街角探検隊
いつもより一本早く曲がってみる
知らない家があって
知らない人たちがいて
知らない草木があって
知らない道へ繋がっている
右にも左にも見たことのないものがあって
一度に両方を見ることはできないから
でもどちらも見たくてきょろきょろしている
知らない人たちの息づかいがある
知らない光の重なりがある
知らない風が通り過ぎていく
目的地がなかったのなら
きっとどんどん入っていけるのに
行く場所がある今はただ
まだ見ぬ路地を覗き込むだけ
いつもの道が見えるときでも
知らない道に見えたりもする
知らない道をたどっていって
いつもの道に続いたりもする
世界はまだ見ぬ景色ばかり
たった一本、違う道に入るだけで
全く知らない世界に出会える