クリス第一王子とルーシェ第二王子
二人は私にこう言った。
「シャーロット、素敵な演奏だった。君の演奏は何度聴いても素晴らしいよ。」
「シャーロット、初めて君の演奏を聴いたけど、すごく素敵だね。君のように綺麗な音だったよ。」
そう言うお二人に私は
「ありがとうございます。そう言っていただけて光栄です。」
なんとも言えないこの感情。
もっといろんな場所で演奏したいと言う欲望、そして、もっと沢山の人に聴いてもらって幸せになってほしいと言う願い。いつかこの願いが叶いますように…
クリス様は私に
「夕食を一緒にどうかな…君ともう少し話してみたいんだ…」
これは話すしかない。良いチャンスだから…
「もちろんです。私もお話ししてみたいと考えておりましたので…」
そう言うと、じゃあ決まりだと言い歩き出すクリス第一王子。すると、突然、ルーシェ第二王子にも言われた。
「シャーロット、僕も君と話してみたい。君に興味がある。」
…?興味がある?なんか知りたいことでもあるのかな…
それとも…もしかして意図的にクリス様に近づいてるのがバレた…?ボロが出ないように気をつけよう…
「もちろんです。私なんかで良ければ。」
そう言うと夕食へ向かったルーシェ様。
どこか、楽しんでるというか、ワクワクしてるというか、跳ねるように去って行った。
私も行かなければならないから向かおうとすると後ろからソフィアとリューストがやって来た。
「シャーロット様!!素敵な演奏でした!涙が止まりませんでしたよ…本当に感動しました!!」
そう真剣に伝えてくれるソフィアと
「シャーロット様、素晴らしい演奏でさすがでした。」
シンプルだけどその中に感情が沢山込められているリューストの言葉。
私が今日、大成功したのは二人のおかげだ。
「二人のおかげよ。本当にありがとう!」
二人とも誇らしそうな顔をしている。
そろそろお腹も空いて来たし、夕食へ行こう。
二人と一緒に私は夕食へ向かった。