新人
「その前に、シャーロット。食事にするか。」
「はい…!」
そう言って私たちは食事をしに行く。
お店はやっぱり、
【Savor of the Blue 】
一度食べると忘れられないぐらい、ここの料理は何度でも食べに来たくなる。店へ入れば前と同じ席へ案内される。
「シャーロット。今日も沢山食べるぞ。」
「はい…!」
料理を注文して待っていると、
「シャーロット。」
「どうかなさいましたか?クリス様。」
「ああ。怖くないか…?」
「何がですか…?」
「もしかしたら、自分の身が危険に晒されるのが。」
確かに…自分の身が危険に晒される可能性があるのは分かる。もちろん、怖くないわけじゃない。でも、
「クリス様がいるから…クリス様がいるから大丈夫な気がするんです…もちろん怖くないわけではないですが…」
私がそう言うとクリス様は微笑んだ。
「ああ。俺がシャーロットのそばにいる限り、誰にも傷つけさせないよ。」
クリス様の言葉にはいつも安心させられる。
正直、絶対なんてことはない。
絶対に傷つかないなんてことはないと思う。
だけどクリス様なら、どこにいても助けてくれると思う。確信はなくても、そんな気がするの…
「お待たせいたしました。」
「わぁ〜!!」
「ごゆっくりお召し上がりください。」
「相変わらず、シャーロットはかわいい反応をするな!あははっ!」
「だって、綺麗な盛り付けに美味しそうな匂い…本当に堪らないです…!!」
「あははっ!確かにそうだな…!さあ、沢山食べるぞ。」
「はい…!」
ここの魚料理は香りだけでなく、魚も本当に新鮮で、味付けも完璧。味付けは濃すぎず、薄すぎず、丁度良くて、魚の風味が際立つからすごく好き…
「クリス様、美味しいですね!」
「ああ、そうだな!」
私たちは食事を楽しみながら会話をした。
食事も終わり帰ろうとしたとき、シェフに止められた。
「クリス第一王子殿下、シャーロット様。実は最近、新しい従業員が入ったので紹介させてください。」
「ああ。」
新しい方が入ったのね。それはそうよね…このお店はすごく人気だけど、従業員の人数が少し足りない気がしてた。だから、新しい人を雇ったのはいいことだと思う。
「来なさい。」
シェフがそう言うとやって来たのは、私と同い年ぐらいの青年だった。
「クリス第一王子殿下、シャーロット様。お初にお目にかかります。レイストと申します。」
「レイストか。よろしくな。」
「レイストさん。よろしくお願いします。」
「よろしくお願いいたします。」
シェフはこのレイストさんは働きぶりがすごくいいと褒めてた。レイストさんが入ってからお店がよく回るらしい。
「そういえばシャーロット様。」
「??どうかなさいましたか?」
シェフの方が突然、私に話を振る。
「聖女に選ばれたそうですね。おめでとうございます…!」
「おめでとうございます…!」
「お二人ともありがとうございます…!何かお手伝い出来ることがあればいつでも仰ってくださいね?私の出来る限りのことはしますので!」
するとシェフが、
「ありがとうございます…!助かります…!」
そう言われるとすごく心が暖かくなった…
誰から必要とされることって本当に幸せなことだと思う…
お店を出ると、クリス様に嬉しそうだと言われ、私は素直に嬉しいですものと答えた。
あの新しく入ったレイストさん。
年齢が近そうだから仲良くなってみたいかも…




