クリス様の服の好みは…?
翌日、朝食を食べ終わり、クリス様とのデートのために準備をする。
「服…どうしようかな…」
服なんて持ってきてない…
トルデイン家を抜け出してきたのだから、私が持っていたのは楽器だけ。だからどうしよう…そう考えていると、
──トン、トン、トン
扉が開くと入ってきたのはセリーヌ王妃だった。
「シャーロット。少しいいかしら?」
「はい。どうされましたか?」
「シャーロット、服を持ってきてないでしょ?だから、これ。」
そして手渡されたのは明らかに新しい服だった。
「これを、私にですか?」
「ええ。シャーロットに似合うと思って!新しく買ったロココ風のドレスをあげるわ。」
「こんなにもよろしいのですか…?」
「もちろんよ!それに、今日クリスと出かけるのでしょ?それならどれかを着ていきなさい!」
「ありがとうございます!…でも、一体どこでそれを…」
「ふふっ!クリスが嬉しそうに話していたわよ!」
「……⁄ ⁄ ⁄」
「あら!顔を真っ赤にしちゃって!今日は楽しんでらっしゃい!」
「はい…ありがとうございます…!」
……かわいいこのロココ風のドレス…
しかも10着もいただいて…
セリーヌ王妃のセンスはすごくいい。
こんなにあったらどれを着て行くか悩むなぁ…
クリス様の好みはなんだろう…
本人に聞く?いや…それは良くない気がする…
セリーヌ王妃様に聞きにいく…?
…でもなぁ…
あ!そうだ!!
────────────────────
「兄様の服の好み?」
「はい…ルーシェ第二王子殿下なら知ってるのではないかと思って…」
「そうだなぁ……あ!」
「何ですか!!」
「シャーロットが俺のことも普通に呼んでくれたら教えてあげる。」
「…失礼なのでは…?」
「兄様には普通じゃん…」
そう言って少し拗ねたように言うルーシェ第二王子。
「分かりました。ルーシェ様。」
そう言うと満足そうな顔で教えてくれた。
「兄様の好みは何にもないよ。」
「え?」
なら…聞いた意味がないじゃん…
少し、落ち込むとルーシェ様が、
「好みはないけど、シャーロットならどんな服を着ていても好きだと思うよ。」
「……⁄ ⁄ ⁄ 」
「だから、何も考えずに服を着ればいいんだよ。」
「分かりました…ありがとうございます…!」
私ならどんな服を着ていても好きだと思う…
……そんな風に思ってくれるのかなぁ…
10着のロココ風ドレスを見ながら悩む。
どこに行くかも分からないから余計に難しい…
それなら、シンプルな方がいいよね…?
「よし…決めた!」
私が選んだのは白いロココ風ドレス。
シンプルだけどすごく綺麗…
「クリス様…喜んでくださるかなぁ…」
そして私は、クリス様が待つ外へ向かった。
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