでも歯を食いしばる少年の額から大粒の汗が流れ、剥き出しの足の裏が尖った石で血まみれになっていた。


「……フェリオお兄ちゃん、もういいよ。わたしのことは置いて逃げて……」


 そんな少年の背中からか細い、いまにも消え入りそうな少女の声が聞こえてきた。


「………」

 ほんの一瞬、逡巡した少年だが、そんな自分を恥じるように、大きくかぶりを振った少年は、より一層背中の荷物を持つ手に力を込めて、ひたすら前を向いて走り続ける。


「……お兄ちゃん……?」

 困惑した少女の声。


「――うるさい! 絶対に置いていくもんか! 俺と一緒に国に帰るんだ! お前を置いていくくらいなら一緒に死ぬ方を選ぶっ!」

「………」


 少年の断固たる決意を前に、少女の声は沈黙して、ややあって微かな震えと嗚咽が、背中越しに少年に届いた。

 だが、そんな必死の想いも虚しく、あっという間に追跡者たちが少年の背後に迫る。


「ぎゃはははははっ! おいおい、もう追いついちまったぜ!」

「かかかかかっ。亀よりもノロいぜ。わざわざ妖豺狼(ガムル)を駆り出す必要もなかったな」

「おまけに餓鬼二匹とも一緒だし、こりゃ、わざわざ賭けをするまでもなかったか!」


 追いすがるのは明らかに人間ではなかった。

 山羊のような角をはやした牡牛ほどもある、漆黒の狼とも犬ともつかぬ妖獣と、それに手綱をつけて(またが)った魔物が、おのおの三体である。


 魔物は申し訳程度に腰巻を巻いた、半裸の巨漢――二メル(約2メートル)ほどの肥満体で、イボイノシシをさらに醜悪にしたような顔の〈大豚鬼(オーク)〉と呼ばれる魔物であり、騎獣とされているのは〈妖豺狼(ガムル)〉と呼ばれる妖獣であった。

 いずれも脅威度としては、冒険者ギルド指定で錫級(ティン)(下級)だが、これは同じ階級の冒険者パーティ(基本は六人)が、どうにか一体を倒せるという指標のようなものである。

 当然、個体によっては強弱もあるし、まして複数で徒党を組んでいた場合は、最低でも青銅級(ブロンズ)(中級)の冒険者グループが複数で当たらなければ対抗できない。 

 まして年端もいかない丸腰の少年など、鼠を潰すよりも簡単だろう。


 それがわかっているからこそ、魔物たちも必死に逃げる少年を捕まえるよりも弄ぶ目的に変えたらしい。妖豺狼(ガムル)の手綱を操作して、ギリギリの距離を保って追いかけ始めた。


「おい、餓鬼っ。ちゃんと走らないと喰われるぞ!」

「おらおらっ。真っ直ぐ走れや!」

「おいおい、真面目に逃げてるのか? 暇過ぎて眠たくなってきたぜ」



「く――っ!」

 玩具にされている。その屈辱と絶望が少年の心を支配して、知らずとめどなく涙が流れていた。


 もういい。もう立ち止まればいいじゃないか。どうせ連中は人質の俺たちを殺せないんだ。また捕まって……。


「ダメだ!」


 駄目だ。絶対に駄目だ!!


 俺はいい。俺ひとりなら牢獄でも我慢できる。だけどアニスは限界だ。病気になっても、ずっと放置されてきた。挙句、「どうせ二匹いるんだから、一匹くたばっても構わねえ」と、一言で切って捨てられた。


