新たな魔法
屋敷の中は入り、私はまず、お父様とお母様の部屋へアーサー様とレイン様を案内した。
部屋に入り、昨日見つけたクローゼットの中の金庫を開け、間取り図を私は手にした。アーサー様がそれは見せずに持っておいてというので手に持っておくだけにしていた。そして、この部屋の床で見つけた手帳を取り出し、アーサー様に渡した。アーサー様は手帳を開き読んでいく。そして、だんだんとアーサー様の顔が険しくなっていくのが分かった。アーサー様はその手帳を全て読み終わるとレイン様に渡した。レイン様も読んでいくとその顔がアーサー様同様険しくなっていた。レイン様は読み終わると私たちに、
「今からこの手帳、三冊分の内容を全部瞬時に記憶するから見てて…」
そう言うレイン様の後ろで私は学ぶために真剣に見ていた。
「瞬間記憶魔法。ヴァリストティリス。」
レイン様が唱えると手帳が光を放ち一枚ずつページがめくられていく。これで本当に記憶されてるのか気になるところだけど、そう考えているうちに三冊すべての記憶が終了したみたい。
「これで、全部記憶したから。これ返すね…」
そう言って私に返してくる手帳。私も記憶しなければならないんだから、
「あの、今の魔法、教えてください。」
「教えるもなにも唱えればいいんだよ…強く想えば想うほど、光は強くなってくるし、内容も詳しく記憶される。すべては君の想い次第だよ…」
私の想い次第…
私が強く記憶することを想えば、手帳に書かれた内容そのままに覚えられるってこと…
覚えておきたい。この手帳にあるものを。
アーサー様とレイン様が顔色を変えたのは何か良くないことが書かれてあったから。全部全部、知りたい。覚えたい…
「瞬間記憶魔法。ヴァリストティリス。」
唱えるとレイン様のときと同様に手帳が光を放ち一枚ずつページがめくられていく。レイン様のようにページが早くめくられていくわけではないけど、一枚ずつしっかり見ることができる。そして、頭の中に内容がすんなりと入ってくる。
5分ほどかかったけど、内容はすべて記憶できた。
あとでまた思い出して何かに書き残しておこう…
だけど、こう考えていることがレイン様にバレて、
「書き残さなくても、記憶したものを見ることができる魔法はあるよ…」
「え!?そんな便利な魔法があるんですか!?」
私がレイン様に言うと、レイン様は少し戸惑った顔になっていた。もちろん、私はそれに気づいて謝ったけど…
「あるから教えるよ…」
「ありがとうございます…!」
そう言うと、手を伸ばして
「記憶投影魔法。メモリーラスフィリス。」
唱えるとレイン様の手からさっき記憶した手帳の内容が空間に投影された。元の世界で使ってたスマホのようにスワイプすると次のページの内容が映し出されていく。
「これで全部見れるよ…あと、この魔法、思い出とかは映像として投影されるから、思い出したいことがあれば使うといいよ…この魔法もちゃんとなにを見たいのか考えて使ってね…それと、記憶投影魔法はこの魔法の存在を知ってる人にしか見えないから、外でもいつだって使えるから覚えてて…」
「分かりました…!」
よし、私も一度やってみよう…
さっきの手帳を思い浮かべて…
「記憶投影魔法。メモリーラスフィリス。」
そう唱えると、レイン様と同様に手からさっき記憶した手帳の内容が空間に投影された。これでいつでも見返せる…
「レイン様、ありがとうございます…!」
感謝を伝えるとレイン様は少し照れながらも私に、
「まだ覚えることはあるからね。」
そう言って部屋を出ていった。
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