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リュースト side

俺はソフィアが馬車に乗って目的地へ向かっていったのを見送ってから馬車に乗ってアーシェント家へ向かった。馬車の中で考えるのはシャーロットのことばかりだった。今、シャーロットは何をしてるのか。何もされていないか。本当に無事なのか。ずっと考えている。


外の景色を見れば、アーシェント家に近づいてることが分かった。シャーロットがいない中、俺のことを倒してくれるのか分からない。だけど、要件はきっちり伝えなければならない。


アーシェント家に着いて俺は馬車を降りた。

当たり前だけど、俺のことを入れようとはしない門番。クリス第一王子殿下に用があると言っても約束をしていないこともあり全くもって話を聞いてくれない。早く帰れと言われたけど引き下がるわけにはいかない。そうやって門番と睨み合っていると、


「何をしてるんだ!」


そう言って出てきたのは、クリス第一王子殿下だった。そして、門番が俺を指差し、クリス第一王子に説明する。


「クリス第一王子殿下。この男が用があると申しております。約束はないそうなので追い払っているところです。」


それを聞いたクリス第一王子は誰だ?と言って俺の顔を見た瞬間、門番にその人を通せと言って門を開けさせた。


「クリス第一王子殿下、ありがとうございます。」


「いいんだ。」


そう言って、クリス第一王子は俺を屋敷へ通し、テーブルを挟んで向かい合った状態で座った。


「君は、シャーロットの執事だったよな?」


「はい。リューストと申します。」


「この前一緒にいたメイドは?」


「あのメイドはソフィアと申します。」


そうかと言うクリス第一王子。一度紅茶を飲み、俺に改めて聞いてくる。


「今日はどういう要件なんだ?それに、シャーロットもいないようだけど。」


「その、シャーロット様についてなんです…」


「……シャーロットに何かあったのか?」


氷の王子。噂通りの冷たい目。さっきまでは何も感じなかったのに、シャーロットに何かあったと気づくと一気に冷たく鋭い目になった。


「その前に、今日のご予定でした、セリーヌ王妃様への演奏はキャンセルさせてください。」


「……それは構わないけど、わけを話してくれ。」


「はい…」


そして、俺は昨日起こったことを全て話した。

それを聞いたクリス第一王子は今すぐトルデイン家に向かうと言っていたけど、それは止めた。


「なぜ止める!お前はシャーロットが大事ではないのか?大切ならば助けなければならないだろ!!」


「もちろん!大切です…だってシャーロット様は私の……私の…たった一人の幼馴染なのです…助けたいです。だから!クリス第一王子に力を貸していただきたいのです。」


本当は自分の気持ちも言いそうになった。

だけど、そんなこと許されない。

だから、隠したんだ。


「なら、今から行くべきだ。」


「それではダメなんです。何の計画もなく行けばシャーロット様を助けられません。失敗してしまえばそれこそ、シャーロット様の身が危険です。」


俺がそう言うと一度落ち着いて確かにと言ったクリス第一王子。


「何か計画はあるのか?」


「はい。もちろんです。」


「なら、その計画を教えてくれ。」


「ですが、その前に。仲間を連れてきますので、少々お待ちいただけませんか…?」


「……分かった。待っている。」


「ありがとうございます。」


そう言って俺は屋敷を出て、先程門で睨み合った門番に俺の友人も来るからここで待たせてほしいと伝えるとクリス第一王子がいいと言ったのであれば良いと言ってくれたので門の前で待つことにした。

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