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ホープ・トゥ・コミット・スーサイド  作者: 通りすがりの医師
第一章 地獄からの這い上がり方?
63/239

第57話 『終わって、始まる』



「クッソォォォォォォ――――!!!」



 雨がしとしとと降り出した、バーク大森林の中。

 怨嗟と憤怒に呪詛を混ぜたような、獣の咆哮にも似た音声が木霊する。


 聞こえる範囲内の鳥たちが逃げるように飛び立ち、小動物たちが慌てて土の中へ隠れる。

 森に息づく植物たちまで、怯えて硬直したかのようにざわめきを止める始末。


 大木に寄りかかって座るドラクは、手で片目を覆って下を向く。地面とにらめっこしている。


 草の上に丸まって座るレイは、仮面から溢れるくらい大量の涙を流し、バーク大森林の土壌を濡らす。


 隣で気絶しているホープは音沙汰無し。


 ジルも同じく音沙汰無しだ。


 ――やがて、スケルトンを寄せつけないよう少し離れて吠えていたナイトが帰ってくる。

 元々血だらけだった右の拳から、嘘かと思うくらい血が流れている。木の幹にめり込ませたのだろう。


「ありがとう。ナイト」


「……ッ!」


 未だに泣き止むことができないレイだが、それでもナイトに感謝を述べたいと思った。

 彼が、あまりにも良い人すぎて。


「ケビンとあたしのために、そんなに怒ってくれてありがとう……ケビンから何か聞いたの?」


「……あァ。弱虫への伝言を預かった」


「弱虫って……ぐすっ、ホープのことよね……? これじゃ……まだ話せそうにないわね」


 何度も鼻をすするレイは、隣で横になっているホープの頬を撫でてやる。

 気を失っているのか眠っているのか定かでないが、どちらにせよ疲れ果てただろうことは理解できる。

 あれだけ使うのを嫌がっていた『眼』も、ドラクたちのために限界まで使ったようだし。


「でもナイト、彼は弱くないわよ。あたしの恩人なんだから。そんな呼び方はやめてもらえる?」


 そうナイトにお願いすると、彼はドラクが背もたれにしている大木に、立ったまま寄りかかる。

 直後、鋭い眼光でレイを射抜き、


「……てめェ、いつまで俺らと仲良くする気だ?」


「え」


 鋭い眼光に、さらに付加されるのは鋭い言葉――レイの失念を的確に言い当てたのだ。



「ドラクがそこの弱虫と協力したのァ、あくまで俺を解放するためだろうが。それが終わったんなら、俺らとてめェらとの関係も終わりだ……そうだろ」



 ナイトは間違いなく良い人物だ。


 善人なのだが、やはり超えないべき一線は絶対に超えないキッパリとした男である。真面目なのだ。


「あ、でも……いや、確かに……そうね……でもホープへの伝言はどうする気なの?」


「んなもんは今この場で叩き起こして、伝言だけ伝えりゃいい。まだ眠てェって言いやがったら、ぶん殴ってまた気絶させてやる」


「変に律儀ね……」


 必ず伝言だけは伝えるという意思は固く、ホープが我侭を言ったらそれに従ってやるという甘さも見えているナイト。真面目だ。


 ――レイは、もう彼らと共に行動できる気でいた。『仲間』だと勘違いしてしまっていた。

 普通に考えてみると、離別しようとしている今の状況の方が正しいのだが。


 このまま彼らと別れてしまっていいのだろうか?


