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『旅人と原文帳』

作者: 成城速記部

 旅人が、原文帳屋に泊めてもらうことになりました。といっても、原文帳屋は、大してもうかるような仕事でもありませんので、家も狭く、原文帳倉庫に泊まることになりました。

 原文帳倉庫というのは、原文帳をしまっておくところですので、床から天井まで、原文帳がうずたかく積まれているところもあります。全部積み上げてしまいますと、取り出しづらいので、低いところもあるのですが、気のいい原文帳屋さんで、旅人は、原文帳を敷いて寝ていいとか、少しぐらいなら鼻をかんでいいとか、結構自由にさせてもらえました。

 旅人は、許されたとおり、原文帳を敷いて、横になってみましたが、どうにも硬くて心地よくなりません。鼻をかんでみましたが、一回で小鼻が荒れました。もしかしてと思って、一冊ぱらぱらめくってみましたが、真っ白で、全くおもしろくありません。当然ですが。旅人は、原文帳をとてもつまらないように思い、ここには書けないような悪口を、眠りにつくまで言い続けました。



教訓:この世の中に原文帳の恩恵を受けていない人などいない。

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