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お互いの気持ち

「シャーロット。君は俺をどう思ってる…?」


「…えっと…私は…」


正直、私の気持ちはただ一つだった。

だけど、どうしても言えなかった。

恥ずかしいのと、もし、クリス様が私とは違う気持ちだったら私のこの想いはただの迷惑でしかない。それに、クリス様は第一王子。ただの公爵家の娘でしかも悪女とまで言われる私が、クリス様とどうにかなるなんてあり得ないことだし…何も伝えられず黙っていると、クリス様は息を吐き出し、


「君がどう思っているのかは知らない。だが、俺は君が好きだ。」


そうやって真っ直ぐ私の目を見て伝えてくるクリス様。クリス様の目から私は目を離せない。吸い込まれていくみたいに…それと同時に、また頬が熱くなっていくのが分かる。


(クリス様が…私を好き…?)


何かの冗談じゃ…確かに運命を変えるためにはクリス様の気を引いて攻略しなければならないけど、いざ、好きと言われると嘘なのではないかと思ってしまう…

そう考えてることがバレてたみたいで、


「これは嘘じゃないからな…すべて俺の本心だ。」


そう言うとクリス様に握られている手がさっきよりも少し強く握られた。


クリス様の本心…そう言われるとどんどん速くなっていく私の鼓動。この距離とこの静けさ。聞こえてるのではないかと思ってしまう…嘘じゃないんだ…でも…


「でも、クリス様…クリス様は第一王子なのです。私のような公爵家の娘、ましてや悪女と呼ばれる私にそのような感情を持ってはいけな…」


最後まで言おうとした瞬間…


──チュ


(…!?)


突然唇を塞がれた。

一瞬時が止まったみたいだった。


「シャーロット。立場なんてどうだっていい。俺は立場より目の前にいる人を大切にしたい。シャーロット。何も考えなくていい。君の素直な気持ちを聞かせてくれ。」


優しい目…今のクリス様の目は冷たく鋭い目ではなく優しい目をしてる。私の素直な気持ち…そんなの一つしかないよ……


「クリス様…私もクリス様が好きです…」


私がそう言うと微笑むクリス様。そして私を抱き寄せ、


「嬉しい…シャーロットと同じ気持ちだなんて。」


そう言って嬉しそうに話してくれるクリス様。

すると、身体を離してクリス様は私に聞いてきた。


「シャーロット。もう一度してもいいか…?」


そう言われても拒否するわけないし…

でも緊張する……だけど、もう少し、クリス様に触れていたい。


私は緊張して首を縦に振ることしか出来なかった。

そして、


──チュ


もう一度唇に触れる感覚。

それは一度ではなく何度も続く。

短いキス、少し長めのキス、続けば続くほど鼓動が速くなり、音が聞こえてしまいそう…


唇が離れると、


「顔が真っ赤だな。あははっ!」


そうやってイタズラそうに笑うクリス様。

クリス様は私が顔を赤くするとすぐに言ってくるから余計に恥ずかしくなる…意地悪だ…


「そうやって意地悪なこと言わないでください!」


私がそう言えば、クリス様はもう一度抱きしめて、私を見つめながら、


「かわいいのだから仕方がないだろう。」


そう言って微笑むクリス様。


私はもう分かってる。

この笑顔に弱いことを。

今もそう。この笑顔で何でも許してしまいそう…

それに、かわいいって…


「そんなことありません…」


そう言えばクリス様は、


「シャーロットがそう思ってても俺はかわいいと思っている。君以上にかわいい人を俺は知らない。」


「…クリス様…」


クリス様ってなんでこんなにも正直なのか…

そのせいで、私は照れるだけなのに…

クリス様を見れば相変わらず私の表情を見て微笑む。

真っ赤になってる顔がかわいいと。


「…もう、分かりましたから…!!」


そう言って離れようとするとら腕に力を入れて離れないようにするクリス様。


「リューストたちが帰って来ますから…」


「見せつければいい…」


そう言って私を離さないよう力強く抱きしめてきた。

リューストたちが帰ってくるとは言ったけど、私も離れたくはない…だから、私も腕を回した。


その後、案の定リューストたちが帰ってきて、ソフィアは顔を赤くしながらリューストの後ろに隠れていた。リューストはというと、すごく冷静でクリス様に、


「クリス第一王子殿下、シャーロット様が少しお疲れのようです。離していただけないでしょうか。」


そう言っていた。言われたクリス様は私を離して、


「すまない。シャーロット…大丈夫か?」


私を心配そうに見るクリス様。


「大丈夫です…」


「それなら良かった…明日は話をしてもらはなければならないから、早く寝るといい。」


「ありがとうございます…」


部屋は使用人たちに案内させると言って私とソフィアとリューストは部屋を出た。


出る直前、クリス様におやすみなさいと言って。


私がメイドさんに連れて行かれたのはなぜか、さっきまでいたクリス様の部屋の左隣だった。


「あの…ここ…ですか…?」


「はい!そうです!クリス様がシャーロット様にはここを使ってもらうようにと!」


「あー…そうなんですね…ありがとうございます。」


「いえいえ!あっ!私はメイドのフィリスと言います!気軽にフィリスと呼んでください!私はセリーヌ王妃様のメイドですが、また何かありましたらいつでも仰ってくださいね!」


「ありがとうございます。」


「私はメイドなので敬語なんてやめてくださいよ!」


「ふふっ!分かったわ!」


「あの…シャーロット様って悪女と呼ばれてると聞きましたが、全くそうには見えませんよね!この間、演奏しに来てくださったときから、みんな言ってたんです!優しい方だって!悪女とは程遠い方だって!…あっ…すみません…こんなこと言うべきではないですよね…」


少し落ち込むフィリス。


「大丈夫よ!ここにいる方たちにそう思ってもらえるだけでも私の救いだわ!ありがとう…!」


「いえ!それではシャーロット様、また何かございましたらお呼びください!」


そう言って部屋を出たフィリス。

まさか、クリス様の隣の部屋だなんて…

静かに過ごそう…


ソフィアとリューストは少し離れた部屋らしいけど、私の部屋にはいつでも来れるらしい。二人もいることがこんなにも安心できるなんて今日改めて知れて良かった…

いつも読んでいただき誠にありがとうございます!もしよろしければ、ブックマークや☆評価を頂けますと今後の作品づくりの励みになりますのでよろしくお願いします!!

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