表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最強勇者、堕落して世界を救う  作者: 伍煉龍
第6章:精霊の森編
58/70

【058】宴の終わり

※1:飲酒シーン、暴飲シーンがあります。

  飲酒は二十歳になるまで(当時の法律)飲まないようにしましょう!

  暴飲は限度をわきまえ、飲み過ぎないようにしましょう!


※2:作品中の世界では飲酒等の規制がない設定でやっております。

  決して二十歳未満の方はマネしないように。

  二十歳以上の方も作中のようなことをすれば命にかかわる可能性があります。

  絶対にマネしないようにしてください。

 俺たちは一日中酒を飲んでいた。当然泥酔している。

 ウィンディーたちはあまり飲んでいないようだ。合わなかったのかな?


「ヒエリン。お前もう飲むなよ」


「え、私何かしちゃってた?」


 そういえば俺がみんなにネックレス渡したとき、ヒエリンの様子が少しおかしかったな。まさか、あの程度の酒で酔ったとかじゃないよな?


「今朝の一気飲みあそこまで酔いつぶれるとは思わなかったぞ」


「しかも記憶ないのかよ」


 どうやら泥酔だったらしい。五パーセント程度だぞ?グラス一杯だぞ?相当酒に弱いのか。魔将にも負けない賢者が、酒に負けるとは...。


「お前ら飲んでるか?」


 俺は酔った勢いでみんなに絡む。


「いや、ヒエリンが飲むと大変だから...」


「今日は宴だぞー。みんな飲んでるから大丈夫だって。さー、今日は飲むぞー」


 俺は強引にウィンディーとヒエリンを連れて行った。

 ついた場所にはボトルに入ったウィスキーがあった。


「よっしゃ飲むぞー」


 俺たちはグラスにウィスキーを注いだ。


「ちょ、ちょっとだけなら大丈夫だと思うし」


 そういってヒエリンは飲んだ。

 ウィンディーは止めようとするも間に合わない。


「何これおいひ~」


 そういってヒエリンは注いだ分を一気に飲み干した。


「ヒッグ。もっと飲もー」


 そういってヒエリンはどんどんと注いでいく。


「俺も負けねーぞー」


 俺とヒエリンのウィースキー飲みは一種の芸のようなものになっていた。いつの間にか、どちらが先にボトルを飲み干すか勝負になっている。

 俺も途中から水で割るのをやめていた。

 ヒエリンはというと、もはや割るということを知らなかったようだ。最初からロックで飲んでいた。

 最終的にお互い次ぐのをやめ、ボトルから直接飲んでいた。

 結果は、同時だった。飲み干すタイミングも、ボトルを叩き置くタイミングも含めて、すべてが全くの同時だった。


「「プハ~~!」」


 こうなったらだれにも止められない。延長戦だ。今度はワインが酒樽ごと出てきた。


「ヒッグ。今度は、ヒッグ、これだな」


「負けなヒッグ、いわよ。ヒッグ」


 俺たちの勝負は終わることなかった。みんな酒を飲みながら見ている。


「皆さーん。ワイバーンが焼きあがりましたよ~」


 ワイバーンの丸焼きだ。今日のメインディッシュといっても河岸ではない。俺が落とした大物だ。食わねばならぬ。しかし、今はこの酒樽を開ける方が先だ。

 ラストスパート。僅差だった。一秒もなかったのではないだろうか。それほどの僅差で負けた。勇者の俺が負けた...。


「もうヒッグ、飲めないよ~...ヒッグ...ヒッグ」


 ヒエリンは倒れながら言った。立ち上がれないのか這いつくばったままワイバーンのところまで進んでいる。酔いつぶれの匍匐前進だ。しかも十六の少女だ。見世物のようにみんなからみられている。


「頭よこせーヒッグ」


 俺はワイバーンの頭を独り占めした。体なんかどうでもいい。頬肉、脳みそ、俺が欲しいのはここだけだ。いや、むしろこれが食べたいがために殺したのだ。


「景気のいい食べっぷりだな」


「自分で仕留めた獲物だもんな」


「主役があんなでいいものか」


 レイたちは軽く飲みながらそんなこととを離している。


 俺は一人で頭をがっついていた。食べ終わったころには今日ももう少しだった。


「よーし。最後は勇者(インフィニティ―)みんなで飲み勝負だーヒッグ。ねぇちゃん残ってるたる全部出して―」


 俺は半ば強引に十人揃えた。飲みようの特別席もなぜか用意された。

 樽は全部で百個。一番多く開けたやつが優勝だ。

 戯れとはいえ勝負だ。負けず嫌い十人による、第一回ガチンコ酒飲み選手権が今、始まる。


「それじゃあ皆さん、日図家が変わるまでに一番多く飲み干した方が優勝ですよ」


 それだけ聞いて俺だは一気に飲み始めた。『スタート!』とか『開始!』とかはまっていられない。条件が『飲み干す』なのだ。つまり、樽に残っていた時点でカウントされない。そして時間の一時間程度しかない。量、ではなく数勝負。時間は一秒でも長くしたいのだ。

 精霊たちは何が面白いのか、俺らの勝負を見ながらも残っているボトルがものすごい勢いで減っていく。


「いいぞー」「もっと飲め―」


 観客たちは大騒ぎだ。誰かを応援するもの、とりあえずもっと飲ませたいもの、色々いる。何を言われても俺たちがすることは変わらない。ただ酒を飲む、それだけだ。


 そして日付が変わった。


「しゅーりょーです」


 結果は俺が五個、レイが四個、フレアが四個、ウィンディーが五個、ストームが四個、ヒエリンが五個、レイが五個、セイヤが五個、マリネが五個、モペが六個。優勝はモペだった。

 でも、誰が一番酒を飲んだかと聞かれたら俺だろう。一日中飲み、ヒエリンと競争し、みんなと勝負した。俺以上に飲んでるやつがいたら何をしていたのか聞きたいくらいだ。


 結局みんな家に帰ることなく寝るまで酒を飲んで道端で寝ていた。

 みんな宴の酔いに包まれ名が眠った。宴の余韻はいつまで続くことになるかなんて知らない。


 結局、翌朝起きると俺たちは二日酔いで頭痛がひどかった。しばらくはこのままここで滞在することになりそうだ。

STOP:二十歳未満の飲酒

 (保護者が罪に問われます)

STOP:過度な飲酒

 (違法行為をする危険性が増します(自制心がなくなる可能性があります))

STOP:路上睡眠

 (場合によっては罪に問われます)



お酒は二十歳になってから!楽しく飲むようにしましょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