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ホープ・トゥ・コミット・スーサイド  作者: 通りすがりの医師
第四章 障害に次ぐ障害
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第170話 『序列』



 ――ジルには、大都市アネーロにて死者たちの群れの中に突っ込み、生還した実績がある。

 ホープは目の前でそれを見た生き証人。


 しかし。


 あの時は、狂人になったかと思われていた仲間、ハント・アーチが生きていたから。

 ほぼ死にかけの彼が、異常な体力によってジルを庇ったから彼女は生き延びた。


 つまり『奇跡』が起きたから、ジルは――落としていたはずの命を拾ったに過ぎない。



「待ってジル……行っちゃダメだ! 行くな!」


「……! ホープ……!」



 その『奇跡』の『生き証人』であるホープは、知っている。

 ジルが普通の人間でしかないこと。それほど強くないこと。今回はジルとガイラスの『実力』しか、頼れるものが無いこと。


 奇跡なんてのは、そう何度も起こるものじゃないこと。


「落ちたら死ぬよ。今度こそ……ガイラスだけじゃなく、君まで死ぬ」


「…………」


 既にパーカーを脱ぎ捨てて、汚水溜まりに飛び込む気満々だったジルの、か細く白い腕を掴む。


 ジルまで死んでしまったらダメだ。


「ウホ"ホ"ルルロロ"ロ"ロ」

「コ"ォ"ォホ"ホ"ホ"」


 ホープの警告の後、少しの沈黙が訪れる。


 下では――汚水を吸い込んで肉体を膨張させた、醜悪な狂人どもが、まるで()()()しているかのように水分を含んだ呻き声を上げている。

 汚水の中に引きずり込まれたガイラスは、依然としてバシャバシャと音を立てているようだが。


 見下ろしていたジルは、急にホープと目を合わせ、眉間に皺を寄せて、




「仲間に、序列、つけるの? ホープ」


「ッ!!?」




 爆弾発言。

 だがそれはホープの心を、爆発ではなく、一発の弾丸のように鋭く抉る一言。


「い、いやっ、そんな……」


 そんなわけがない。

 人付き合いの少ないホープに限って、あり得ない。


 グループに人が増えてきたからと、人に優先順位を定めて、順位の高い人を助けるためなら、順位の低い人は見捨てて生贄に――


「ち、違っ……」


 でも、反論の言葉が出てこない。全く。

 もしかして、ホープは今、ジルに図星を突かれたのだろうか?


