リーシェの部屋
私は二人と約束した通り、私はお父様、お母様、リーシェの調査を始めた。
さっき、家を出て散歩に出かけに行ったリーシェ。まずはリーシェの部屋を探そう。
「真実の魔法。インヴィスト。」
唱えると隠された情報が視覚化されるこの魔法。
唱えた瞬間、あらゆるところから情報が現れた。
まずはリーシェの机の引き出し。
一つの引き出しの中に煌びやかに光る宝石がいくつか見えた。
「もうちょっと、ちゃんとした所に保管しなさいよ…」
本当に呆れる…
次に見たのは、洋服が入ったクローゼット。
クローゼットを開けて確認すると、ある三人の姿が。
「一人目はヒューデル公爵、そして二人目はその息子であるアルフレッド様。そして三人目は、シューセント様ね…」
シューセント様。
この人は、ナルティース公爵家よりも権力と財力を持っているヴァルフィス公爵家の一人息子。この人は、ゲームでものすごく印象に残ってる。とにかく頭が良く、大真面目…
ただ、これは表向きだけ…
彼の本性は、確かに頭が良くてエリートだけど、女癖が悪く、面倒くさい。それに、自分の使用人や部下などに対して常に見下してる…
だけど、これがなぜバレてないのか。
それは、テリフィア公爵の影響…
テリフィア公爵は、自分の息子可愛さから事あるごとに問題は金で解決してるらしい。もちろん、それでもバラしたら、その後、バラした人間の姿は見えなくなるらしい…ちなみに、これがなぜ分かってるかは、完全にゲームのおかげ。ゲーム内でも最悪な親子が露呈してたからよく覚えてる。
もちろん、テリフィア公爵にとってシューセント様は一人息子だから大事にしたいんだろうけど、正直、
「本当に、腹が立つ…」
というより、公爵家な人間ってなんでこんなにも酷いやつらの集まりなの…みんな人としてどうかしてるわ…
でも、この三人は少なくともリーシェに贈り物をしてるってことだから接触してるわね…
次に見たのはベッドだった。
ベッドには何人もの人が…リーシェだけでなく、さっき服を贈っていたことが分かった三人ははっきり見えた。他にもあと三人ほど人がいるが、最悪な事実だった。
なぜかというと、この三人は、国王陛下に使える騎士団、ブラッドウルフのトップたち。一人は全ての部隊を束ねている騎士団長のオーティス騎士団長。もう一人は副団長であるグリセル副団長。そして、もう一人は第一部隊隊長であるチェンフェス隊長。
この三人は兄弟で、剣術に関してはアルフレッド様よりも格段に上の騎士たち。まさか、国王陛下に使える騎士団な人間がここに出入りしていたなんてね…
それにしても…
「すごく吐き気がするわ…」
本当に気を抜いてしまったら吐いてしまいそう…
鳥肌も立ってるし、すぐさま立ち去ろう…
もうすぐ魔法の効果も切れるしね。
そう考えてるとき、ベッドの下に、何かあるのが見えた。
「一体、何かしら…?」
ベッドに近づくのは嫌だけど仕方ない…
調査のため…調査のため…
そして、ベッドに近づき、ベッドの下に手を入れた。
すると、手帳が発見された。
「リーシェのかしら…?」
そう思い、見つけた手帳を開けると、そこに書かれた字はリーシェの字ではなかった。
それに、これを見ただけですぐに誰のものか分かった…
中には、この手帳の持ち主である人間の公爵家内部に関することが書かれてあった。どこへ何があるのか、お金はいくらあるのか、自分の兄弟はどんな人間なのかなど沢山のことが事細かに書かれていた。
これはリーシェに見せるために書いたのね…
リーシェはもうこれを見たのかしら…?
いや、リーシェのことだから誰かにバレるリスクを負うのは嫌なはず。なら、これはすぐに処分する。ということは、リーシェはこれを見ていないし、この手帳の存在を知らない。それに手帳に、今度リーシェに会うときに見せるって丁寧に書かれてるから見てないことは確実ね。今頃、この手帳の持ち主は焦って探してるのかしら…?
「ねえ、アルフレッド様?」
そして魔法の効果が切れたので、私はその手帳を持ち、誰にも見つからないよう注意して自分の部屋に帰った。




