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真実の魔法と協力者

屋敷へと帰り、私は自分の部屋へと戻った。

自分の部屋に帰っても思い浮かぶのはクリス様のあの笑顔…忘れられないほど脳裏に焼きついてる。


「あんな風に笑うんだね…」


あんな風に優しく笑うなんて想像もしてなかった。

氷の王子とは思えない…そんな姿だった。


とはいえ、そればかりに気を取られるわけにもいかない。私もそろそろリーシェの調査をしないと…


私はリューストの部屋へ行き、少し外に出てくると言って外に出た。リューストはついて行くと言ったけど、すぐに帰ってくるからそれは大丈夫だと言って断った。最近、疲れてるように見えたから…少しは休んでもらわないとね。


馬車に乗り込み私はナルティース公爵家へ向かった。

とある人たちに会うために…


────────────────────


ナルティース公爵家へ着いた。でも、私の目的はここじゃない。ナルティース公爵家を馬車で通り過ぎたところで馬車を降りた。そして私は、森奥へと向かった。


森奥へ入ると聞こえてくるのは剣のぶつかり合う音。

森奥を抜ければ見えてくるのは剣を交える2人の剣士の姿。その2人は私に気づき近づいて来た。


「誰だ?」


「お初にお目にかかります。トルデイン家長女、シャーロットと申します。」


そう言うと、


「君がシャーロットか。」


そして、剣士の2人が名前を言った。


「俺はナルティース公爵家次男、アーサーだ。よろしく。」


「俺はナルティース公爵家三男、レインです。よろしく…」


「アーサー様、レイン様、お目にかかれて光栄です。」


次男のアーサー様は誰からも好かれる人気者。

そのおかげで遊んでるように見えるけど、そんなことは全くないらしい。


三男のレイン様も人気はあるがお二人とは違って、

物静かでクールな感じ。どこかクリス様のようで冷たい目をしている。


調べによると、二人は双子だけど、一分早くアーサー様が先に産まれたらしい…


「今日はどういうご用件ですか?」


そう言うレイン様。


「お二人にお聞きしたいことがあるのです。」


そう言って私は聞きたかったことを二人に尋ねた。


「お二人はアーシェント家にいらしたことはありますか?」


「アーシェント家になら行ったことあるよ。パーティーもあったことだしね。それがどうかしたの?」


「その時、アルフレッド様もご一緒だったのですか?」


「いや、一緒には来たけど、その後、どこかへ行ったよ。」


どこかへ…?


「それはどこですか…?」


「それは分からないなぁ…」


隠してることはあるかしら…

表情だけでは何も分からない。

それなら試しに魔法を使ってみよう。


そうだ…心の中で唱えても魔法は発動するのかしら…

ふとそんな疑問が現れた。やってみよう…


「真実の魔法。インヴィスト。」


そう心の中で唱えると目の前にいるアーサー様とレイン様の秘密が見えた。


なになに、アーサー様は…


「アルフレッド…いつかその化けの皮を剥いでやる…」


うん、怖い。レイン様は…


「アルフレッド兄様、僕はあなたを許さない…」


許さない…?何かあったのかしら…

二人ともアルフレッド様に対する不満はありそうね…


でも収穫はなしか…

ただ、真実の魔法は心の中で唱えても発動されるのね。これが分かっただけでも良かった…


「お二人ともお忙しい中ありがとうございました。」


そう言うとレイン様は私に、


「どうして、アルフレッド兄様について聞いてきたんですか。何かあるんでしょ?教えてよ…」


そうやって近づいてくるレイン様。

氷のように冷たい目。ゲーム内で見たクリスと同じような目をしてる…ゲーム内でのレイン様はこんな感じじゃなかったのに…何もかも変わっていってるのね…


「それは…」


話し出そうとしたとき、アーサー様がレイン様の肩に手を置いた。


「いいじゃない?何かあったから聞きにきたんだろうし。」


そう言うアーサー様。だけどその後、続けて


「だけど、協力するかわりにこっちにも協力してもらうよ。」


そう言ったアーサー様。

どういうこと…


「協力ですか…?」


「そう、協力。君が俺たちに話を聞きにきたくることはこれからも何回かあることだろう。だけど、誰にも口外しないよ。これはお互いに。言うなら君の信頼してる人だけにして。」


そう言って私の目をじっと見つめるアーサー様。


「協力って一体何を?」


「君には、トルデイン家を調べてもらいたいんだ。」


「トルデイン家…うちをですか?」


うちをどうして…


「君の両親、そして妹のことを調べてほしい。」


「だからどうして…」


「だって……恨んでるから…」


恨んでる…どう言う意味…?


「今、どう言う意味か考えてるでしょ。後々分かるよ。あと、真実の魔法で僕たちの秘密や隠しごとを見るなんて…まあその魔法を使って調べてくれ。」


「…どうして…」


「どうして分かったかって?だって俺たち二人とも、魔法使いの子だからだよ。君の心を透視できる能力があるからね。もちろん、それだけじゃないけど…」


そう笑って話すアーサー様。


「分かりました。私もちょうど、使用人とともにリーシェの調査をしていたところです。なら、こちらからもお願いがあります。」


そう言うと、


「交換条件ってことですね…分かってますよ…アルフレッド兄様を調べるんでしょ…?」


レイン様はそう言った。でも調べてほしいのはその人だけじゃない。


「はい。それと、ヒューデル公爵様も…」


そう言った途端、笑いだすアーサー様。


「何かおかしなことでも言いましたか?」


「いや、違うよ。お互いに家族を調べるなんておかしいなと思って。もちろん、引き受けよう。」


「感謝いたします。」


そして私は何か掴めたらまたここへ来ますと言って、

もと来た道に戻り馬車に乗った。


馬車の中では、アーサー様とレイン様に自分たちは魔法使いの子どもだと言われたことを思い出していた。

二人が魔法使いの子どもならアルフレッド様もそうなんだろうなぁ…そうだとすれば、いずれ面倒なことになるよね…それに、どうしてお父様とお母様、リーシェを恨んでるの…それなのに私は…?そこに居たから言わなかったの?いやいや、そこに居たなら尚更その場で斬られてるはず…でも、魔法が使えることを知ったから殺さなかった…?


「んあ〜もう!!分かんないよ!!」


疑問だけが浮かんで疲れた…

屋敷に着くまで少し眠っておこう…

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