どうして…
はぁ…お腹も空いたし、暇だし、何かすることないかなぁ…楽器を吹きたいけど、うるさいって言われそうだし、かといって何もしないのは暇すぎて嫌なんだよね…
そう考えていると、扉からリーシェが入ってきた。
「お姉様〜!聞いてよ〜。さっき、お父様宛に手紙が来たの〜!」
手紙をひらひらさせながらこちらに見せてくる。
「あら、そう。良かったわね。」
そう言うと、
「え〜!もっといい反応してよ〜!でね、誰からだったと思う〜?」
正直、興味がない。それにお父様宛の手紙なのにどうしてリーシェが喜んでるの?
「知らないわ。」
「ふふっ。あのね、クリス様からだったの!!しかも内容がね!私と話をしてみたいから明日の夜にこの屋敷にくるですって!!これって私のことが気になってるってことよね?」
衝撃だった。
でも、慌てたり動揺すればリーシェの思う壺。
だからここは冷静に。
「そう。それは良かったわね。」
そう言うとリーシェは思っていた反応と違うからか、
「お姉様つまんな〜い!もっと反応してくれると思ってたのにー。でも、これでお姉様には何も無くなったね!残ってるのは、そのつまらない楽器ぐらいかしら?お姉様にお似合いね!あははっ!明日の夜が楽しみだわ〜!!」
そう言って上機嫌に部屋を出て扉の鍵を閉めていった。
はあ…やっといなくなった。
でも、どうして…
どうしてクリス様がリーシェに…?
いつからだったの…?
いつからリーシェと話したかったの…?
もしかして、私と会ったり、話したりしてたのは、リーシェと話すためだったの…?そんな…
溢れだす涙。頭の中では疑問ばかり。
そして、浮かんでくるあの笑顔。
思い出せば出すほど胸が高鳴るのに、苦しい。
こんなにも、好きになってしまった…
どうして…どうして…
こんなにも辛いなら、会うべきじゃなかった…
運命を変えるために会って攻略する。ただそれだけだったのに…どうしてこんなに辛い思いをしなければならないの…こうなるなら、何もしなければよかった…
リーシェの言う通り、私にはこの楽器以外何もない。
ソフィアとリューストがいない中、私はずっと一人。
いつまで、ここにいればいいんだろう…
いつまで、この世界にいればいいんだろう…
いっそのことここで何もせず、バッドエンドで終わるべきなのかも…
いやいや…それじゃダメでしょ…やっと進んできたのに、今更やめちゃうって…それに、例え一人になったとしても私には楽器がある。だから大丈夫。
でも、やっぱり、みんなと一緒にいたい…
ソフィアとリューストと仲良くずっと一緒に…
早くここから出たいなぁ…
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「そういえば、アーサー様、レイン様。クリス第一王子殿下はあのことを知ってらっしゃるのですか?」
「ああ…お母様のこととかね。知ってるよ。調べてもらったりもした。だけど何も出なかったんだ。」
「俺の力不足だ。すまない。アーサー、レイン。」
「いいんだよ〜。」
「そうだよ…シャーロットのおかげで色々掴めたから…」
「シャーロットのおかげ?」
「うん。シャーロットが俺たちに協力して色々調べてくれたんだ。もちろん俺たちも一緒にだけど。」
「そうだったのか。何か掴めたのなら良かった。シャーロットを連れ出すことに成功したら掴めたことを教えてくれ。」
「もちろんだよ。」
「うん…」
なんだ…クリス第一王子も知ってたんだ…
クリス第一王子が調べても何も見つからなかったのに、シャーロットはすぐに見つけたんだな…
俺の幼馴染はすごいな…
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