「私、良い人に、そんなことしない。ガイラスは良い人で、まだ生きてる。だから助けに行く。当然、じゃない?」


「う……! で、でも! 見ただろう!? あの狂人の量だ!」


「ん、見た。だからこそガイラス一人じゃ、ダメ」


「ぐっ……!」


 何も言い返せない。

 ジルの言葉は何かが間違っているような、違和感があるような、隙のある理論のような、そんな気はするのに。


 あまりに予想外の言葉を喰らい、ホープは頭の中が真っ白になってしまったのだ。

 やり取りを見ていたスコッパーが何か言葉をかけようとするが――



「あ……」



 ジルは飛び込んでしまった。


 今まで何度も窮地に陥ってきて、それでも生き延びてきたジルだ。

 だからこそ、安心するべきなのか。

 それとも、今度こそはマズいと身構えるべきか。


 決まっている。


「じゃ、じゃあおれも……!」


 ホープも上着を脱ごうとする。ジルに続くのだ。


 気になるのは――あの『破壊の魔眼』、今でもちゃんと使えるだろうか。


『おぉぉ、愚かな……愚かすぎる!! 最強の力を手に入れられたのに……お前という奴は! こんな……死にかけたのに、おれが介入するなど、二度と無いと思え!!』


 思い出される『赤い巨大なスケルトン』の叫び。

 だからもう、あの体を乗っ取られたことによる人間離れした超パワーは使えないだろうけど。


 今まで通りに目の前の物体を『破壊』するだけなら、可能なのだろうか――


 そんなことを考えていたら、



「よせ若旦那、行ったら死ぬぞ! あの嬢ちゃんの方がいくらか強いだろ!?」


「っ!」



 その手は、即座にスコッパーに止められた。


「不安だろうが、ここはちょいと頭を冷やして、仲間を信じて見とれ」


「……でも!」


「いざとなりゃワシも手を貸すともさ。見捨てるつもりは無ぇからな」


 冷静っぽく話すスコッパーだが、額には一筋の汗が流れた。

 彼にも焦燥感はあるのだろう。ただ、老人としての人生経験の多さで制御できるのだ。


 ホープは――自分は人生経験の多い人間だと、少し調子に乗っている節があるかもしれない。

 でも17歳で経験豊富なんてそうそうないものだ。やっぱりホープは調子に乗っているだけだから、ジルの一言で簡単に動揺してしまう。


 しかも『破壊の魔眼』との小競り合いの一連の流れから、今度は自分の力まで過信していたかもしれない。


 どうしようもなく、若く、無様である。


「――ふっ!」


「ごぼ……ぶはっ!! はぁ!! はぁっ!!」


 どす黒く濁った汚水の中では、何が起きているのかよく見えない。

 どうやらジルの手斧の一撃は最初の狂人を仕留め、ガイラスは何とか水から出てこれたようだ。


「おぉい! 若造、大丈夫か!?」


「……ごほっ、げほっ!! うぅ……だ、大丈夫……だが……だいぶ飲んじまった……」


「げぇ、ありゃ災難だな」


 スコッパーの問いに、ガイラスはかなり水分を含んだ咳をしながら答える。

 触れるのも嫌なあの汚水を自分の体の中に摂取するなんて、想像もしたくない。


 と、


「う!」


 ジルが短く悲鳴を上げ、狂人たちに向かって手斧を振り回していた手を止めた。

 次の瞬間、


「あぁ……っ」


「ク"ォロロ"ロ"!!」


 足を引っ張られたらしく汚水の中へ引きずり込まれそうになったジルは踏みとどまるが、続々と現れる狂人たちに囲まれ、腕を、髪を掴まれ、汚水の中へ消えた。


「「ジル!!!」」


 ガイラスとホープの声が重なる。

 最悪の光景を見て心が折れそうになるが、


「若造!! その娘はお前を助けに飛び込んだんだ! お前が命を救え!!」


 スコッパーは、その手にあったスコップを投げ、下にいるガイラスがキャッチした。


「っ……おらぁッ!」


 ガイラスは一瞬だけ困惑したがスコップの先端を、現れた狂人の脳天に突き刺す。

 どんどん前進していき、ジルのもとへ――




「ギイイイイヤアアアア!!! 誰カ助ケテェェェェ!! 助ケニ来テェェェェ!!!」




 その時遠くから聞こえた声は野太く、この場にいない者――ダリルの悲鳴であることを、ホープとスコッパーが理解するのに時間は要らなかった。


「今度は何だよ……こんな時に!」


