気持ちの変化
馬車に乗り、トルデイン家へ向かう。
馬車の中では緊張からか何も話せずにいた。
そんな中、クリス第一王子が話しかけてきた。
「リューストはシャーロットの幼馴染だったのだろう?昔のシャーロットはどんな子だったんだ?」
「シャーロット様は心優しくて、彼女こそ聖女らしかったんです…私の両親が病で亡くなったときもずっとそばにいてくれたのは他ならぬシャーロット様でした。ですが、リーシェ様が産まれてからは旦那様たちはシャーロット様に見向きもせず、リーシェ様にだけ夢中でした。そこから心を閉ざしたり、自由が無くなっていきました。リーシェ様が聖女だと分かってからはもっとシャーロット様への扱いが酷くなりました。旦那様たちはシャーロット様に毎日のようにお前は悪女だと言い続け、この国の人たちも悪女だと言ったり、指を指したり…そこから、本当に悪女になってしまったんです…ですが、それは屋敷内だけであって、外では、静かで心を閉ざしてしまったお嬢様っていう感じでした。」
「……。」
「でも、最近のシャーロット様は変わってきました。昔のシャーロット様に戻ってきてるんです。私たちにも優しくて、心を開くようになったんです。クリス第一王子殿下の前で演奏したり、セリーヌ王妃様の前で演奏することを約束したり、今までのシャーロット様なら出来なかったと思います…ですが、心を開いたからこそ出来るようになったのです…」
「…シャーロットは辛い思いをしてきたんだな…シャーロットが奏でるあの音の裏には辛さ、苦しみがあったのか…でも、心を開いてくれているなら良かった…それに、シャーロットの笑顔は綺麗だ。」
正直、シャーロットの気持ちに気づいているんだ。
クリス第一王子に惹かれてることを。
それをシャーロット自身が気づいているのかは分からない。だけど、クリス第一王子もこの前の感じや昨日の反応を見たり、今さっきの発言を考えると、相当好きなんだと分かる。俺はこの人には勝てない。どう頑張っても。それに、最近分かったんだ。俺はシャーロットの隣にいたいだけで俺が願ってるのはシャーロットの幸せなんだと。シャーロットに幸せでいてほしい。それが俺の一番の願いだ。
それに、俺が気持ちを伝えて振られたら、シャーロットのことだから気まずくて空回りな行動をしそう。だから、言わないでおこう………いや、クリス第一王子がシャーロットを傷つけたりしたときは伝えよう…なんてな。
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「着きました。」
「ああ。」
「計画通り、よろしくお願いいたします。」
「ああ。分かった。シャーロットを必ず連れ出すぞ。」
「「はい…!」」
そして俺たちの計画は始まった。
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