新たな友達
目が覚めると外は暗くなっていて夜だと気づいた。
私の近くを忙しく動き回るリュースト。
起きた私に気づくと、
「シャーロット!…大丈夫か…?」
どこか慌てたようにそう言うリュースト。
「大丈夫…ごめんね。心配かけて… そういえば、ソフィアは?」
ソフィアがいないことに気づいた私はリューストに聞くと、ソフィアはお粥を作りに行ったと。
私が倒れるそのときに入って来たのはリューストだった。リューストは私に用があって入ってきたらしく、そんなときに倒れそうになったから慌てて支えてくれたらしい。
「リュースト、ありがとう。」
「…当たり前のことだよ。」
またこの顔だ… 最近のリューストはよく頬を赤らめたり、少し照れた表情をする。なんなんだろう…
そう考えていると、ソフィアがお粥を持ってきた。
「シャーロット様!お目覚めですか!お粥を食べてください!!」
「ありがとう、ソフィア。」
ソフィアは不安そうな顔をしながら私の方を見てる。
味が不安なのかな… 一口食べると、すごく美味しかった。
「ソフィア、すごく美味しいわ!作ってくれてありがとう!」
「ありがとうございます!お口にあって良かったです!!」
ソフィアは満面の笑みでそう言った。
二人は私の体調をすごく心配していたけど、私は大丈夫だと伝えた。
──そういえば、さっきリューストが用があったから部屋に来たって言ってたっけ…
「リュースト、さっき言ってた用ってなんなの?」
「ああ…それは、シャーロット様のことだから緊張して考え事をしてるか、失敗するんじゃないかって考えてると思って…」
さすが幼馴染。鋭いな…
「さすがね。その通りよ。幼馴染には隠せないわね。」
「…幼馴染…?」
…そうだった…ソフィアは私たちが幼馴染だったこと伝えてなかった…
「シャーロット様、リューストさんと幼馴染なんですか!?もっと早く教えてくださいよ…」
「ごめんね…伝えるの忘れてて…」
そう言うとソフィアは
「ということは、シャーロット様とリューストさんはお友達ということですよね……リューストさんが羨ましい…私は、お友達にもなれないなんて…」
俯くソフィアに私は言った。
「ソフィア、あなたは私の大事なメイドであり、大切な友達よ?」
そう言うとパァーっと明るくなり、
「シャーロット様とお友達!!私は幸せ者です!!」
かわいいなぁと思いながら私は言った。
「ソフィア、リューストとは二人の時は言葉遣いなんて気にせず楽に話そうって約束したの。でも、もうソフィアは友達なのだから、三人でいる時は友達みたいに楽に話しましょう!」
すると、ソフィアは嬉しそうに
「わかりました!シャーロット様!」
「シャーロットでいいのよ。」
そう言うと、少し戸惑いながらもシャーロットと呼んでくれた。だけど、ちゃんと言っとかないとね。
「二人とも、楽に話していいのは私たち三人の時だけね!他の人がいる前ではダメよ。」
「「はい!」」
またまた二人との関係が深まった気がした。