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四色 この下校前の世界で

休日での出来事がまるで夢のように感じた。重なった手、隣から聞こえる微かな吐息、漫画みて笑う彼女、とても幸せな1日だった。今日も話せたりしないかな、そんな事を思いながら学校へ向かう。授業が終わり束の間の昼休み、昼食を終え少しぼーっとしていると津雪さんの机の周りに人が集まっているのに気がついたのか

「いつものことながらすごい人気だな。近寄りがたいよ。」

斗弥がそう話しかけてきて津雪さんの方を見ていると津雪さんはこちらに気がついたのか目があった。「佐藤さんちょっと通して」などと言いながら自分の周りにいた人をかき分けこちらに近づいてくる


「和樹君、私の事呼んだ?」

「ああごめん、人集まってるからさ、すごい人気だなって一緒に話してたんだよ」

「ふーん、そうなんだ。」

津雪さんは興味なさげにそう答えたあと

「そうそう昨日は楽しかったね、今度は和樹君の家行かせてね」


彼女は机に肘をつけながら俺と斗弥にしか聞こえない程度の声で言ってきた。冗談だろ。そう思い彼女を見るとニコニコと笑顔でこちらを見ている。斗弥はニヤニヤしながら笑っていた。

「津雪さん、さっき話してた人たちの所に戻った方がいいんじゃない?」

周りからの奇異の目線に気づき言った

「え?あ、うん」

津雪さんをとりあえず遠ざる。


「おい、お前津雪さんと何かあったのか?」

ニヤニヤしながら言ってくる。斗弥は出会った時からそうだ。何かあると所構わず薄ら笑いを浮かべていた。

「いや、別に何もないよ」

「本当か〜?その割には親しげに名前で呼ばれてるね〜?お前のことが好きだったりしてな」

斗弥は馬鹿にする感じで笑ってくる

「まさか、単に優しさいだけでしょ。俺とじゃ月とスッポンだよ」


そんなことあるはずがないと思う。それに俺は小さい頃、この目になってからイジメられたりもした。好きで仲が良かった女子にも「きもちわるい」と言われて離れて行った。斗弥を除き高校の人たちも俺の事は避けている。


「放課後もーあんな仲よさそうに話していたのに、酷いねぇ。もっと自信持った方がいいぜ」

「なっ…何でそれ知ってんだよ。お前まさか起きてたのか?!」


まじか…聞かれていたのか。だから帰りの時もニヤニヤしていたのか。ちゃんと、起きてるか確認するべきだった。そんな後悔をしながら授業が終わった。放課後、斗弥は用事があると言い残し何処かへ行ってしまった。仕方なく一人で帰る準備をしていると津雪さんから声を掛けられた。

「今帰るところ?天野君は?」

確認するように聞いてくる。

最近、津雪さんが頻繁に話しかけてくる。今までこういう経験が無いためもしかしたら何か悪い事でも企んでいるのでは無いかと疑心暗鬼になる。

「うん、帰るところ。斗弥は用事があるらしくてもう帰ったよ」

そう伝えると、少しホッとしたような表情を見せる

「もし良かったらさ…一緒に帰らない?…ほら、家の方向同じだからさ」

かくして俺は、津雪さんと帰ることになった

初感想もきました。ありがとうございます。これからも頑張りますので、気に入って頂けたらブクマなどしてくれたら嬉しいです。

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