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尋問③

次の尋問は、シューセント様だ。

尋問室へ入ると前の二人と同じように座っているシューセント様。


シューセント様はアルフレッド様やヒューデル元公爵とは違う。シューセント様はとにかく頭がいい。クリス様もそれを知ってるからこそ、尋問に時間がかかることを悩んでいた。もちろん、今日一日でやるわけではないけど、何回尋問をすればいいのか…正直、シューセント様に関しては分からないわ…


「シューセント・ヴァルフィス。国王陛下の勅命により、この尋問は私、第一王子クリスが執り行う。」


シューセント様はこう言われても表情を何も変えず、真っ直ぐクリス様を見つめている。


私は魔法を唱えた。


「真実の魔法。インヴィスト。」


シューセント様が光を放つ。

私は少しでも真実か嘘かを見抜けるように、シューセント様を必死に見ていた。


すると、シューセント様が、


「ふっ!」


少し笑った。


「何がおかしいんだ?」


そう言ったクリス様にシューセント様が言った。


「クリス第一王子殿下。あなた方のような王家がこんなことに時間を割くなんて失望いたしました…」


「なぜだ?」


「このような事件に王家が関わる必要はないということですよ…ふふっ…クリス第一王子殿下。この件に関わっているのは、その隣にいるシャーロット嬢の為でしょう?違いますか?」


「だとしたらなんなんだ?」


「あははっ!素直なんですね!面白い…いや、面白くない。」


面白くないと言ったシューセント様の顔に私は背筋が凍った。そしてシューセント様続けて言う。


「クリス第一王子殿下…あなたが誰か一人に必死になるなんて今までなかったのに…!面白くない…あなたはずっと氷の王子でいてほしいのに…」


「なぜそう思うんだ。」


クリス様も少しイライラし始めてるのが分かった。

でも、冷静を装ってる…

ここで感情を露わにすれば、シューセント様の思う壺だから。


「だって、僕があなたを尊敬していたのは氷のように冷たく、誰よりも孤高で冷酷なあなたです…!こんなバカな女に心を許し、ましてや愛おしそうな目で見る。失望しました……シャーロット嬢、僕はあなたを殺したいほど憎い!僕の氷の王子をここまで変えてしまった…!!お前が僕から全てを奪ったんだ…シャーロット・トルデイン。あははっ!」


怖い…今目の前にいる人が、シューセント様の本性…


確かにクリスに尊敬していたというのはゲーム内でもその描写が少しあった。でも、こんなにも依存のような感じではなかった…ただただ怖い。


恐怖のあまり手が震え始めた。

すると、クリス様がそっと手を握ってくれた。

まるで、安心しろ、大丈夫だと言われてるみたいだった。それが見えたのかシューセント様は舌打ちをした。そして、シューセント様が言い出した。


「王家の人間であるクリス第一王子殿下が仕事に私情を持ち込むなんて大丈夫なんですかねー…」


挑発するような感じで言うシューセント様。

だけど、クリス様は私の手を握りながらすごく落ち着いてる。そして、


「これは私情ではない。隣にいるシャーロットも今現在、この尋問を手伝っているからな。それに、シャーロットも被害者の一人だ。それはお前も分かってるんだろ?」


そう言うクリス様に一瞬怯えたような表情をしたけど、すぐにその表情は変わり、どこか嬉しそう。

それはそれで不気味な表情だった。


「あははっ!やっと氷のような目が見れた…シャーロット嬢を傷つけられるのはそれほど嫌なのですね?その表情、僕は大好きです……ずっとそのままでいてくださいね…正直、シャーロット嬢なんてどうでもいいんですよ…でも…クリス第一王子殿下のその表情を見れば興味が湧きますね…あなたをこの表情に唯一させられる人間…」


どんどん視線は私へ向かう。

怖い…何を考えてるの…?全く魔法に集中出来ない…


「クリス第一王子殿下、一つ教えてあげますよ。」


「なんだ。」


「ちゃーんと、シャーロット嬢をそばでしっかり守ったほうがいいですよ…?あははははっ!」


「どういうことだ!」


今までに聞いたことのない声量でシューセント様に問いただすクリス様。そんなクリス様に、


「あははっ!その顔…もっとその顔が見たい…その目、最高…!あはははははっ!!」


「教えろ!」


そう言うクリス様にシューセント様は、


「クリス第一王子殿下…それほどシャーロット嬢を愛しているのなら自分でお調べください…!あははっ!!」


完全にこの尋問は向こうのペース。

私は何か言いかけそうになっていたクリス様に、


「クリス様、今日は一度これで終わりにしましょう。」


そう言うとクリス様は冷静になり、


「そうだな。」


と言って、私たちは尋問室を出た。


尋問室を出るとクリス様が私に、


「シャーロット、ありがとう。君が止めてくれなければ何を言ってたか…」


そう言ったクリス様に私は、


「クリス様。私はさっきの尋問で何も出来ませんでした…だから、クリス様を支えるぐらいはしないとと思ったんです…」


そう言うとクリス様は、


「ありがとう。」


そう言ってくれたから私も、


「こちらこそ、ありがとうございます。」


と言った。今日の尋問はこれで終わり。

明日からもまた大変になるんだろうなぁ…

いつも読んでいただき誠にありがとうございます!もしよろしければ、ブックマークや☆評価を頂けますと今後の作品づくりの励みになりますのでよろしくお願いします!!

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