 ――そう考えるのは、当然だった。

 彼らがいなくなってしまえば、残るのは気絶中のホープと、体力の限界が近いレイのみ。


 生き抜けるわけがない。


 中途半端に生き延びたとして、ホープが起きた時、周りにはレイ一人しかいないというのも頼りなくて寂しい光景だ。何だか申し訳なくなる。

 ホープは仲間など必要としていない人だった。しかし、ここまで作業場で心も体も追い詰められて、その考えが変わらなかったとは限らない。


 ホープとレイは()()()仲間なのだが、いかんせん片方が気を失っている。

 勝手に決断しなければならないこの状況で、レイはどうすれば――



「なぁ、ナイト」



 ここで唐突に口を挟んだのは、思いもよらない人物――下を向いたままのドラクだった。


「どうかな……レイちゃんとホープを、オレらのグループに入れるってのは。いや入れないにしても、とりあえず傷ついた二人をしばらく保護するだけでもさ……どう思う?」


「あァ!?」


「ドラク……?」


 ナイトは怒りと驚きを込めて、もともと眉間に寄っていた皺をさらに寄せる。

 レイが驚きの中に少量の嬉しさを感じていると、


「レイちゃんは、それでもいいと思ってっか?」


「ええ、あたしはいいわ……というか、ホープの体のためにもそうしてほしい! 起きたホープがどう思うかは……ちょっとわからないけどね」


「おォい! 待て、待て、待てェ!!」


 座っているドラクとレイの視線の間に踏み込み、雨でぬかるんだ土を弾けさせるナイト。

 彼は、怒りを露にする。


「ドラクてめェ、そりゃ俺たちがいったい何をやらかしたのか、わかっての発言かァ!?」


「わかってるよ。わかってるから、でけぇ態度は取れねぇんだよ……お前に否定されたら、さすがのオレももう言い返せねぇ。『そうしてほしい』って言ってくれたレイちゃんには悪ぃけど」