 ホープは正直なところ、イライラしてしまった。

 目の前で息も詰まりそうな大問題が起きているというのに、まさかの『助けに来て』である。

 行けるのはスコッパーか、そうでなければホープしかいないではないか。


 ――まぁ、ホープだけが今何もしていないので、忙しくもないし、怒る権利も無いことは、自覚していたが。


「若旦那、行ってくれ。こっちはワシが見とくから」


「う、うん……ジルを頼むよ」


 その最後の言葉。

 焦っていたのもあるが――ホープはガイラスへの心配を口にしなかったことに、自分でも後から気づくのだった。



◇ ◇ ◇



「……ダリルっ!?」


 走って薬コーナーまで戻ってきたホープは、一目見ただけではその状況を理解できなかった。



「ウ、ウゥ……ソノ声、ほーぷ!? 助ケテ!!」



 ダリルの巨漢が商品棚の下敷きになっていて、


「ァァァ"ア"ア!」

「ォコ"ォォ!」


 棚の上にのしかかるスケルトンたちが、棚の隙間からダリルへ向かって手を伸ばしている。

 それだけならばギリギリ噛まれることはなさそうだが、


「オ"ォ……!」


 一体だけ、棚から降りて、横から這いつくばってダリルを噛もうとしている。


「やめろ!」


 まずは泣き喚くダリルが噛まれないよう、その一体を棚から引き剥がす。

 するとスケルトンは振り向いてきて、


「コ"ォォォ"オッ!」


「うぅわっ!? ……この!!」


 腕を振り回し、爪でホープを引っ掻こうとしてきた。何とか避けてマチェテの一撃を頭蓋に叩き込むが、



「……何かお前ら……はぁ、はぁ……おれの時だけやけに引っ掻いてこないか……!? クソ!」



 前にも大都市アネーロで腹の辺りを引っ掻かれたような気がして萎える。

 引っ掻かれるくらいの痛みで狂人へと転化して死ねるなら、まぁ他の死に方よりかは楽なものだが、噛まれないと転化はしない。


 どうして痛みが人一倍嫌いなホープに、余計なダメージを与えてこようとするのか。許せない。


 ――それはそうと、ピンチなのはダリルだ。


「重イヨォ……ウゥゥ、動カナイ……!」


 三、四体ほどのスケルトンがのしかかった大きめの商品棚は、さすがのリザードマンでも体勢をしっかり整えていないと持ち上がらないらしい。

 仰向けのようになっているダリルは押し返すので精一杯だがそれは、一人では無理、という話。


「ダリル、『せーの』でいくよ」


「エ!? ウ……ウンッ!」


 ホープは棚の縁を両手で持ち上げる体勢へ。棚の上のスケルトンが気づき、近づいてこようとする。

 それを見たダリルも察して、



「せーっ!」


「ノッッ!!」



 二人で渾身の力を加え、スケルトンたちを乗せたままの商品棚がひっくり返る。

 下敷きになっていたダリルに代わり、今度はスケルトンたちが押し潰される番だった。


「……ゴメンネ。ソッチモ何カ、大変ソウダッタノニ……アリガトウ」


 立ち上がったダリルは、相変わらず巨体に似合わない申し訳無さそうな顔を向けてきた。


「何があったの?」


「ソッチデ誰カ、悲鳴ヲ上ゲタヨネ? 店ノ奥カラすけるとんガ反応シテ、出テコヨウトシタカラ……」


 説明を始めたダリルは、本来その巨体に似合っている巨大な両刃斧を抱え上げて見せてきた。

 店舗の外に出てこないように、スケルトンたちを排除しようとしてくれたらしいが、


「コノ(ザマ)サ……」


 とりあえず、まぁ上手くいかなかったのだろう。


「ヤッパリおいらジャ、ほーぷミタイニ強クハナレナイノカナ……?」


「……あのさ」


 この状況で、また妙なことを言ってきたダリル。さすがのホープも言及することにした。

 ――少しキレ気味になってしまうのは、これまでの人生に免じて許してほしいものだが。


「おれみたいにって何度も言うけど、急にどうしたの? おれが君にお手本を見せたことなんかないけど」


「おいらトほーぷ、全然仲良クナイモンネ……マァ、おいら誰トモ仲良クナイケド……」


 悲しい発言をしたダリルは、


「話ヲ聞イタ。『亜人禁制ノ町』デハ、凄イ活躍シタッテ! ……おいらハ何モ出来ナカッタノニ! 最初、ほーぷガ、コノぐるーぷニ来タ時ハ、おいらト同ジクライ弱ソウデ頼リ無カッタノニ!」


