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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

シリーズタイトル:コリウス王国のフリージアの街の冒険者ギルドは、今日も賑やかです。

使用できるMPがもうありません

作者: 野吹 香

コリウス王国のフリージアの街の冒険者ギルドでの日常

魔法使いにとってMPの量は、大変重要です。

どのようにMPを使っていくかが問題ですね。


私は『ララ』20歳、前のチームは、私を残し全滅してしまいました。

私一人が生き残り、一人ぼっちになってしまいました。


魔法使いの私は攻撃魔法が得意でなく一人では狩りができません。


フリージアの街の冒険者ギルドで勧誘待ちをして早、三日が立ちました。

自分から声をかける勇気がありません。


五日目に、あるチームから声をかけられました。

「君一人なの?チームは入っているの?ちょっと話を聞いても良いかなぁ?」


二人の若い剣士から声をかけられました。

彼たちは、魔法使いのチームメイトを探しているらしいです。


「私はララと言います、どこかチームに入れてもらえるところを探しています。魔法使いですが攻撃魔法は、得意じゃありません。治癒(ヒール)ならできます。いかがですか?」


話しかけて来たのはケインという名前でもう一人はジュリオンという剣士二人

「ヒールができるなら大歓迎」だとケインは、言ってくれました。

これで、チームメイトになることが出来るでしょうか?


「MP(魔力)はどれ位あるんだ?」ジュリオンがぶっきら棒に質問してきました。


「使えるMPは、2500程です、ヒールで120回分、ハイヒールだと12回分ぐらいでしょうか?」


「けっ!中の下かよ、攻撃魔法も不得意と来てる!」


「こんなので、いいのか?ケインよ?」

ジュリオンは、気に入らない様子です。


「ヒールは貴重だよ、いざという時の命綱にもなるからね」

ケインにはヒールの重要性がわかっているように思います。


リーダーのケインの助言もあり私は晴れて、チームメイトになることができました。

チーム名は、『ランニング』。走り続けると言う意味らしいです。


私は、使えるMP2500の範囲で治癒魔法で援護すればいいとの事で契約が決まりました。

報酬は売り上げの、3分の1貰えるみたいです。


     *****


初めての仕事が決まりました。


街外れの沼地に、この時期に大量発生をするマッドフロッグの狩りです。

マッドフロッグの『肝』が薬になるらしく高値で取引されています。

マッドフロッグは、弱い魔獣ですが体表から毒を出し、狩りには注意が必要だとの事です。

ヒールが必要な意味が分かりました。


街外れの森を抜け沼地に到着したのですが、マッドフロッグは、沼の中央部分に群棲しているとの事です。

沼地を進みにつれ、やぶ蚊が大量に発生しています。


ジュリオンが文句を言っています。

「何だ、このやぶ蚊の大群はよぉ。痒くて仕方がない」


「早くヒールしろよ!ララお前はそのために来てるんだろ!早くしろ!!」


沼に来るのだから、痒み止めの薬草や痛み止めの薬草を用意するのは常識だと思います。チーム『ランニング』の経験値不足がよくわかりました。


使えるMPには、限度があります、やぶ蚊ぐらいで使っていくと(きり)がありません。

リーダーのケインにも相談しましたが

「僕も痒くてたまらないよ。ヒールお願いできるかな?」

予想外な返事が戻ってきました。


最終的には命綱ともなるヒールを痒み止めに使うなんて・・・


でも、リーダーの命令です 仕方がないので痒み止めにヒールを使いました

でも、(きり)がありません二人に向けヒールを交互に掛けるしまつです。


「なんだララ、お前は痒くないのか?お前は、痒くてもMPの無駄遣いするなよ!」

ジュリオンの自分勝手な発言にはげんなりします。

「はい、私は大丈夫です。自分にはヒールは使っていませんから」


いきなり水しぶきが上がりマッドクロコダイルに襲われましたが、ケインとジュリオンによって退治することができました。ケガを負いましたがヒールとハイヒールで治癒出来ました。

