4/4
三章 人として
空に帰ることが叶わないならと小さな小鳥は一人の小さな少女として生きようと思いました。
小さな少女は小さな小鳥のときよりもより人間らしくなりました。
小さな少女はたくさんの人の痛みをかんじられました。
その経験をいかしたくさんの人を助けました。
小さな少女にとってそれが生きがいになりました。
小さな少女は自分が小さな小鳥であったことをだんだんと忘れてゆきました。
不思議でした。
自分がなんなのかだんだんとわからなくなってしまったからです。
それでも小さな少女は人を助けました。涙がなんなのかはいまだに知らなかったのですがあふれて止まりませんでした。
しかし、小さな少女は歳をとりませんでした。
人には気味悪がられ小さな少女は一人っきりになっていきました。