「……!」


「人ッテ、変ワレルンダナッテ、元気ガ出タンダ……ゴメン、勝手ニ憧レテ」


「……そういう、ことか」


 納得できたかと聞かれると頷けるわけがないが、経緯はわかった。

 その上で、俯き気味のホープは目に影を落とし、少しだけ冷ややかに告げることにした。



「君の好きにすればいいけど――誰かにどんなに憧れたって、目標にしたって、その人にはなれない」


「――――!」


「君自身を見失うな。君の方向性で、君だけの強さを磨くんだ」



 無言で目を見開いているダリル。何を意味するリアクションなのかは、わからないし興味も無い。








 色々言ったが、ホープが伝えたいのは一つだけ――憧れる相手を間違えているぞ、と。








 ホープは所詮、仲間に優先順位をつけて切り捨てたりするようなクズなのだ。


 ホープを捨てた父親に似ている。



「おーーーい! 若旦那、トカゲぇ! 嬢ちゃんと若造が脱出できそうだ、外で合流するぞ!」



 遠くから聞こえるスコッパーの元気そうな声に少しだけ安堵を得られたホープは、ダリルと一緒にモールの外へと向かった。



◇ ◇ ◇



「オゥーエッ……ゲッホ、ゲホッ!! オエッ!」


 モールの外へ出たホープとダリルが見たのは。

 どうにか地下駐車場から出られるゲートを見つけ、脱出してきたジルとガイラスの姿。


 二人に目立った外傷は無し。ガイラスは腰を打ったらしいが、それよりも、


「ウプ……ッ」


 ジルに肩を貸されている彼は非常に顔色が悪かった。

 手で口を押さえながら何度もえずく様子は、見ているだけでホープまで気持ち悪くなりそうだ。


 あの汚水を、相当飲んでしまったらしい。


「――何だと!? ガイラスが大きな穴を覗いてたら、後ろからスケルトン来て落ちて、腰打って、さらに狂人に襲われて汚ぇ水を大量に飲んだぁ!?」


 薬を探すために町を探索していたオリバーも偶然戻ってきていたようだ。

 態度からして成果はほとんど無かったようだが、


「そうだ。災難だったよな」


「何だそりゃジジイ、他人事みてぇに!! 俺がモールから出た瞬間、どうしてそこまで滅茶苦茶になる!? てめぇらがやったんじゃねぇだろうな!?」


「どんな言いがかりだ! んなわけなかろう!」


 彼に対応したスコッパー……だけでなく、ホープやダリルやジルのことも信用ならないらしく、オリバーは不機嫌な様子だ。

 失礼な奴。そうとなれば、もちろんホープも怒る。


「何だよ、その態度?」


「あぁ!? やんのか、チビぃ!?」


 さらに激昂した大男オリバーが、ホープに近づいてきてその太い腕を振りかぶる。


「うらぁ!」


 放たれたパンチを――ホープは避ける。

 そして、


「なにっ!? ……うお!?」


 避けられたことに驚くオリバーの、その胸ぐらを掴んで顔を引き寄せる。


「ジルは、ガイラスが落ちた直後に迷わず飛び込んだんだぞ! 八つ当たりばっかりのお前より何倍も立派だ! 見てない奴は黙ってろ!!」


「く……っ!」


 そんなに強烈だったのか、オリバーはホープの言う通りに黙ってしまった。

 胸ぐらから手を離すが、


「ガイラスを、助けに行かなかったホープも……黙ってて」


「……ッ!」


 ジルもまた、不機嫌な様子。

 そりゃそうだ。彼女の中では仲間に『序列』など無く、みんなが平等な仲間なのだ。

 それがこぞって喧嘩していたら不機嫌にもなろう。


 オリバーもホープも黙ってしまった、この冷たすぎる状況下で、


「グフッ……ウゥ!」


 ガイラスは焦るようにジルを突き放し、建物の方へ駆け寄って、壁に手をつく。


「オエエエッ! オエッ、ゲェェ!!」


 嘔吐。

 ものすごい、量と勢いだった。


 普通の水を大量に飲んでしまっても気持ち悪くはなるだろうが――ここまで顔色が悪くなったり、激しく嘔吐するものなのか。


 やはり、とスコッパーが呟く。


 彼はジルから返してもらった愛用のスコップに、オリバーがかろうじて見つけてきた消毒液をぶっかけて、



「青髪の若旦那よ。どうやらあの汚水、尋常でないぞ。人体に入れちゃいかん物だ……変な病気になったりしなきゃいいが」


「病気……」



 ハーラン医師が『病気が恐い』と言うから薬を探していたというのに。

 もしスコッパーの言うことが本当になったら、骨折り損どころの話ではない。

 何もしない方が良かったじゃないか。


 どんよりとしたムードの中、オリバーが口を開く。


「……収穫も無し、怪我人も出た。廃旅館に帰るべきだよな……これじゃ『レイとメロンを探せ』ってのも、無理な話だよなぁ、ガイラス」


「え?」


 その発言に、ホープは疑問を感じる。当然だ。



「レイと、メロン……? どうして急にその二人が出てきた?」


「は? おいおい、その女の子二人も昨日、この町の方向へ物資調達に出かけたんだよ。ついでに無事を確認してほしいとニックが言ってたろ?」


「言ってた? おれ聞いてないけど……え? みんな知ってたの?」



 どうやらホープ以外、疑問に思っている者は一人もいないようだった。

 なぜかホープだけ知らないのだ。


「レイのこと、心配させると、ホープ取り乱すから……ニックも、わざと言わなかったんじゃ、ない?」


「えぇ……」


 その説が濃厚、なのだろうか。

 ジルの言うことを信じるしかないが、とにかくこんな状況だ。拠点に戻るしかないだろう。



◆ ◆ ◆



《……お主、今は何処に?》


 ここはバーク大森林。

 ホープたちがいる町の近くなのだが、歩いている()()は知らない。


「あー、森ん中」


《そんなもの、情報とは呼べん。領域アルファは大部分が森林なのだからな》


「んじゃ報告できね。ちゃんと教わった方向には向かってるからさ、安心しなよ」


《…………》


 通信機の向こう側の男は、明らかに彼女への信頼が薄いが、無理もない。

 会った時も灰色のローブに身を包んでいて、まともに顔を合わせていないのだから。



「要は『赤い目の人間』を見つけりゃいいんだろ? ウチに任せときなって」



 指令について、軽く言い放つ女。


 彼女は、右腰に()()()()を両手で抱えて持っている。


 ミニガンは本来、ただの人間なら銃も弾薬も重すぎるし、撃つ際の反動も大きく、持ち歩いて武器とすることなど不可能。


 だが、この女は涼しい顔で持ち歩いている。



《我輩の伝えた情報だけで、お主はしっかりと判断ができるのか?》


「あいよ」


《……世界の命運が懸かっているのだ。忘れるな》


「あい、あい」



 通信相手の心配も気にせず、ミニガンの女はふらふらと、口笛を吹きながらバーク大森林を行く――











お読みいただきありがとうございます。


※一応補足しておくと、「序列つけるの」と言ったジルですが、三章で捕まったニックを見捨てようとしたじゃないか!という意見があるかもしれません。

でもそれと今回のとは話が別です。ジルはエドワーズ作業場の件で助けてくれなかったニックがそもそも嫌いだったので、「序列」以前の問題でした。

好きな仲間にも優先順位つけるのか、とジルはホープに言ってます。


ちなみに、ジルは暴力的なニックが嫌いでしたが、ずっとそうとは限りません。ニックも三章での事件で成長しましたし、関係は変わるものです。どうなるかは誰にもわかりません。

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