夢の君で笑う
私の名前は寛内氷彼、どこにでもいるような、女子高校生、ただ、他の人と比べたらちょっと他人に好かれるだけの、高校生、私のクラスでは密かに、スクールカーストが構築されていた、その中でも私は、いわゆる一軍ニ軍のあいだでゆらゆらと行き交うような、八方美人の人間であった。
そんなある日教室で、今度女子五人でお買い物しに行こうよ、という話しになっていた、
「氷彼ちゃん、じゃあ明日この時間でいいよね」
「うん、いいよ!楽しみだね!何買おうかなー」
「ほんとに、氷彼ちゃんがきてくれてうれしいよ!」
チャイムがなって休み時間の終わりのを知らせる
「あ!それじゃ!」
「うん!」
私は笑って、返事をする
五限が終わって、最後の休み時間が来た、そして、私は珍しい光景を目にした、いつも机に伏せて寝ていた犬神さんが、起きて何かスマホゲームをしているのだ、高校生活もニ年になってもたまたま同じクラスだったから、その光景に驚いて、つい声をかけてしまった、興味が湧いてしまったのだ。
「ねぇねぇ、それ、何のゲームしてるの?」
「これ?」
「うん!」
「東京スカイブレイル」
その白髪の女の子は、そう端的に言った、
「どんなゲームなの?」
「四人パーティを作って敵と戦うゲーム」
「そーなんだ、おもしろいの?」
「面白いよ」
「私もやってみていい?」
「いいよ」
やってみると、案外面白かった、犬神さんはこう言うのが好きなんだなと、私はその場で理解を深めて、
「ねぇねぇ!今度私もやり始めようと思うんだけど、また教えてくれない?私こういうのしたことなくって」
「いいよ」
「じゃあLINE交換しようよ!もしかしたらすぐに分からないとこ出てくるかもだし」
「わかった」
そうやって私は、犬神さんのLINEを手に入れた、犬神さんは普段他の人と関わらないから、どこのグループにもいなくて、直接交換するしかなかった。
翌日になり集合時間よりもっと早い時間、私は集合時間を間違ってとても早く来てしまっていて、暇つぶしに、犬神さんに教えてもらったゲームをしていた、
小一時間、近くのカフェでそのゲームのストーリーで感動していて、集合時間になってみんなと合流してからも、その続きが気になって、お買い物もいつもよりつまらなく感じていた。
家に帰ったら夕方を過ぎていて、迷惑だとはわかっていても、ゲームのことについて話したくて、私は、犬神さんに電話をかけていた、
ニ、三時間五
「それで!ほんとにすごくて!」
「わかる、あそこはほんとに良い、あれはカッコいいトップテンに入れていい」
「、、ねぇ、犬神さんって、ゲーム以外で普段何してるの?」
「んー、お散歩かな」
「へー、なんか意外」
「お散歩っていっても夜にするお散歩、なんか、気持ちよくてさ、」
「夜のお散歩ってほんとに歩いて帰るだけなの?」
私はそんなふとした疑問を問いかける、そんな問いに犬神さんは微笑して、のちに答えた
「実はね、たまに学校に忍び込んだらもするんだ」
私はその予想していなかった答えに驚き、同時に興味心を抱いた、
「なんだか悪いことしてる気分になって楽しいんだ」
そう言う女の子に、私は聞く
「ねぇねぇ、お散歩って今日もするの?」
「するよ、どうして?」
「私も、その散歩、ついて行っていい?」
「いいけど、どうしたの?」
「一緒に学校!忍び込もうよ」
「まぁ、いいよ」
口約束をして、電話は終わり一緒にお散歩することも決めた、私は、誰も見たこともない、犬神さんの笑みを、みることができると言うことに、すこし顔の口角が上がっていた、
時間になって、私服の犬神さんと合流する、いつもなら話す接点すらなかった私たちでも、今はゲームのくだらない話しをべらべらとしながら、夏の夜風に当てられながら、歩く、
学校に二人で侵入して、ドキドキしながら笑って、まるでお化け屋敷にきた二人組のようだった、屋上に勝手に上がって、横になって見上げていた、
「あー、ごめん、今日は雲があって星みえないや」
「全然!楽しかったし、そうだ!明日もこようよ!今度こそ見ようよ、星、」
「いいよ、明日同じ時間に一緒にこよう」
そんな私の言葉で、その女の子は笑っていた、それを見て、私はとても、言い表せない感情を抱いていて、でも表そうとすると、羨ましくて、綺麗で、幼馴染の男の子を思い出す、笑顔が綺麗とは、このことかと思わされるほどに、美して、なんだか妬ましくて、取られてしまうという不思議な危機感を感じてしまった。
週末も最後になり、私は夕暮れ過ぎに起きて制服を着ていく、今日は学校で集合、私はまるで、放課後に大切なものを忘れ物したのを思い出して、取りに帰らに来ましたと、いわんばかりの顔で、その教室について、時間になるまで、机に伏せて寝てた、
アラームの音で起きて、その女が入ってくる、私の好きで妬ましく感じさせる、ずるい女、
「おはよ、氷彼さん、それじゃあ、いこっか、星を見に行き」
「うん!いこっか」
私は全ての人間が嫌い、私をいじめる人間が嫌い、だけど嫌いになりきれない、だって、それ以上に、わかっているのに、好きだから、奪われたくない
屋上で今度こそ星を見ている、綺麗な星だ、だけど、それ以上にこの長い髪をなびかせている、この女の子に、私の瞳は夢中になっていた、
嗚呼、素敵だ、だから、許せない、私は、私は、私は、私も、あなたも、あの人も
私は星を見上げて笑う美しい女の子をこのナイフで手にかけた、胸を一突き、いや、それどころではない、何度も、何度も何度も、刺して刺して、その顔をこの手で触れて、唇に唇をあたる、
「大好きだよ、犬神さん、でも、犬神さんには春くんをあげないから、かわりに私が全部もらうね、その笑みも、これで私も本物の笑顔をすることができるかな」
私はもう一度教室にもどって眠った、一度、家に帰って、再登校しよう、
そして、私は目を覚ます、真っ暗な夜だ、月などない、けれど、太陽もない、ならばそれは夜だ、私は、重たい、とても重たい夢を見た、でも、その階段に足を進めようとした時、声を感じた、しかしそんな物は関係ない、私は今どんな顔をしているだろうか、怒った顔をしているだろうか、それとも、悲しそうな顔をしているだろうか、私はちゃんと笑えているのだろうか、わからない、見えない、しかしそれでいい、
私は夢の女の子に会いに行った、再会できるだろうか、わからない、でも、私だけを置いていくなんて、許せない、私は屋上へと落ちて行った。
世界の秒針はそれでも止まらず、動き続けた、まるで最初から何ごともなかったかのように。




