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ソフィアへの訪問者

シャーロット様の中身が実は違う人だと知ってから、少し経った頃、お屋敷にある方がよく来るようになった。


「ソフィア〜!おはよう!今日は何をしてるんだ?」


「アーサー様!おはようございます…!今日は花壇に新しく花を植えるために花壇を綺麗にしてるんです…!」


そう…なぜかアーサー様が私のところによく来る。

ちなみにシャーロット様は中身が元に戻るとすごく優しくなっていた。それは周りの悪い人たちが一人残らずいなくなったからだと思う。


それよりも、なぜアーサー様は私のところに来るの…?


「ソフィア〜…聞いてくれよ…最近、レインがだんだん強くなってきた気がするんだ…」


「いいことじゃないですか…!」


私がそう言うと反論するようにアーサー様は話し始めた。


「それじゃダメなんだ!レインは元々頭も切れるし、魔法だって使える。それなのに…剣術まで出来るようになれば俺には何も残らないじゃないか…!!」


…そんなこと知りませんよ…

って言うと落ち込みそうだし、そこは黙っておいた。


「アーサー様。例え、レイン様の剣術が強くなったとしても、それはこの国にとって良いことなのです。それに、レイン様が強くなったとしても、アーサー様が強いことには変わりありません。そして、アーサー様にはアーサー様にしか出来ないこともあると思いますよ、きっと…!」


アーサー様は顔をパァッと明るくして笑った。


「ソフィア!やっぱり、君は素敵だね!いつか俺の妻になってくれ!」


「…はい!?」


「ん?なにか変なこと言った?」


はい!ものすごく変なことを言いましたよ!!


「いや、今…妻になってくれって…」


「それのなにが変なんだ?」


…え?…なにが変って…ん?私が変なの?

いや…違うよね?


「いや、だから、妻になってくれっていうのは…」


「あー。あれは本当のことだから。」


「え?」


本当のこと?……嘘でしょ……

たかがメイドになにを言ってるの…


「冗談でそのようなことを言ってはいけませんよ!アーサー様…!」


そう言うとアーサー様は私の腰を抱き寄せ耳元で囁いた。


「ソフィア…君が好きだ。これは冗談じゃない。本気だよ。」


アーサー様は私から離れこの後任務があるということで帰っていく。


なのに、立ち止まり振り返ったアーサー様は私の方を振り返り、


「ソフィア。覚悟しててね。君を他の男に渡すつもりはないから。」


と言い残して立ち去った。


「ソフィア…!あなたにもそんな人が現れたのね!それがまさかアーサー様だなんて!すごいわ!さすが私のソフィア!!」


「…シャーロット様…!そういうのではありませんから!!」


「ふふっ!」


楽しそうに笑ってるけど、その笑みの中に意地悪なところが出てるシャーロット様。


「シャーロット様こそ、リューストさんとどうなんですか!!」


リューストさんの話をすれば顔を真っ赤にして走り去っていってしまうシャーロット様。


「ふふっ…!あの二人は早くくっついてくださいね…!」


アーサー様…確かに顔は整ってるし、剣術の腕前もすごい。性格も優しいけどその反面、チャラさがある…

でもそれは、レイン様が落ち着いているからな気もするけど…


(はあ…これからどうなるんだろう…面倒なことになるのだけは嫌だなぁ…)


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