地位剥奪!!
「クリス第一王子殿下、おはようございます。えっと、今日は一体どんな用で…」
そう言って少し動揺しているお父様。
それもそう。何にも伝えずに来たからだろう。
そして私はクリス様の後ろから顔を出す。
すると、驚いたように目を見開き、私を見るお父様。
その後ろからやって来たお母様とリーシェも驚いている。
「お父様、お久しぶりでございます。」
そう言えば、口をパクパクさせるだけで何も発さないお父様。その姿がすごく面白くて笑いそうになったけど我慢した。
そして、続々と私の後ろからルーシェ第二王子殿下や、アーサー様、レイン様、ソフィアとリューストが出てくると、ついには動かなくなった。お父様が何も言わず動揺していると、クリス様が
「失礼するぞ。」
そう言って屋敷の中へ入っていった。
テーブルを囲んで向かい合った状態で座る私たち。
私はクリス様とルーシェ様の間に座った。
クリス様の右隣にはアーサー様。ルーシェ様の左隣にはレイン様。ソフィアとリューストは私たちの後ろで立っていた。
そして、クリス様がついにあの事を伝える。
「今日は用があって来た。」
「何でしょうか…?」
「勅命により、トルデイン公爵家はその爵位および領地を直ちに剥奪されるものとする。」
そう聞いた瞬間、お父様たちは目を見開き驚いていた。
「!!どうしてなのですか!!」
そう言うお父様にクリス様は、
「それは、自分たちの行動を振り返ればわかる事だろう。」
冷静にそう話すクリス様にお父様は、
「お待ちください!私たちは何もしておりません!!」
それに続くようにお母様とリーシェも
「そうです!私たちは何も!」
「クリス第一王子殿下、何かの間違いです!」
そう言った瞬間、
「ふざけるな。」
静かにそう言うクリス様。
その言葉を聞きお父様たちは黙り込む。
「お前たちは自分たちが何をしたのか覚えていないと言うんだな。なら、いいだろう。」
「アーサー、レイン。ソフィアとリューストをつれあの部屋から例のものを。くれぐれも丁寧にな。」
「「承知いたしました。」」
そう言って席を立ったアーサー様たち。
あの部屋の例のものといえば、アーサー様たちの大切なお二人の骨のこと。
そして、アーサー様たちが二人の人骨を運び出して来た。それを丁寧に床に置き、クリス様がお父様たちに聞いた。
「これは一体なんだ。」
「……」
「何だと聞いているんだ。答えろ。」
そうやって冷たく言うクリス様。
それでも、お父様は、
「私は何も知りません!こんな骨があったことも!」
「お前たちの家から見つかったのにか?」
「私たちは本当に何も知らないんです!」
「そうです!無実です!」
「そ、そうだ!シャーロット、お前だろ!!」
突然、私に言い出すお父様。あー、もしかして…
「お前だろ!この人殺しが!!こんな事をするのはお前以外いないだろ!!これ以上俺たちに迷惑をかけるな!!」
「そうよ!シャーロット!いい加減にしなさい!」
「お姉様、まさかそんな事をする人だなんて思っていなかったわ…お姉様、お父様たちが私にばかり構うから嫉妬でこんな事を…それでも、人殺しなんてあんまりだわ!それに私たちに罪をなすりつけるなんて!」
そう言うお父様たちに私は呆れたものが言えない。
その後もお父様は私を責め続け、そしてクリス様に、
「クリス第一王子殿下、これは全て、そこにいるシャーロット一人がしたこと。私共は何も知りませんでした。もう、この娘は私たちトルデイン家の人間ではありません!どんな罰でも与えてください。」
そう言ったお父様に私は呆れ、こんな人がシャーロットの親だということが私は心底恥ずかしかった。
呆れることばかり言うお父様たちにクリス様は、
「あくまでお前たちの仕業ではないと言うんだな。」
「はい!断じて違います!」
「誓えるか。」
「もちろんです!このトルデイン公爵家の全てをかけて誓います!」
「分かった。」
そう言うと少し安心した表情をしたお父様たち。
お父様たちは、自分たちがしたことがバレることは何もないと思ってるんだろう。そんなことはないのに。
「レイン。頼めるか?」
「承知いたしました…」
そう言うとレイン様は骨の方へ向かった。
正直、レイン様には辛いことだと思う。
でも、レイン様の表情はすごく真剣だった。
「クリス第一王子殿下、よろしいですか…?」
「ああ。頼む。」
クリス様から合図をもらったレイン様は、一息吐くと、
「真実解放魔法。ヴェリタスレヴェラ。」
と唱えるた。すると、骨が強く光を放つ。
そして現れた倒れているアーサー様たちのお母様とその伯父様の姿。そして倒れてる二人の前に立っているお母様、リーシェ、お父様、ヒューデル公爵、アルフレッド様、テリフィア公爵、そしてシューセント様の姿がはっきりと映し出された。
それを見た途端顔色を変え出すお父様たち。
そして、クリス様は聞く。
「これを見ても、まだお前たちは知らないと言うのか?」
クリス様の冷たく鋭い目に恐れたお父様たち。
だけど、お父様の言い訳は止まらない。
「クリス第一王子殿下!これは違うのです!私たちは何も言えず、仕方なく従ってこの屋敷に…」
「黙れ…」
静かに怒りを露わにし口を開いたのはアーサー様だった。そんなアーサー様に対し、お父様は、
「お前!ただの付き人の分際で何を言う!失礼だぞ!俺はトルデイン公爵家のランシェル公爵だぞ!身をわきまえろ!」
そう言った瞬間、クリス様は、
「黙っていろ。アーサー。お前も少し落ち着け。」
「はい…」
そして、クリス様はレイン様に他の証拠はあるか聞くと、レイン様はあると伝え、今から証拠を出すと言った。
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