#13【本番】
5分の休憩が終わり席に着こうとしたら、
「先ほど座った席には座らないように!」
葛飾がまた叫んだ。
はいはい。
というわけで向かいの3と書かれた席に座った。
ほかの人間たちは、葛飾の言うとおり先ほどとは違う席に座った。
12のところには、私。
3のところには、156番。
6のところには、179番。
9のところには、105番。
「それでは、本番を始める。一同、礼!」
ペコッ、と頭を下げ、すぐさま上げた。
「では本番用のルールを発表する。一度しか言わないからよく聞くように。ゲームのルールは先ほどの練習と同じだが、負けた者つまり最下位の者には、即死刑に処する」
はっ!?
「ただし内容は、残ったトランプの絵柄で決めるので、ここでは申し上げられない」
なんてこった! そとに出たいという夢がかなわないまま死ぬのか……。
そんなことはお構いなしに、参加者にトランプを配った。
配り終わると、すぐさま、カードを捨て始めた。
まるで自分が最下位にならない自信があるみたいだ。
それから1分もしないうちに準備が整った。
現在、
12のところに座っている私は、5枚。
3のところに座っている156番は、9枚。
6のところに座っている179番は、5枚。
そして、9のところに座っている105番は、6枚。
といったところか。
「では、始めよう。ゲームの最初は、すべて12の椅子に座っているやつからだ」
始まった……、死と隣り合わせのじじ抜きが。