この沼には、少数のマッドクロコダイルが生息しています。遭遇したくない相手です。


やっと、マッドフロッグの生息地に着きマッドフロッグに遭遇出来ることが出来ました。


狩りは順調に行われました。でも、『肝』を抜き取る際に確実に毒に触れてしまっています。


毒により爛れた(ただれた)個所にヒールを掛けていきますが、ジュリオンは痒み止めのヒールも要求してきます。


「使えるMPがもう少ししかありません。そろそろ引き返しませんか?」


「せっかく、調子が出てきたところなのに今頃、帰ってられるか!」

ジュリオンは私の言葉は、聞いてくれません。


「帰りの際に使える、痒み止めのヒールの分はもうありませんよ?」


「では、撤退しよう」リーダーのケインは同意してくれました。


「MPが中の下のララなら仕方ないか」

ジュリオンは嫌味を言ってきましたが、撤退することになりました。


帰路もジュリオンが痒い痒いと騒ぎ立てヒールをする始末です。

ヒールの貴重性をわかっていない、と思います。


「ギャー」ジュリオンが唐突に悲鳴を上げ沼地に引き込まれていきます。

魔獣に襲われたようです。

ケインは、魔獣に立ち向かいますが、歯が立ちません。

相手は、沼地に少数生息しているマッドクロコダイルの大型種でした。

ジュリオンは両足がなくなっています。ケインも脇腹を噛み千切られています。

ジュリオンは、出血がひどく危険な状態です、ケインもハイヒールが必要な状況です。


でも、もうハイヒールの為に使用するMPが有りません。

二人にヒールを行いましたが、焼け石に水状態です。

ジュリオンがわめいています。「早くハイヒールをしろ!」


二人ともハイヒールができれば助けることができるかも わかりません。

「でも、使用できるMP2500がもう有りません。ごめんなさい」


マッドクロコダイルの大型種は2匹いるようです。

ファイヤーボールで2匹を仕留めました。

「サービスでマッドクロコダイルは退治しておきますね。」


「どういう事だ?もうMPが無いんじゃないのか?」ケインが叫んでいます。


「契約時にお話しした使()()()()()M()P()2()5()0()0()は、もう 使い切りました。痒みを抑えるために使ったMPの量が多すぎたのですよ。残念ですが二人とは、ここでお別れですね」


「お前ひとりでこの沼を抜ける事ができるか!お前も死ぬだけだ!」


「大丈夫です。私には、朝から絶対防御の魔法をかけてあります。このまま歩いて街まで帰るだけです。魔獣が居ても私に触れることもできないでしょう」


「なぜだ?お前のMPは2500だったはずじゃないのか?」


「いえ、あなたは勘違いをしています。私のMPは2万5千あります。契約時に話しましたよね?使()()()()()M()P()()2()5()0()0()()()・・・2500使用したのでここで終わりです。痒み位でMPを使用しすぎましたね」


「MPが余っているなら助けろ」ケインはわめいていますが、契約は契約です。

それに絶対防御魔法には沢山のMPを使用します。もう、無駄なMPは、使うことができません。


「マッドフロッグの肝は3分の1貰っていきますね。それでは、さようなら」


私はまた一人生き残ってしまいました。



あ!そこのあなた、私とチームメイトになってくれませんか?


挿絵(By みてみん)




モヤっとする終わり方になってしまいましたが、これで狙い通りです。

感想が有れば書いていただけると助かります


コリウス王国のフリージアの街の冒険者ギルドでの日常を

いろいろな短編で書けたらいいなぁ!?


「面白い!」「続き読みたい!」など思った方は、ぜひブックマーク、下の評価を5つ星よろしくお願いします!

していただいたら作者のモチベーションも上がりますので、更新が早くなるかもしれません!

ぜひよろしくお願いします!

星が多いと長編も考えます!

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― 新着の感想 ―
[良い点] なぜか爽やかな読後感が癖になります。 ついつい読み返してしまいます。
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