 逃げなければ! せめてアニスだけは助けなければ! ああ、だけど……。


「おい、そろそろ飽きてきたし終わりにするか?」

「そうだな。雌の方は虫の息だから妖豺狼(ガムル)の餌にして、雄の方は殺さないように言われてるんだよなァ」

「ああ、雌は餓鬼だし、死にかけだからお楽しみもねえからな。つまらん」

「なら、雄の方は次からは逃げられないように、俺たちで手足を喰っちまうか?」

「そりゃいいや。手足はえーと……いち、にい、さん、し……四本あるから、一本余るな」

「なら、最初に捕まえた奴がもう一本余計に喰えることにしようぜっ」

「「よぅし、乗った!」」


 背後で繰り広げられるまさに悪魔の相談。

 聞こえてきたそれに目の前が真っ黒になった――刹那、谷の反対側からこちらに向かって歩いてくる人影が、思いがけずに少年の目に入った。


 一瞬、希望が浮かび、その人物がひとりだけで徒歩(かち)なのを見て、泡のように消える。


 純白のローブを羽織り、右手に杖を持ったその姿は、全能神(アルコーン)を崇めるマグヌス派の巡礼者によく見られる身なりである。

 辺境を歩く巡礼者であれば、多少なりとも神聖魔術なり体術なりの心得があると思えるが、見たところたったひとりだけで、また、日差しを避けるためか頭からすっぽりとフードを被っていて人相風体はわからないが、大人の男にしては小柄で華奢な印象がある。

 まだ年若い……ことによると女性の巡礼者なのかも知れない。


「逃げろーーーっ!! すぐに逃げるんだ!!」


 少年の口から全身全霊の絶叫が放たれた。

 その警告の叫びに、前から来た旅人が足を止める。


 状況が理解できないのだろう。青息吐息で這いずるように走る少年と、その背後に迫る三騎の魔族。

 呆然と立ちすくむ旅人を前に、少年はせめてそちらに真っ直ぐ進むのではなく、少しでも離れようと、咄嗟に踵を返しかけて、足をもつれさせてそのまま二転三転……転がるように倒れ込んだ。

 その拍子に背中に背負っていた荷物が離れ、やせ細って顔色の悪い、少年に良く似た顔立ちの十歳ほどの少女があらわになった。


「いっちば~~ん!」


 そこへ、妖豺狼(ガムル)の背中から飛び降りた大豚鬼(オーク)の一匹が駆け寄って、大根でも引き抜くように少年の右手を取って持ち上げる。


「ちッ! くそ、出遅れた」

「こっちに転がってくればなあ」


 勝ち誇る仲間を羨ましげに見ながら、残り二匹も妖豺狼(ガムル)の背中から降りた。


「んじゃあ、俺が両脚を喰うぜっ」


 少年を捕まえたまま、醜悪な顔を喜悦に歪ませ、牙の生えた口を大きく開く大豚鬼(オーク)


「おい、ちょっと待て! 一番量のあるところを全部喰う気か!?」

「せめて片方は手にしろい!」

「うるせえな。早い者勝ちだァ」


 ブーブー不満の声をあげる仲間を嘲笑いながら、大豚鬼(オーク)は転んだ拍子にズボンが破けて、剥き出しになった少年の膝を舐める。

 この期に及んでも気丈に歯を食いしばって、火を噴くような目で大豚鬼(オーク)を睨みつける少年。


 ちくしょう! 俺にもっと力があれば、せめて魔鋼でできた剣でもあれば、この連中に一矢報いてやるのに!!


「おい、そっちの雌餓鬼はおっ死んだか?」

「ん~~? どうかな。ピクリとも動かねえや」

「さっさと妖豺狼(ガムル)の餌にしときゃあいいだろう」


 少年を掴んでいる大豚鬼(オーク)とは別の大豚鬼(オーク)が、手にした棍棒――丸太を削り出しただけの粗悪な代物である――の先で、地面にうつ伏せに転がっている少女をつつく。

 刹那、少年の怒りが切実な祈りに変わった。


 あああっ、神様。天使様。どうか、どうか妹を……アニスを助けてください! 俺なんてどうなっても構わない。俺のたったひとりの妹を奪わないでください! アニスを助けてください!

 いや、もう助けてくれるのなら悪魔でも構わない。俺の命も魂もくれてやる。だからアニスを助けてくれっっ!


 と、悲痛な願いが届いたのか、或いは単なる運命の悪戯か、

「――少年。少し訊ねたいのだけれど」

 そこへ、まるで街角で道を尋ねるような、涼しげな声がかかった。


     ◆ ◇ ◆ ◇


 ドウッ! という地響きとともに、小山のような妖獣〈六角妖牛(ヘキサオックス)〉が倒れ伏す。


 魔物の襲撃以来、生きた心地もせずに、固唾を飲んで見守っていた移動商人(キャラバン)の一行が、途端、一斉に湧きたった。


「――ふう。図体がでかいから意外と手間取ったね」


 常に妖獣との戦いを主導し、最後のとどめを刺した緋色がかった金髪の若者が、仲間を振り返って笑みを浮かべながら、そう気軽に締め括った。


 仲間たち――大斧を手にした四十年配の歴戦の戦士じみた洞矮族(ドワーフ)の中年男。短弓を持った金髪の半妖精族(ハーフ・エルフ)らしい耳の尖った少女。短剣をお手玉のように操る旅妖精(ハーフリング)の青年(見た目は子供)。長杖(ロッド)を手に魔術を連発していた口ひげを蓄えた三十歳ほどの伊達男風の魔術師。巡礼者のような格好をした栗髪の地味な容姿の少女という多彩な顔ぶれも、その言葉を契機に緊張を緩める。