「……ちィ!」


 ――普段はこういう口喧嘩になると、ナイトはほとんどドラクに勝てない。

 だが今は、ドラクがやけに下手に出ている。それが逆に気に食わなくて舌打ちをしたのだ。


 一方のレイは何となく点と点が線で繋がり始めて、


「あっ、ご、ごめんなさい……そっか、そういえばブロッグさんはあんたたちの仲間……ってことよね?」


「そう、そういうことなんだよ……」


 ドラクはブロッグの名前を聞いた途端、顔を覆う手を片手から両手へと増やした。

 その声は、痛々しいほどに、か細い。


「よくわかんないけど……さっきのあたしの言葉は忘れて。あんたたちにも色々事情があるだろうに、勝手なことを……」


 彼らがどのような規模のグループに所属しているのかも、どのような事情があるかもわからない。

 ただ、複雑であることだけはレイにも察せる。


 やはりホープには悪いが、彼らとはここで縁を切るべきで――


「あァクソが!! てめェら好き勝手にさえずりやがってェ……もういい!!」


 そんなことは、レイよりも先にナイトが言ってくれそうだ。話が終わりそうな流れである。


「ええ、ここで別れま――」


 諦めのついたレイが別れの言葉を言いかけると、



「考えんのが面倒くせェ、俺ァもう疲れた! キャンプに戻るぞ……青髪弱虫と仮面女も一緒になァ」


「えっ……?」


「マジかよ、いいのかよナイト……!?」



 自身の銀髪をぐしゃぐしゃとかき乱しながらナイトが口にしたのは、別れとは真逆の言葉だった。

 先程と違いすぎる態度にレイが言及しようとするが、


「勘違いすんじゃねェぞ女、それからドラク」


 前のめりになるレイと喜んでいるドラクの両者を、冷たく制するようにナイトは人差し指を立てた。



「俺ァ弱虫と女を、()()()にすると言ってんだ……ウチのリーダーんとこに行ったら、てめェらもタダじゃ済まねェからなァ……!」



 理由を語るナイト。

 その理由はどうやら穏当なものではなく、了承しつつもこちらを突き放すような棘のある言い草だが――


「あんた、やっぱり優しいわね」


「黙れ」


 レイには、やはりナイトが冷酷な男には見えなかった。


 気づけば雨は上がっていた。



◇ ◇ ◇



「ほら見ろ。石で木の幹を削ってさ、キャンプまでの道標を作っといたんだ……他の知らねぇ奴に見つからねぇように、わかりづらくしといた」


 ドラクが作業場へ来る前にしていた努力を頼りに、五人はキャンプへ向かって進み続ける。

 と言っても実際に歩いているのは三人だが。


 地面の凹凸、巨大な根っこにいちいち足を取られる。足を取られるたびに疲弊した体に痛みが走る。

 それでも、歩みを止めるわけにはいかなかった。


 すると、


「……ッ!」


「な、何だよナイトどうし――」


「黙ってろ」


 ホープを抱えているナイトが突然歩みを止め、腰の刀に手をやった。不安げなドラクの声を遮って、彼は耳を澄ます。

 何か気配を感じたようだった。


「急に何? 誰かいるの?」


 二人から離れて歩いていたレイも、心配そうにキョロキョロ周囲を見回している。

 ナイトは目線だけ後ろにやって、


「レ――――女ァ、こっちに来い。俺たちから離れるな」


「ちょいちょいちょい! ナイト今隠したが、『レイ』って呼びかけたのかよ!? ジルのこともまだ名前で呼べねぇシャイボーイのくせに、レイちゃんのことそんなに気に入ってん――」


「黙れ、アホ」


 ドラクの煽りに、ナイトの素っ気ない返し。

 言外に『呼べねェんじゃねェ、呼ばねェだけだ』と意味を含ませたりしているのだろうか。


 しかし、今は実は気を抜いている場合ではない。



「おい! そこのてめェはいつまでも黙ってんじゃねェよ……茂みに誰かいるだろ、両手を上げて出てこい。妙な真似したら死ぬと思え」



 ナイトはおもむろに刀を抜き、その切っ先を茂みの中の気配へ向ける。

 ――今までナイトが刀を抜かずドラクの相手をできていたのは、もしかするとその気配に『敵意』を感じなかったからかもしれない。


 茂みから現れたのは、


「や、やっ、やめてくださいー! 殺さないで、殺さないでくださいー! 僕はただ、()()()手斧を返しに来ただけ、だけなんですっ!」


 眼鏡に黒髪、細身で高い声。そんな青年だった。

 彼が右手に持っているのはジルの手斧であると、ナイトとドラクはすぐにわかった。


「なぜてめェがそれを持ってる?」


「いや僕ジョンっていうんですけど、僕は実はエドワードさんの部下で――」


「あァ!?」


「ひぃっ! 待ってください! 違うんです、いや違わなくて僕はエドワードさんの部下だったんですけども……そちらのパーカーの……その、綺麗な女性を……助けたんです」


「こいつを?」


「はい。スケルトンに食べられそうだったので……って、あなたのお隣のゴーグルの彼は知ってるでしょう!?」


 ジョン――と名乗った青年は斧を軽く投げてナイトに渡してから、ドラクを憎らしげに指差す。


「え? オレが?」


「とぼけないでください! か、彼女を抱えてた僕に問答無用で体当たりしてきたのはどなたでしたっけねぇ!?」


「んー……あ、そんなことあったかも」


 顎に手を当ててしばらく考え、それでようやく思いついたと言わんばかりに手をポンと叩くドラク。

 ジョンは顔を『憎しみ』から『呆れ』に変えてため息をつき、


「感謝してほしいものですが……ね……」


「いやいやジョン、オレはお前に感謝するよ。あの時は何も考えられなかったんだ、ごめんな。ジルはオレの希望も同じ。失ってたら……オレ、死のうとしただろうな。ブロッグのことでも相当なダメージ受けてんだから……」


