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最強勇者、堕落して世界を救う  作者: 伍煉龍
第6章:精霊の森編
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【057】宴

 何の説明もないまま町中が大騒ぎになった。騒動とかの騒ぎではなく祭りとかの騒ぎだ。


「えっとー、これは、どういう状況なのかな?」


 ウィンディーは困惑しながら聞いた。


「どういう状況って、昨日言ってたじゃないか。宴だよ、宴。ワコガ君の誕生日祝いたかったんだろ。精霊之王の頼みだ。みんな賛同してるぜ」


 そういってサウンズ時はバカ騒ぎしてる方を指さした。

 まだ朝早いというのに酒が大量に開けられている。しかし、騒いでるわりにに誰一人酒を飲んでいない。


「みんな飲まないのか?」


 俺はサウンズに聞いた。


「主役がいないのに飲めるかって話だ。さあ、みんなも行こう」


 俺はサウンズに引っ張られて騒ぎの中心に引っ張られた。それを追いかけるようにみんなもついてきた。

 俺たちは全員酒を渡された。グラスに入った酒だ。果実酒的なものだろうか。


「みんな!主役の登場だ!」


 サウンズの叫びで一気に騒ぎが静まり返った。


「えっっっとー。俺が何か言った方がいいやつなのか、これは?」


 全員が俺に目を光らせている。何も言わなくてもわかる答えは「Yes」のようだ。


「今日一日の宴の始まりだ。ちゃんとしてくよ」


 どこからか声がした。一日宴って相当大変だぞ。朝からこんなに開けていいのかよ。


「ま、まあ、今日はみんなで飲んで、馬鹿みたいに騒ぐ一日に...なってたか。まあいいや。そんな感じで今日一日楽しもう」


「「「おーー!」」」


 みんな一気にグラスを開ける。俺も負けじと一気に飲み干す。


「美味い。こんな酒あるんだな。飲みやすい」


 あ、俺たちの世界は酒の規制がないから子供でも飲んでるやつはいるぞ。でも、みんな(読者)は二十歳すぎる(当時の法律による)までは絶対に飲むなよ!これは俺たちとの約束だからな!


 アルコール濃度は四から六パーセントといったところだろうか。俺も一度、三パーセントのものを飲んだことある。その時のものよりは強い気がする。

 開いたグラスにはどんどんと酒が注がれていく。

 俺が注ぎなおされたグラスをもっていると町の長らしき精霊が俺に声をかけてきた。とはいっても周りより多少老けて見える程度だ。人間で言うと三十後半か始終前半くらいの人相だ。いや、人じゃないから人相はおかしいのか?でもそんな感じの見た目だ。


「この度は町を守っていただいたようで、感謝いたします。これはほんのお礼のようなものです。好きなだけ飲み食いなさってください」


「ありがとうございます。とはいっても、俺もあんまり覚えてないんですよね」


「ですが、我々を助けていただいたの事実のこと。どうか遠慮なさらないでください」


「わかりました。ありがとうございます」


 そう言って俺はみんなのところに戻っていった。



「今日って何月何日だっけ?」


 俺は開口一番にそれを聞いた。


「今日はたしか、十月五日のはずだけど」


 ちょうど俺の誕生日か。それでこの騒ぎになっているわけなのか?いや、話からしてそうなのだろう。でもなんでそんなこと知ってるんだ?

 俺が帰ってきたのは俺が街を出てちょうど二週間後だったらしい。つまり昨日だ。それから町を出て、魔将と戦って、あれ?こっから先の記憶がない。まあいいや。あとでみんなに聞くことにしよう。


「なるほどな」


「それでさ、これ昨日加工しようと思ったんだけど、昨日加工しようと思ってたんだけど、あんなことあったからできなかったんだ」


 金色の強岩(ゴルデイン)をだした。黄金の輝きはいまだに健在だ。


「なんだ。それくらいならすぐ終わる」


 俺は指を鳴らした。すると金色の強岩(ゴルデイン)は十個に別れて、ネックレスのようになった。


「みんなで一つだ」


 そういって俺はみんなに一つずつ渡した。


「俺たち勇者(インフィニティ―)はどこまで行っても仲間だ」


「イン?」「フィニ?」「ティー?」


 みんな困惑した表情だ。


「あれ?お前ら鑑定使えるよな?自分を鑑定してみろよ」


 みんな確認した。

 所属が冒険班(パーティー)勇者(インフィニティ―)〉になっている。


「いつの間にそんなことしてたんだよ」


 レイが言った。


「サイトタウンで国王と話したろ。そのあとだ。面倒だから全部任せるっていっといた。妖界に着いた時にはもうできたみたいだけどな」



「ワコガ君、こっちで一緒に飲まないかい?」


 どこからか声がした。見渡してみると手を振ってこっちを見ている精霊がいる。

 みんなも行って来いという表情だ。


「はーい」


 俺は呼ばれた方へ行った。


「この石の効能はリュー君にしか効かないんだけどな」


「そうなのか?」


「うん。この石には......」



 俺は呼ばれた先でいろいろ話していた。その間に馬鹿みたいに酒を飲んでいた。日が暮れるころにはもう町中が出来上がっていた。


「おーい。なんか飛んでるぞー」


 男が空を指さした。ワイバーンだ。


「あんなのすぐに落としてやるよ」


 俺はそう言ってワイバーンの首を斬った。


「「「うおぉー!」」」


 町中から歓喜の声が上がった。

 俺はワイバーンの上に着地した。


「みんなでこいつ食うか」


「「「おおーーー」」」


 俺が落としたワイーバーンは食料にされた。一日中食べて飲んでしていたらもうほとんどなくなっている。メインディッシュができたと思えばいいものだ。

百話目標、もうすぐ終章、つまり、終章が長くなる気がする、、、。

ま、百話書けないかもしれないけど、今年中には完結予定です。

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