空間操作魔法と幻影魔法
リーシェの行動は謎だけど、気にしていても仕方がない。とにかく他のことも調べていかないと。そして魔法の方もね。
二人が部屋を出たあと、私はまた魔法を習得するために練習した。今度はどの魔法を習得するか。すごく悩みどころ…
防御魔法と覚醒魔法は習得済みだから…
今度は、
「空間操作魔法!トゥラフィス!!」
そう唱えると周囲の空間が歪み、突然、障害物などが現れた。障害物と言っても小さいものだったけど…
もう少し練習すれば大きな障害物が出来るかも…
それと…
「空間歪みすぎて、酔いそう…」
加減がないぐらい空間が歪んでる…
でも、あの時見た空間の歪みはここまで歪んでなかった…ということは、空間の歪みに対する思いの方が大きかったってこと…?
それなら今度は、障害物に対しての意識も大きくして…
「空間操作魔法!トゥラフィス!!」
周囲には空間の歪みと障害物。
障害物に対する意識を深めた分、さっきよりも大きな障害物が出来た。それに、空間の歪みもさっきみたいに酔うほどではない。
これで成功よね…?
次、次は…あ、ちょうどいいところにリューストの足音が聞こえてきた。こっちに向かってくる…
それなら…
トン、トン、トン。
「シャーロット様、入りますよ。」
リューストが入ってくる直前に…
「幻影魔法。ブルーティス。」
周囲が一瞬で歪んだ。そして見えるのはリューストだけ。多分、リュースト本人にはこの歪みは見えていない。この歪みが見えてるのは私だけ。そんなリューストは、
「シャーロット…?いないのか…?」
そう言ったリュースト。
やっぱり見えてないんだ…私が予想した通りだね…
あの時、幻影魔法な瞬間を見たけど、シャーロットの姿があるにも関わらず、その場を通り過ぎていった追っ手の者たち。それを見たときに、この魔法は自分自身には元の姿のように見えても、他の人には違うものに見えて、他の人に錯覚を起こしてるって予想したけど、まさにその通りだったわ。
でも、この効果ってどれくらいあるのかしら…?
気になるわね……確かめてみるわ…
そんな中、リューストが自分の部屋に帰ろうとした。
だから私は、
「リュースト!この部屋のどこかに私はいるわ!私を見つけて?」
なんとも子供じみたお願い。
リューストなら断りそうだけど…そう思っていると、
「分かった。必ず見つけてやる…」
そう言ったリューストは端から端までくまなく探し出した。するとそのとき、私の方にリューストが近づいてきた。
「見つけた…シャーロット…」
そうして肩をポンっと叩かれた。
「ああ…見つかっちゃった…いつから気づいたの?」
「ついさっきだよ…でも、どうやって?」
これ意外とまずいんじゃ…?
だって魔法が使えることを知らないでしょ…
ここで魔法を使ったなんて言えば大変なことになりそう…だから、
「内緒!簡単に言えばマジックかな?」
そう言うとリューストは笑いながら分かったよと言って椅子に座り私と対面に座って話し始めた。
「懐かしいなぁ…こうやって、昔もかくれんぼをよくしたよなぁ…」
「ええ、懐かしいわ…あの時はすごく楽しかった…」
そう言うとリューストは、
「今は…楽しくないのか…?」
そう聞かれた私は素直に答えた。
「確かに今までは何一つ楽しくなかった。リューストとの関係性が上下関係になってしまってから…でも、この何日間、私は楽しいと思ってるわ。リューストとソフィアと三人でいるときはすごく楽しいの。」
そう言うとリューストは私の頭に手を置き、
「そうか、それなら良かった。」
そして優しく頭を撫でてくれた。
暖かくて優しい大きな手。この手はいつも私に力をくれる…これも、魔法みたいね…
明日に備え今日は早く寝るとリューストに伝え、
夕食は一人でとった。
そして、私はベッドに横になり、明日のお茶会を成功させると誓い、眠りについた…




