あなたたちには正直に
部屋に戻ったあと手帳を見ながら、これをいつアーサー様とレイン様に届けるか考えた。いや、もう少し調べてまとめてから届けるべきなのかな…
まあ、今日分かったことを一度整理するのが先だね…
それと、ソフィアとリューストにも先に伝えないと。
そんなとき、丁度、ソフィアとリューストが部屋に来た。
「シャーロット!サンドイッチ作ったから食べて〜!!」
最初は呼び捨てとかタメ口とか戸惑ってたのに今では普通になってるソフィア。
「ありがとう!ソフィアの作るサンドイッチは美味しいのよね〜!」
「えへへっ』
恥ずかしそうにしてるソフィア。そしてリューストは、
「シャーロット、紅茶を入れたよ。」
そう言うリューストはいつも通りクールな感じね。
「ありがとう!リューストの入れる紅茶が一番美味しいよ!」
褒められてないから本当にすぐ照れるのね。
ゆっくり食べてねと言う二人を私は引き留めさっき調べたことを話した。
すると、二人とも不思議そうな顔をして私に、
「これ…どうやって調べたんだ…」
「俺が部屋をどれだけ調べても分からなかったのに…」
「私も…調べても何も出てこなかった…」
確かに、二人があんなに探していたのに見つからなかったものを私がすぐに見つかるなんて変だと思うよね…これは素直に魔法のことを言うべき…?
それとも隠し通した方がいいの…?
頭の中ではそんな疑問ばかり。
性格上は嘘をつきたくない。でも、魔法のことを言って二人が離れてしまったら…そんなの考えたくもない。ここは正直に言わないと。するとリューストが、
「シャーロット。俺はお前がどんなことを言っても幻滅したり、裏切ったり、そばから離れたり、そんなことは絶対にしない!必ず約束する。だから、聞かせてほしい。」
そう言うリューストに続いてソフィアも、
「私も。絶対にそばにいる。約束するよ!だって私は、シャーロットのためだけのメイドだから!」
二人の優しさは私の心を優しく包み込んでいく感じがした。私は、二人の言葉を信じる。
「実は、魔法を使ったの…」
「「魔法?」」
「そう、魔法。リーシェの部屋に入って真実の魔法っていう魔法を使ったの。」
「それってどういう魔法なんだ。」
不思議そうに聞くリューストと黙って真剣な顔で聞くソフィア。
「この魔法は、目の前にいる相手の秘密や場所に隠された情報が視覚化される魔法なの。どこで誰が誰と何をしていたか。全部が見えるの。この魔法があったから見つけられたの。」
そう正直に話したけど、二人がどんな顔をしているのか見れなかった…怖かった…だけど、そんな心配はしなくてよかった。
「シャーロット!すごいよ!!シャーロットのおかげで沢山、リーシェ様の悪事を暴けそうだね!!」
「そうだな。その魔法があれば時間はかからないだろう。すごいよ。シャーロット。」
「二人とも……」
二人の笑顔が暖かく私を照らしてくれる。
そして私は、他にも使える魔法があると言うと二人とも驚いてまた見せてほしいと言っていた。いつか、二人にも教えられるかな?
そして、私は最後に見つけたアルフレッド様の手帳を二人に見せ、アーサー様とレイン様から言われたことを話した。
「魔法使いの子っていうのは気になるな…」
「確かに…アーサー様とレイン様は魔法を使えるけど、アルフレッド様もなのかな?シャーロットはどう思う?」
そう聞いてくるソフィア。
「正直、分からないわ…二人が魔法を使えるのならアルフレッド様も使えるでしょうね。だけど、例外はあるわ。」
「例外?」
「そう。それは、アルフレッド様とあの二人の母親が違うかったとしたら話が変わってくるわ。」
「確か、この前、クビにさせられた使用人の一人が言ってたなぁ。ヒューデル公爵が今の奥様と結婚なさる前に、前妻がいたって。」
「前妻がいた?でも、そうなれば、兄弟関係が変じゃない?」
私がそう聞くとリューストはこう言った。
「まだ話の続きだよ、シャーロット。当時の奥様とは極秘結婚で知っている人間はごく僅かだったらしい。そんな中、まだ結婚生活をして間もないときに、ヒューデル公爵が愛人を作ったそうなんだ。」
「!?まさか…それが今のヒューデル公爵の奥様…?」
「そうらしい。しかも、すぐに妊娠し、隠し通していたらしいんだ。もちろん、使用人たちも全員、愛人の妊娠を知っていたけど、口外すればクビだと言われ外へ口外しせず黙っていたらしい。でも、その愛人が目に見えるほどお腹が大きくなったとき、当時の奥様の妊娠も発覚した。」
「じゃあ、今の奥様の子はアルフレッド様だけで、アーサー様とレイン様は前妻の子だったのね…」
「そうみたいだ… そして、当時の奥様がアーサー様とレイン様を産んでからすぐに離婚して、今の奥様と結婚したらしい。でも結局、アーサー様とレイン様が成長してから当時の奥様は病気で亡くなったと使用人は聞かされたらしい。」
「病死ってことね…でも、尚更変ね。ヒューデル公爵や今の奥様を恨むのは分かるけど、どうして、私のお父様、お母様とリーシェを恨むのかしら…」
「そこは分からないが、直接、本人たちに聞くのが一番早いな。」
「そうと決まれば、明日行こうよ!!」
「明日!?」
「そう!そういうのは時間をかけずに早めに聞いたほうがいいじゃん!私も気になるもん…」
そう言うソフィアは目は断れないような目で私を見てる。
「仕方ないわね…なら、明日のお昼頃、一緒に行こう!」
「うん!」
なんか、ソフィア楽しそう…
リューストもそれを思っていたのか、
「ソフィア、これは遊びに行くんじゃないからな…」
そんな風に言うリューストに、
「もう!分かってますよ!!」
分かってるならいいんだがと言ってリューストは安心していた。
二人はこの後、やらなければならないことがあると言って部屋を出ていった。二人が部屋を出ると静まり返る部屋に私は寂しさを覚えた…
「一人ってこんな気持ちになるんだ…」
二人といると一人でいるときの寂しさを忘れる。
だけど、これからもずっと私は一人じゃない…
二人がいてくれる。そう信じてる…