 ドラクはジョンに近づいていき、彼の肩に手を置いて話す。その手には意外と体重がかけられていて、ジョンは少し目を見開いた。

 そしてそのやり取りに何を感じたか、


「あ、あなた方は……どちらに向かわれるんです? ぼ、僕は行く当てが無いのですが……その……ジルさんと……お話もしたいし……」


 自分も参加させてください、という流れに突入し始める。


 ――今回はジョンが敵ということでドラクもナイトも反対しようとしたが、この場で話を続けていると、


「あれ……どうしてホープさんがここに!? 良かった、生きているようで本当に幸いです!」


 ジョンがホープとも関係していたと判明。

 またしても「あァ面倒くせェ!」とナイトが話を終わらせ、ジョンもキャンプへ向かうことになったのだった。



◇ ◇ ◇



 木の幹に刻まれたドラクの道標を辿って、六人は未だにぬかるんでいる土を歩き続ける。

 とりあえず、レイとホープと、そしてジョンの同行が決定した。


 ジルを抱えたドラクとホープを抱えたナイトは、レイとジョンを伴って仲間たちの待つキャンプの方向へ進む。


「それにしても便利だなこの矢印。てめェ、いやに気が利くじゃねェかドラク。俺との約束は簡単に破りやがったくせにな」


「おま……もう、その件は蒸し返さねぇでくれよ……ブロッグ死なせちまって、なのにこんなに大量の新人たち抱えて……これからあの暴虐リーゼントにボコされるのは決定なんだからよ」


 ナイトが軽く一発、煽りをかましてやるとドラクはいつになくシュンとなってしまう。

 当たり前だ。


「半殺しで済むか? 今度こそてめェ、殺されるんじゃねェか」


 よりにもよって死んでしまったのはブロッグ・レパント。暴虐なるリーダーと、付き合いの長い人物なのだ。

 ドラクは頭を抱える。


「く……殺されたっておかしくねぇし、オレ自身殺されるくらいのことしたと思ってるよ……お前を助けるためとはいえ、史上最悪の独断行動だった……」


 ナイトとしては予測がついていたが、やはりドラクはリーダーに許可も取らずに救出へ来たのだ。

 ――あのリーダーが、『ナイトが捕まった』なんて報告されたところで動くわけがない。


「ドラク……てめェ問い詰められたら、ブロッグが死んだのは俺の責任ってことにしろよ」


「は? お前の? バカ言え、強制はしてねぇけどキッカケを与えたのはオレだろ!」


「だからそこを嘘つけよ。嘘は得意だろ、詐欺師」


「……っ!」


 どこか諦めたような表情のナイト。ドラクには彼の心など読めなかったが、



「死ぬ気じゃ、ねぇよな……」



 どうしても連想してしまうのは『ドラクの身代わりになって死ぬ』こと。

 ナイトならば本当にやりかねない。だから恐ろしい。


「……なぁナイト。今、全ての原因が何だろうって考えてみたらよ、やっぱエドワードなわけだ。そういえばエドワードって、何でお前みたいな危険人物……ってか危険鬼をわざわざ連れてったんだ?」