 おそらくは冒険者のパーティなのだろう。

 移動商人(キャラバン)の用心棒たちが、あっという間に蹴散らされ、もはやこれまでと観念したところへ、疾風のように現れた彼ら。


 全員がかなりの実力者――少なくとも白銀級(シルバー)以上であろう凄腕の――パーティの中でも、とりわけ目を引く若者が、一目で業物と思える白銀に輝く流麗な剣を鞘に納めたのと同時に、

「ありがとうございます、騎士様! 私はオーガスタの商人でブランドンと申します。お陰様で命拾いしました。まことに感謝の言葉もございません!」

 立ち振る舞いから彼をリーダーだと見てとって、三十代と思しい恰幅の良い商人が、転がるようにして進み出てきた。


「いえ、気にしないでください。たまたま僕らは用事があって、この先の町を目指していたところ、偶然に通りかかっただけですから」


 はにかんだように笑う若者の自然体の態度に、与し易いと見てとったのか、ブランドンはさりげなく懐から片手に載るくらいの中身の入った革袋を取り出した。


「騎士様、これは些少でございますが――」


 謝礼だろうが、中身が黄金にしろ魔石にしろ、このクラスの魔物を倒した礼としては確かに些少である。


「いえ、これは今回の襲撃で亡くなった方のお身内に使ってください。困った時はお互い様です」


 半ばブランドンが予想していた通り、若者は首を横に振って、差し出された革袋を押し戻した。

 芝居のつもりで軽い押し問答をした上で、ブランドンはしぶしぶながら……そう見えるように、一度取り出した革袋を再び懐へ戻した。


 目端の利く旅妖精(ハーフリング)の青年が、やれやれとばかり肩をすくめる。


 世間知らずの若造相手に、うまうまと謝礼を払わずに済んだわいと内心で喝采を放ちながら、

「いや、素晴らしいお志でございます。さぞかし高名な騎士様なのでしょうな。おおっ、もしや貴方様は聖堂都市で名高い六卿家の名門ハウエル侯のご長男で、光剣の聖騎士との呼び名の高い勇者ランスロット様ではありませんか?」


 そう大仰にブランドンが褒め称えると、若者は困ったような顔で、いや、僕はそんな大層な者では……と、言葉を濁す。


 心にもない追従を並び立てたブランドンは、頃合いだと見計らって、

「ところで騎士様、いま倒された魔物の肉や角ですが、旅の途中では持てる量も限られますし、かといってあたら腐らせるのも――」

「おい、ランス! ランスロット! エリィが怪我人に治癒術を使いたいと言っておるのじゃが、どうするかの?!」

 そこへ、大斧を担いだ洞矮族(ドワーフ)の中年男が、割れ鐘のような大声を放ちながら近づいてきた。


「ああ、そうだね。あまり無茶をしない範囲なら、重症者に治癒術をかけてくれるように頼めるかな」

「うむ。わかった。だが、やり過ぎて逆にエリィが倒れては本末転倒じゃからな。気を付けるように言っておこう」


 頷いて、栗色の髪をした少女の元へと戻る洞矮族(ドワーフ)の中年男。

 その後姿を呆然と見送りながら、肝をつぶしたブランドンは若者――『光剣の勇者』ランスロット・ハウエルへと視線を戻した。


 ブランドンとしては本気で目の前の若者がランスロット・ハウエルだと思って言ったわけではない。適当に持ち上げて、いま倒した魔物の肉や素材をうまいこと手に入れられないかと考えてのちょっとしたリップサービスのつもりだったのだ。

 それがまさか、本当に当人だったとは!!


