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偽りの聖女

屋敷へ帰り、私は楽器を手入れするために自分の部屋へ向かった。すると、私の部屋にはリーシェがいた。


「お姉様、今日は一体、どこで何をしていたの?」


探るように聴いてくるリーシェ。


「今日は楽器を演奏しただけよ。どうして?」


私がそう聞くと


「こんなに遅くまでやってたの。…嘘でしょ、それ。嘘じゃないならどこで演奏してたのか教えてくれる?私も知りたいから。ふふっ」


めんどくさい。でも、ここでアーシェント家に行ったことを言えばもっとめんどくさくなる。なら、


「今日はセリフィアガーデンとトゥルーディガーデンに行ったわ。昼はセリフィアガーデン、夜はトゥルーディガーデンにいたの。」


それを聞いたリーシェは面白くなさそうな顔をしていたけど、私からすれば本当にどうでもいい。

早く楽器の手入れをしたい…


「用は済んだかしら?このあとやる事があるから、部屋を出てくれる?」


そう言うとリーシェは


「まあどうでもいいわ。そんなことには興味ないし。ただ、一つだけ言っておきますわ。お姉様、これからも私を引き立てる悪女でいてくださいね?ふふっ」


……腹立つ。無性にぶん殴ってやりたい…

ああ…ダメダメ…落ち着け…落ち着け…


「ええ、それならあなたは、これからも偽りの聖女を演じていなさい。ふふっ」


偽りの聖女。これは私からの皮肉だ。

性格に難あり、それに加え何かと悪事を働いているリーシェには良い皮肉だろう。偽りの聖女と言われた瞬間、いつもの如く顔を真っ赤にして出ていったリーシェ。言われたくなければ大人しくしておけば良いのに…


まあ、リーシェも出ていったことだし、楽器の手入れを始めよう。


管を一本ずつ抜いていき、ピストンも解体して丁寧に掃除する。トランペットの反対も専用のなのを通して細かく、丁寧に掃除をする。掃除が終われば全て組み立ててオイルなどを塗る。それが終われば、一度音を鳴らし、最終確認をする。


「ほんと、良い音が鳴るわ…」


このトランペットに触れ、吹くと毎回ドキドキする。

演奏することの楽しさを実感できる。

やっぱり私は、音楽が大好きだ…







そろそろ楽器を片付けて、私もリーシェを調べないとね。だけど、それよりも先に、魔法を思い出してリーシェを探るために使わないと。

確か、ゲームではいくつかの魔法があった。

だけど、どんな魔法だったのか思い出せればいいのに…

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