 恐ろしいから、話題をすり替える。


 リーダーとの衝突が避けられないことはわかっている。わかっているが、今から作戦会議など開いてもどうにかなるわけではない。


「あ?」


「だからさ、お前が吸血鬼でクソ強いってことをあいつはわかってたわけだろ? だったら自分の近くに置いとくのは嫌じゃね? 森の中に放置してけば良かったのに」


「……あの野郎は『死』を過敏に恐れてた。たぶん、閉じ込めて安心したかったんじゃねェか? 俺みてェなのが森をうろついてることの方が嫌で」


「あー、なるほど……」


 エドワードと深く接触したからこそのナイトの推測に、ドラクは納得してこくこく頷く。

 やはり、現実逃避で話をすり替えただけのドラクと比べて説得力が段違いだ。


 ――そろそろナイトの顔にも、疲弊が色濃く現れ始める。それでも元気に見えるのはすごいが、さすがに隠すのも辛くなってきたようだ。


 最後に、ドラクが前々から一番したかった話をして締めよう。



「にしても、滑稽だよな」


「……あァ?」



 それは、この世界について。醜い人間たちについて。



「人間と人外の敵は、スケルトンのはずだろ。なのに今も()()だ。オレたちがボロボロなのはスケルトンにやられたからじゃねぇ。人間にやられたんだ」


「……そうだな」


「んで人間の敵たちとの殺し合いが終わって、勝ったのかどうか結果は有耶無耶のまま、キャンプに戻ると、また()()が始まるんだぜ? しかも今度は仲間割れ……」


「……そう、なるだろうな」


「どうしてこんな世界になっても、オレたちは一致団結できねぇんだろうな。どうして人間同士で、やり合わなきゃならねぇんだろうなぁ……」



 ドラクの『人間は醜い』という考えは、スケルトンパニックが起こる前からあまり変わっていない。

 振り返ってみると、改めてこれは酷い。


 亡き友アッシュは遊び半分で万引きをした。そして人を襲おうとし、ドラクはそんな彼をトンカチで殴った。


 エドワードは部下たちを引き連れてドラクに暴力を働き、ナイトを拉致監禁。


 ブロッグの奮闘によりホープとレイは解放されるも、ブロッグは謎のスナイパーに撃ち殺される。


 ホープの奮闘によりナイトは解放され、怒りのままエドワーズ作業場を滅ぼした。


 ――この印象的な出来事の羅列に、なぜかスケルトンは一切登場しないのだ。

 ドラクとジルによって大量のスケルトンが雪崩れ込んだりはしたものの、そんなことをしなくてもエドワードはナイトによって殺害される運命だった。


 人類にとって、スケルトンは共通の敵であるはず。

 なのにいがみ合うばかり。


 殴り合い、殺し合い、人間も人外も相変わらず血で血を洗ってばかりいるのだ。

 ――ドラクには、こんな世界が滑稽にしか見えない。


 そして、それを聞いたナイトは目を伏せ、


「……俺ァわかってた。驚きもしなかった。どうでもいい。汚れた人間がどれだけ汚ェかは、俺が一番よく知ってるからな」


 静かに、力強く、語った。


 ――仲間の生存者たちが待つキャンプへは、もうすぐ到着できると思われる。



◇ ◇ ◇



「……ん……」


 それは、ナイトの腕の中のホープが、一瞬だけ目を覚ました時の記憶。

 景色は全く見えない。だが聞こえてくるのは、聞いたこともない二つの音声。



「あれあれ? 誰かと思えばナイトじゃないか。キミ、捕まったって聞いてたけど死ななかったんだね。まぁ別に死んでくれても良かったけど、再会できて嬉しいよ」



 空気を読めていない感が凄まじい軽い台詞。若い男だろうがどこか中性的な声。

 ホープを抱えるナイトに話しかけたようだが、当のナイトはその声を無視。


 そしてもう一つ、



「ふん。捕まったってんなら、そのままくたばっときゃあ良かったものを……てめえらが事を面倒にした」



 渋く野太く、覇気と威圧感に満ちた、中年の男の声。彼も同じくナイトに話しているようだ。


 その二つの声は混ざり合う。



「いや……死んじゃったら、逆に面白くなかったか。これからナイトはキミと喧嘩するわけでしょ? それってめちゃくちゃ面白そうだ」


「てめえみたいな狂った吸血鬼は……考えることが少なくて、生きるのが楽そうだな。若僧は黙ってろ」


「お? このボクに随分と舐めた口をきくね、リーゼント野郎。そういうのは面白くない。キザんであげようか?」


「人のこと髪型で呼びやがって、やれるもんならやってみろ……てめえ一人で勝手にな。俺は今、手が離せねえ」



 どうやらちょっとした口論をしたようだ。


 そして、ホープの意識は、またしても途絶えて――



「ナイト、ドラク……ブロッグはどこだ? この状況はどういうことなのか、説明はあんだろうな」















第一章の最後の回でした。長いのに読んでくださってありがとうございました。

ラストの二人、片方は名前がわかると思います。覚えていらっしゃる方が存在すればの話ですが…


あとは登場人物紹介のみです。

第二章は…そのうち始めます。

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