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絶望する表情

夜、私はクリス様と共にリーシェの待つ尋問室へ向かった。この際、リーシェにとことん問い詰め、言いたいことを言って帰ろうと思った。午前の尋問ではクリス様が問い詰めることしか出来なかったから、今度は私の番。とはいえ、私が言いたいのは、問い詰めよりも、あの子が絶望するような表情の話。だけど、こう思うのは悪女なのかしら…?


尋問下の中へ入ると、私が相手だからだと思う。リーシェは机に伏せ、めんどくさそうにしていた。


「何よ、お姉様。なんか様?」


そう言うリーシェは、明らかに本性のリーシェだった。


「どう?ここにいる気分は?」


少し煽るように言った。すると、


「ふざけてるの?最悪よ。」


怒ったような表情。


「でも、自分が悪いのよ。殺人を犯したあなた自身がね。」


そう言えばリーシェは、


「だから何?何しに来たのよ。」


反省をするような素振りはなし。


「反省してないのね。何をしに来たって…決まってるじゃない…あなたのお母様に似た高いプライドが地に落ち絶望を感じる表情を見るためよ。」


そう言うとリーシェは、


「あははっ!バカじゃないの!?クリス様…クリス第一王子殿下がそこにいるにも関わらず、本当に悪女のようなことを言うのね!嫌われるわよ!!あははっ!」


と言った。


「安心して?何を話すかはクリス様にもこの時間まで相談していたから。今さっきの発言もクリス様は知ってるわ。だからその心配はないの。」


「お姉様。本当に腹立つわ。でも、お姉様にそんな幸せが待っていると思う?」


「どういう意味?」


「さあ。お姉様はせいぜい、今の時間を楽しむといいわ。」


また、何も見えない。

アルフレッド様、シューセント様と同じ様に、リーシェの今の言葉の裏側はモヤがかかってる。そのせいでどういう意味か分からない。でも、今はそんなことよりも、目の前にいる相手をどうすればちゃんと反省させられるのか考えないと。


「リーシェ。あなたは二度とここを出られないわ。これから先、死ぬまでずっと、狭い部屋の中で暮らすの。」


「そんなに重くはならないわよ。」


「さあ、どうかしら?それはあなた次第じゃない?あなたが反省の色を見せれば、罪は少し軽くなるかもね?」


私がそう言うとリーシェは顔色を変えた。


「…!!それだけで罪が軽くなるの!?ちゃんと反省するわ!!」


本当にそれで罪が軽くなると思ってる。

そんなわけ無いのにね…

まあ、言わないでおくわ…このまま、浮かれさせておきましょう…ふふっ…


「リーシェ。なぜ、公爵家の者たちに貢がせていたの?」


すると素直に話しだした。


「お姉様より私の方が愛されてるという優越感に浸りたかったのよ。みんな、当たり前のように私について来ては贈り物を沢山くれる。最高でしょ?でも、私が一番欲しかったものはお姉様に取られたわ。」


リーシェの一番欲しかったもの。

それは多分、クリス様だろう…


「それは残念だったわね?でも、いいじゃない。他の公爵たちに愛されていたのだから。十分でしょ?」


「お姉様、私はお姉様が大嫌いよ。そうやって私よりも上にいるお姉様が。」


「嫉妬してるの?」


「うるさいわね!もう出ていってよ!!」


「分かったわ…じゃあね…せいぜいここでの孤独な生活を楽しんで?」


そう言うとリーシェは、私に叫びながら絶望した表情をしてたけど、それを見れてよかった…私はそれを無視してクリス様と尋問室を出た。


「シャーロットのあんな姿は初めてだ。」


「今までのお返しです。嫌いになりましたか…?」


いくら、今日言う内容を知ってたとしても、クリス様に嫌われてしまったかもしれない。終わったあとに思ってしまった…


「嫌うわけないだろ?今までやられたことは酷いのに、よくあれで抑えられたよ…シャーロット、今日の君はすごくかっこよく見えたよ。」


「ふふっ…ありがとうございます…!」


そう言って私たちは二人で屋敷へ帰った。



今日は疲れ切った…私だけでなくクリス様も酷くお疲れらしい…しっかり寝て、疲れをとりましょうね?


クリス様、おやすみなさい…



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