 呆然としているブランドンに向って、ランスが屈託のない笑みを向ける。


「それで、すみません。何のお話ですか?」

「あ、いえ、その、せ、せめて、私どもでお役に立てることがあれば、なんなりとお申し付けください。ハウエル卿!」


 その場から飛び退いて、土下座せんばかりの勢いで頭を下げるブランドン。

 その様子を窺っていた旅妖精(ハーフリング)の青年が、にしししし、と人の悪い含み笑いを漏らした。


「ランスで構いませんよ。――えーと、それでは、厚かましいとは思いますが、人を探しているので情報があれば教えて欲しいのですが」

「は、はい。なんなりと!」

「別件で二件あります。一件は、水網都市マレントゥスの首席のお孫さん兄妹。もう一件、いえ、もうひとりが銀髪紫瞳で16歳の少女。名前はルシア・フィリール。聖女と呼ばれた僕の――僕たちの仲間だった女性です」


     ◆ ◇ ◆ ◇


 銀鈴が鳴るような綺麗な声に、思わず少年がその声の主へ視線を巡らせると、

「あの状況で私へ注意を喚起した理由はなにかな? それと最後に姿勢を崩したのは、進行方向にいた私を避けるためのように思えたのだけれど?」

 さきほど谷の先を歩いていた旅人が、あろうことか平然とした顔で、この場へ歩みを進めてきた。


 先ほどはローブとフードで判別がつかなかったが、いまはどちらも脱いで素顔をさらしている。

 そして、半ば予想通り、その中身はまだ年若い――少年よりもせいぜい2~3歳年上だろう少女であり、予想を大きく外したのは、その容姿が少年がこれまで見たこともないほど完璧な、隙のないほど完成された美貌であったことである。


 シミひとつない純白の肌に月の光を織り成したかのような銀色の髪。最上の宝石でも及ばないだろう紫色の瞳。

 天使や妖精もかくやという神々しいばかりの乙女であった。


「うひょ~~~っ! こいつはツイてるぜ! 餓鬼どもを追い駆けるだけの退屈な命令かと思ったら、とんでもない上玉じゃねえか!!」

「こいつは凄えっ。たっぷり可愛がってから、腹ん中に収めてやる。涎が止まらねえ。たまらん……」

「ぎゃはははははっ。にしても自分からのこのこ飛び込んでくるなんて、少し頭がおかしいんじゃねえのか?! まあ、逃げても無駄だったけどな」


 血走った目で美少女の全身を舐めるように眺め、だらだらと涎を垂らしまくる大豚鬼(オーク)たち。

 申し訳程度に腰を覆っている腰巻を、雄の怒張がこれ見よがしに押し上げていた。


「それで、少年? 回答は?」


 銀髪の美少女は騒ぎ立てる大豚鬼(オーク)など目に入らないかのように、少年だけを見て再度尋ねる。


 この娘、少し……いや、とてつもなく変なんじゃないのかと思いながら、少年は乱暴に持ち上げられたまま、喘ぐように答える。

「だって、俺たちのせいで巻き添えにするわけには……くっ、いかないじゃないか。だから、少しでも……こいつらを引き連れて離れようと……ぐっ」


「――興味深い。『愛』『徳』『献身』。そうしたことを口で説く人間は多いけれど、実際に生死の境で他人を心配したり、人助けができる人間はなかなかお目にかかれない。私の知る限りではランス以外、二人目かな」


「ああん? さっきからなにグチャグチャ言ってるんだ、ねーちゃん? 状況がわかってんのか!?」


 自分たちを無視して進められる問答を前に、あっさりと沸点を超過したらしい大豚鬼(オーク)の一匹が、無理やり少女の細い顎を掴んで、自分の方を向かせる。


「無礼者がーーーッッッ!!」

 その途端、この場にいないはずの第三者の怒号が響いたかと思うと、どこからともなく現れた小熊とも座敷犬ともつかぬクリーム色の毛をした生き物が、するすると美少女の足元から左肩の上まで登った。

「この御方をどなたと心得る! こちらにおわす御方こそ、予言されし最後にして至高の魔王。真なる魔王(シャイタン)である第九番目の(エナトス)魔王陛下その方であるぞ!」


 傲然と胸を張って高らかに宣言する謎の生物。


「「「………」」」


 しばしその場に沈黙が落ちた後、


「「「ぎゃははははははははははははははははっ!!!」」」


 大豚鬼(オーク)たちが一斉に、腹を抱えて笑い出した。

1/22 誤字の修正を行いました。

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